<アラフィーにおすすめの本4選>コロナ以降の世界を考えるエッセイから、心が晴れやかになる寓話まで

アラフィー女性にこそ読んで欲しいおすすめの本を、編集部がピックアップ! コロナ後の世界をよりよきものに変えていくためのエッセイから、家族や周囲の人間関係について改めて考えさせられる小説、沈みがちな心が晴れやかになるオランダ発の寓話まで。自宅時間に読んで心を整えたい。
よりよき未来のため何を守り、何を捨てるか
『コロナの時代の僕ら』

『コロナの時代の僕ら』

パオロ・ジョルダーノ 飯田亮介/訳
早川書房 ¥1,300

物理学博士でもある気鋭のイタリア人作家が、ロックダウンで否応なくもたらされた空白の時間を活用し、思索を深めていく。そうして生まれたエッセー集は、読む者に大切な問いを投げかけてくる。〈パンデミックが僕らの文明をレントゲンにかけている〉〈今からもう、よく考えておくべきだ。いったい何に元どおりになってほしくないのかを〉。著者の言葉を手がかりに、コロナ後の世界をよりよきものに変えていくため、時代の空気に流されることなく自分自身の頭で考えぬきたい。
恋愛にいたらない関係も人生を豊かにする
『恋愛未満』

『恋愛未満』

篠田節子
光文社 ¥1,600

決して恋愛には発展しない微妙な関係が、周囲の人の心をかき乱してしまうこともある。かと思えば、ほんの数時間の淡い交流に、当人たちが心救われ、前を向く力を引き出されることも……。5つの短編を通して男女の機微と人生のおもしろさを描ききる小説巧者ぶりに、拍手!
誰もが世界の、微小だけれど唯一のひとかけら
『猫を棄てる』

『猫を棄てる』

村上春樹
文藝春秋 ¥1,200

絶縁状態だった父親について、70代に入った今なぜ書かずにいられなかったのか。著者初の回想録は短いが、ずしりと重い。くじけそうになるたび、〈我々は、広大な大地に向けて降る膨大な数の雨粒の、名もなき一滴に過ぎない〉と始まるラスト2ページを読み返したくなるだろう。
オランダ発の寓話で、心が晴れやかに
『リスからアリへの手紙』

『リスからアリへの手紙』

トーン・テレヘン 柳瀬尚紀/訳
河出書房新社 ¥1,200

リスにアリ、象、カタツムリ、モグラ、スズメ……いろんな生き物たちが互いに手紙をやりとりする。時には自分自身やテーブル、太陽にまで! 物語だけでなく、盛りだくさんの挿し絵もキュート。不安な日々が続いて沈みがちな心に、森のさわやかな空気と風を届けてくれる。

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