更年期もフレイルも先回り対策が肝心! その答えを探しに「ツムラ漢方記念館」に行ってみた

疲労、食欲不振、意欲の低下や不安感、不眠など。なんとなく調子が悪いと感じることが増えてきた50代。それ、更年期のみならず「フレイル」の入り口にいるのかも! フレイルは、漢方でいう“未病”の段階。そのお悩み、漢方薬の得意分野ともいえるんです。そこで、もっと漢方と親しむために「ツムラ漢方記念館」を訪問してきました。

リニューアルした「ツムラ漢方記念館」へ

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50代。

今の時代、“まだ人生半分!”とは思うものの、更年期を迎えたこともあり、わけもなく疲れたり、冷えやこわばりなど、これまでとは異なる不調を感じるお年頃でもあります。


そんな不調を解決したい!とあれこれ調べていると必ず目に飛び込んでくる言葉が「フレイル」加齢に伴う体力や気力の低下を示す言葉であり、進行すれば要介護リスクが高まる状態のこと。


いやいや、まだそんな!と思うかもしれません。でも、健常な状態からは傾きつつあるということ。だったら、ちゃんと向き合って早めの対策をすることが大切だと思いませんか?


そして実はこのフレイル、漢方の“未病”の考え方と通じるところもたくさんあるんです。すなわち、漢方には体力や気力の低下に伴う症状の改善のサポートが期待できるものがあるということ。ならば、もっと漢方を深く知りたい!というわけで、ツムラ茨城工場の敷地内にある「ツムラ漢方記念館」のプレスツアーに参加してきました。


*ツムラ漢方記念館は、創業100周年のメモリアル事業としてオープン。最近リニューアルしたばかりで、展示内容がさらに充実。ただし医療関係者向けの見学施設なので、残念ながら一般には公開されていません

日本独自の伝統医学「漢方」を楽しみながら学ぶ

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1階の壁面には、漢方・生薬に関する貴重な資料や書物とともに、分かりやすく漢方の歴史を知ることができる展示が。壁一面を覆う長ーい年表に、歴史の重みを感じます。


中医学が日本に伝来し、この地の風土や体質に合わせて独自の発展を遂げてきたものが「漢方医学」。そう、漢方医学は日本独自の伝統医学なんです。

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そして圧巻だったのは、医療用漢方製剤に使用される、100種類を超える生薬の見本を展示している「生薬シンボルゾーン」。さまざまな植物をはじめ、貝殻などの動物性や、鉱物性の生薬など「こんな素材も漢方に使われているんだ!」と驚きの連続。

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原料生薬見本(68種)に実際に触れ、形や色、匂いを体験できるコーナーも。


実はこの奥に、薬学部の実務実習生を中心に生薬の模擬調剤を体験できるスペースも新設されています。西洋薬のみではクリアできない“なんとなく不調”を訴える患者に、漢方薬を処方する医師が増えたという話もありますし、漢方薬は今後ますます注目を集め、人材も、より多く必要となっていくのかもしれません。

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2階には、漢方製剤ができるまでの流れをムービーやイラストで見られるコーナーも。産地・品質、常に安定したクオリティへのこだわりを知ることで、ツムラの漢方製剤への信頼もますますアップ。


出来上がる漢方製剤も、原料生薬の違いにより、ここまで色が異なるんですね。そんなことにも自然の神秘を感じます。

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2階の一画には、ツムラが手がける医療用漢方製剤がずらり。パッケージの数字・色帯、そしてその上にプリントされているラインで、薬剤師さんは名称を見ずとも、どの漢方製剤か見分けられるようになっているんですって!

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こちらの可愛いミニチュアの建物は、なんと創業時の本店の模型。周囲の金看板もそうですが、明治時代からこんなに目を引くディスプレイで営業していたとは……。ツムラさん、プロモーションの天才です!

50代は“フレイルの入り口”に立つ年齢

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記念館や工場の見学後は、国際医療福祉大学病院の産婦人科医でもあり漢方医の大澤 稔先生による「東洋医学から診る『フレイル』」についての講演が。

フレイルとひと口に言っても、その症状は実にさまざま。筋力低下などの身体的フレイル、認知機能や判断力低下といった精神的・心理的フレイル。そして孤立といった社会的フレイルも。まさに多面的な虚弱状態です。それらは東洋医学の「腎虚」、加齢に伴う生命エネルギーの衰えを指す概念と驚くほど一致。これぞ未病の代表例です。

そんなお話を伺うほどに、自身もフレイルの入り口に立っている年齢だということに気付き、いち早く対処していくことは、非常に大切だと感じました(これ、更年期のお悩みにも同様のことが言えるはず!)。


そういう意味でも、単一の症状を抑えるのではなく、ひとり一人の体質や症状に合わせて、からだ全体のバランスを整えながら改善を目指せる漢方は、50代からのメンテナンスの心強い味方となってくれそうです。

まだ間に合う! 老化にブレーキをかけるアクションを

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↑ ツムラ茨城工場の敷地内には、約300種の薬用植物が観察できる薬草見本園も。漢方製剤の種類ごとに植えられている区画があったりと、工夫を凝らしたレイアウトに興味津々。春や夏には、写真(漢方記念館のエントランスにあるパネル)のような美しい花々に出会えるそう

まずは「未病」という漢方の考え方を知り、ちょっとした不調を見過ごさず、更年期のお悩みや老化にブレーキを。漢方を味方につければ、これからの人生をもっと楽しめるかも。


もちろん、温活やストレッチなど、日常生活にすぐ取り入れられるセルフケアもおすすめです。ツムラでは、フレイルのセルフチェックができて、対策も提案してくれる
「50歳からのフレイルアクション」というサイトを展開しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

取材・文/原田千裕
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