癒しが必要な人必見。これぞ王道!の安定感抜群ラブコメ【見ればキレイになる⁉韓流ドラマナビvol.52】

エクラの美容記事でもおなじみのライター・山崎敦子がお届けする韓流ドラマナビ。今回は、チェ・ウシク&チョン・ソミン主演のラブコメ『私と結婚してくれますか?』をご紹介。

ラブコメ好きの心に響く丁寧な描写が秀逸『私と結婚してくれますか?』

「私と結婚してくれますか?」のチェ・ウシクとチョン・ソミン
主演のチェ・ウシク(左)とチョン・ソミン(右)。©2025 Disney and its related entities
 師走を控えて、慌ただしい毎日を送っているかたも多いのではと思います。忙しさで頭も心もストレス満杯、だから、1日の終わりにはちょっとだけホッと一息ついて自分を癒したい……というかたにおすすめなのがこのドラマ。

“あるある”要素が満載も、実は“当たり中の当たり”作品!

 懸賞で当たった豪邸獲得のため新婚夫婦を装った訳あり三十路過ぎ女子と、巻き込まれ御曹司のロマンスを描いた、いわゆるラブコメです。どこぞで観たり聞いたりした“あるある”エピソード&展開が満載かつ、これぞ王道!という、腹を括ったまじりっけゼロの作風で、もう心おきなく脳内をピンク色にぽわん・ふわんといっぱいにしながら安心して胸ときめかせられる、むしろ貴重な作品。最近は観てもいいけど、別に観なくてもOKというラブコメも多く(見始めたはいいけれど、なかなか来ないぞ「のめり込みキュンキュン」みたいな)、それを踏まえてみると、まさにこれは当たり中の当たりかもしれません。
「私と結婚してくれますか?」のチェ・ウシクとチョン・ソミン
©2025 Disney and its related entities
 めちゃくちゃ軽め仕立てではありますが、ラブコメ好きの心に響くよう隅々まで細やかに丁寧に行き届いているというか(ツッコミどころも含めて)、私的にはこのジャンルにおける久しぶりのヒット作と思っているわけなのでございます。
 物語はチョン・ソミン演じるヒロインのメリが結婚式直前に婚約者キム・ウジュ(ソ・ボムジュン)の裏切りにあってボロボロに捨てられるところから始まるのでありますが、まずはこのチョン・ソミンがなかなかのハマり役でして。
「私と結婚してくれますか?」のチョン・ソミン
ヒロイン役のチョン・ソミン。©2025 Disney and its related entities
 ご存知の通り、『イタズラなKiss〜Playful Kiss』『空から降る一億の星』『還魂』『となりのMr.パーフェクト』などなど、いうなれば彼女、ロマンス職人ともいえる女優なのですね。演じるヒロインのメリは、身も心もお金も恋人に尽くすタイプでありながら婚約者に踏みにじられた挙句に婚前なのに入籍済みで、つまりは式を挙げる前にすでにバツイチになってしまうわけで、おまけに苦労して資金を工面した新居は不動産詐欺に遭う始末。
 そうなんです。三十路をとうに過ぎている女のまさに弱り目に祟り目シーンからドラマが始まるわけなのです。語り継がれる日本の名作ラブコメ『ロングバケーション』の山口智子もまたそうだったように、崖っぷちヒロインから始まるラブコメは、上手くハマればこれが成功への架け橋になるとでもいいましょうか。チョン・ソミンの笑えるズタボロ姿が妙に可愛く、品があり、なおかつ、そこはかとない切なさを醸し出して、これが絶妙。
「私と結婚してくれますか?」のチョン・ソミン
©2025 Disney and its related entities
 でもって、このソミン演じるメリですが、婚約指輪を購入する際にデパートの懸賞に応募していたんですね。それは、当たれば憧れのセレブ御用達の高級邸宅がもらえるというもの。で、その懸賞に当選したという知らせが届くわけです。そう、身も心もボロボロになっているメリのもとに。この家を売れば借金も全部返済できる!と、崖っぷちが一転、超絶ラッキーとなるメリですが、でも当選には条件があって新婚カップル限定。それなら破局した事実がバレる前に売ってしまえ!と思いきや、3ヶ月間は家を売ることができない。
  • 「私と結婚してくれますか?」のチェ・ウシク

    主演のチェ・ウシク。©2025 Disney and its related entities

  • 「私と結婚してくれますか?」のチェ・ウシク

    ©2025 Disney and its related entities

 ということで、またもや崖っぷちに戻りかけたメリは、藁にもすがる思いで偽装の夫を仕立てることになるのですが、そこで、登場するのがもう一人の主人公。名前はキム・ウジュ。これが偶然にも、婚約破棄した婚約者と同姓同名なのですね〜。演じるのは『恋するムービー』に引き続き、'25年はロマンスづいているチェ・ウシク。
「私と結婚してくれますか?」のチェ・ウシク
©2025 Disney and its related entities
 以前もこの連載で触れましたが、チェ・ウシクは私の今一番会ってみたい俳優さん(個人的好みで恐縮です)。人をばんばん殺しちゃうようなアウトローもいいけれど、ロマンスを演じる自然体のウシクも母性本能をじんわりやんわり攻められるようで……。
 ドラマは、ひょんなことからこのウシク演じるキム・ウジュと知り合いになったメリが、ほぼほぼ初対面の彼に、たまたま名前が同じということだけで偽装の夫になってほしいと頼むところから二人のロマンスが展開するという次第。どうです?王道中の王道ではありませんか。
「私と結婚してくれますか?」のチョン・ソミン
©2025 Disney and its related entities
 それだけじゃなく、出てくるピースが “あるある偶然” のオンパレード。メリは、デザイナーとして独立事務所を構えているのだけれど、その取引先の老舗大手菓子メーカーの担当チーム長が新しく就任したキム・ウジュと知って驚く、とか。しかも、ウジュはなんと会長の孫、つまりは御曹司なんですね〜、とか。それだけではありません。なんと、二人は実はお互いがお互いの幼い頃の初恋の人だった、とか。マジか!という感じなのですが、にもかかわらず毎週の配信がたまらなく待ち遠しいというか。安定した展開だからこそ、二人のキュートすぎる“ケミ(相性)”が生み出す心地よいピンクのぬるま湯に、こちらも安心して、ズブズブと浸ってしまうのですね、これが。
「私と結婚してくれますか?」のチェ・ウシク
©2025 Disney and its related entities

脇役も見逃せない! 今後メキメキ来そうな実力派や注目株が!

 ラブコメにはお決まりのサブカップルラブももちろんいい感じ。特に注目してほしいのが百貨店常務ペク・サンヒョン役のペ・ナラなのですが、ちょっと神経質そうなクールな二枚目ぶりがなんとも後を引く彼。実は1991年生まれのミュージカル俳優で、そのキャリアは10年と長めですが、ドラマ出演は’22年の『D.P.-脱走兵追跡官-』シーズン2がお初。その時演じたセクシャルマイノリティの脱走兵役とか、今年配信された『弱いヒーローClass2』の二面性のある高校生役とか、クセ強めのキャラで俄然注目を集め始めている実力派なのです。
「私と結婚してくれますか?」のペ・ナラ
ペク・サンヒョン役のペ・ナラ。©2025 Disney and its related entities
 ディズニープラスで只今絶賛配信中のドラマ『捏造された都市』でも冷徹そうな悪役医師を演じているし、この12月からはミュージカルの舞台『ボニー&クライド』(映画『俺たちに明日はない』のミュージカル版)で主役のクライド役を演じるし、今後メキメキ来そうな気配。というか、すでにメキメキ来ているのでチェック必須です。
 実はもう一人、このラブコメに欠かせない、婚約者キム・ウジュ役のソ・ボムジュンも気になる存在。売れないアイドル的なビジュアルに、そこはかと漂う品のなさを組み合わせながら、“いい感じ”のクズっぷり・ゲスっぷりを見事に演じてくれているんですね。お陰で、チェ・ウシクの清々しさがぐうんと映えるというか。その“塩加減”ともいえる演技の絶妙さに、思わず惚れ惚れしてしまいます。
「私と結婚してくれますか?」のソ・ボムジュン
婚約者キム・ウジュ役のソ・ボムジュン。©2025 Disney and its related entities
 ということで、この記事が配信されている頃は、すでにドラマは完結済みだと思いますが、これを書いている今現在は、残すところあと2話。程よいサスペンス感も差し込まれて、ベタなスリリング感もいい塩梅。早く続きを観たい気持ちと、終わってしまうのが寂しい気持ちと。あ〜、これだから王道ラブコメはやめられません。
■ディズニープラス スターにて全話独占配信中
山崎敦子

山崎敦子

旅行記事に人物インタビュー、ドラマ紹介、実用記事から、着物ライターとさまざまな分野を渡り歩き、今では美容の記事を書くことも多くなったさすらいのライター。襲いかかるエイジングと闘いながら、ウキウキすること、楽しいことを追い求め続ける日々を送る。今年に入って、インスタ(@harurikuumi)も始動。ドラマシーンのイラスト&勝手な解説を挙げてます。
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