知っておきたい認知症の「種類」と「症状」【親が“認知症”になってしまったら③】

親が認知症になってしまったら。いざというときに慌てないよう、まずは認知症がどんなものかを学ぶことからスタート! 実は認知症にも種類があり、症状も大きく分けて2種類が存在するとのこと。認知症専門医の奥村先生が、詳しく解説。

教えてくれたのは…

認知症専門医 奥村 歩先生

認知症専門医 奥村 歩先生

おくむら あゆみ●岐阜大学医学部卒業、同大学大学院博士課程修了。「おくむらメモリークリニック」の「もの忘れ外来」で10万人以上の脳を診てきた第一人者。『認知症の「家族」と暮らす技術(テク)』(世界文化社)など著書多数。

実は認知症にも種類がある!

・アルツハイマー型

レビー小体型

前頭側頭型

脳血管性型

今回、“親の認知症”として取り上げるのは、日本人の認知症の約半数といわれ、老化が主な原因になるアルツハイマー型認知症。でも実は、認知症には100以上種類があるのだとか。「それぞれ適切な治療法・対応策があるので、何が原因か見極めるのが必須。アルツハイマー型に加え、レビー小体という異常タンパク質の増加が原因のレビー小体型、脳梗塞や脳出血など、脳内の血流障害によって引き起こされる脳血管性型、前頭葉と側頭葉の萎縮で起こる前頭側頭型が“4大認知症”と呼ばれ、全体の9割を占めてはいますが、なかには、熱中症やインフルエンザといった別の病気や、薬の影響で認知障害が起きていることも。なので、異変を感じたら、まずは内科などでほかの病気が隠れていないか診てもらうのが安心です」。

実は認知症にも種類がある

認知症の症状は大きく分けて2種類

認知症の症状は、「中核症状」と「BPSD(認知症の行動・心理症状)」の大きく2つに分けられる。「前者は、根本的な改善が不可能なので、症状を受け入れ、生活の支障を軽減するための具体的対策を講じることが重要です。対して後者は、中核症状である情報処理能力の低下でもたらされる、二次的な症状。介護者が、それを理解し、本人に共感した対応をすることで、症状の緩和が期待できます」。

【中核症状】

「ひと言でいえば、情報処理能力の低下。直近のことを忘れてしまうなどの記憶障害、視覚に入ってくる外界の物質との間合いをとる視空間認知の障害、手順に従って遂行する遂行実行機能の低下、伝える・理解するといった会話能力の衰えなどがみられます」

【BPSD】

情報処理能力の低下によって、「以前のように自分らしくいられない」「人と上手にかかわれない」とストレスや焦燥感を抱くことで生じる症状。「本人の心の状態が深く関係しているため、周囲が上手に対応すれば、症状をコントロールすることが可能です」。

認知症の症状は大きく分けて2種類
※せん妄/意識の混濁や混乱、注意力や思考力の低下した状態。心気症/身体的疾患がないのに「自分は病気(重病)だ」と思い込む精神疾患。仮性作業/周囲からは無意味に見える動作を繰り返す症状。

次の記事では「こんな症状が出たら認知症かも」という症状について奥村先生に教えてもらいます。

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