どこを予約しようか迷うほど美味しいお店が多い京都。今回は、足をのばしても行く価値のある、京の和食の新名店「せん田」を紹介。
せん田
美しい八寸に季節を感じる伝統的な日本料理を堪能
店主、千田竜司さんは、’08年から『下鴨茶寮』に勤務し、’16年には26歳の若さで料理長に。以後3年間は料理長として活躍。さらに、独立前には、カウンターでの接客や仕事を学ぶため、『研覃(けんたん)ほりべ』で3年研鑽を積んだ。
’22年9月に開いた自身の店で季節の移ろいを意識し、伝統的な食材や技法を大切にした日本料理を提供している。特に、八寸には、手書きの札を添えるなど、食材だけでなく、器や飾りつけで、季節や節句、神事を表現。五感で楽しめるよう趣向が凝らされている。
千田さんの実家は、鰻で有名な三方五湖の近くにある鰻専門店『魚三』であり、食事の最後に供される鰻ごはんも名物だ。白ごはんはあえておこげができるように土鍋で炊き上げ、実家から引き継いだという秘伝のタレがかかったおこげは、甘辛いせんべいのような味わいに。関西式に蒸さずに焼き上げた三河一色産の鰻も皮がパリッと香ばしく、ふっくら甘味のある
白ごはんと相性抜群だ。
さらに、コースの締めに、薄茶と自家製の生菓子が出され、口福の余韻に浸ることができる。
ふわふわの衣ととろとろの銀あんが口の中で一体に。すりおろしたかぶらと卵白を合わせた衣に甘鯛をしのばせ、蒸し上げたかぶら蒸し
店は奥さまとふたりで切り盛りされている
庭を望む個室
北野天満宮からほど近い西陣地区にたたずむ一軒家。店内は網代天井をはじめ、数寄屋の意匠が取り入れらている
名物の鰻ごはん。昼は丼で、夜は蒲焼きと白ごはんのわかれで楽しむことができる。甘味がある新潟の米と粒の小さい富山の米をブレンドし、ふっくらかつハラリとほどける食感も魅力
マナガツオの幽庵焼や車エビ、鰻の八幡巻、自家製カラスミ、壬生菜と子持ち昆布のおひたしなどを盛りつけた12月の八寸(食材の入荷によって内容に変更あり)。師走にちなみ“光陰矢の如し”の手書きの札が添えられている
Data
京都市上京区紙屋川町1038の16
☎075・366・0953
11:30~12:30、18:00~19:30(ともに入店) ㊡水曜
カウンター8席、座敷2席、個室6席
昼・コース¥5,500~、夜・コース¥15,000(サービス料5%別) 要予約