大人の学び 能を習ってます 能を学んでいます③

夢が叶い国立能楽堂で舞わせて頂きました。長年観る側であったその舞台に自分が立っているという感動は私の語彙力では言い表す事が難しいです。
今年1年を振り返りお恥ずかしながら
頑張った私!
と胸を張って言える事があるんです

それは能のお稽古です

頑張った先には11月
国立能楽堂で舞わせて頂くという大舞台が待っていました
国立能楽堂 能舞台 国立能楽堂内客席
国立能楽堂
ちょっとしたきっかけで飛び込んだ能の世界
飛び込んだからには
60歳くらいまでに国立能楽堂の本舞台に立ちたいという大きな夢をかかげていました

そしてこの度
完全に先生に恵まれた感が強いとはいえ
何と5年も前倒しでその夢が叶ったんです
大人の学び 能を習ってます 能を学んでいます③_1_2
いつもの私は左ですがこの日は右です➡️
もちろん能を始めてからは
内輪の会に何回か出させて頂いてきましたが
やはり場所が国立能楽堂ともなると別格で
気持ちも高ぶります
国立能楽堂
国立能楽堂は歌舞伎座と並び私のパワースポットなんです。
先生の指導も違いました

国立能楽堂での会に向けて新しい演目にチャレンジするという事はなく
以前にも舞った事のある
「高砂」をもう一度浚い直すかたちで
お稽古はスタート
大人の学び 能を習ってます 能を学んでいます③_1_4
以前「高砂」をやらせて頂いた時の写真です
何回も何回も同じところの手直しが入りました
こんなにも手直しがあるのかというくらいです

先生はいつも黙って私の舞を見て
「欲を言うならですね...」と言いながら手直しをして下さるのですが
私は『人生、欲の塊』みたいな人間なので
その欲にどうにか応えたいと思うのです

そして先生は毎回お稽古の最後に
「よし。これは皆んなに是非観てもらいたいなぁ」と言って私を盛り上げてくれるのでした
大人の学び 能を習ってます 能を学んでいます③_1_5
こちらは本番で使用した扇です。先輩と一緒に写真を撮りました。
舞台にあがるという事は
当然お客様もいらっしゃいますし
そりゃ恥ずかしいです
不安もあります
緊張もします
いっそ出なくてもいいんじゃない?
『大人の習い事』
私はどこを目指しているんだろ?
たまにそう思います

でも昔ある方が
「実力をつけたいなら稽古だけじゃダメだ。舞台に出なさい」
と仰っていた事があり
私はその言葉に後押しされている気がしています

たとえ失敗してもそれが経験となり
次に活かせれば失敗も帳消しになるのですから
能舞台 お稽古場
こちらがいつものお稽古場です。
それでもさすがに気付いたら緊張や不安はマックスになっていて
まさかの本番2日前まで
お稽古をして頂きました

当日の緊張は当たり前として
正直ここまで来ると不安を打ち消すには
お稽古しかないのです
稽古量は嘘をつきませんから
今流行りの言葉をアレンジするならば
稽古して稽古して稽古してなんですよ
この日
先生はわざわざ袴を用意してくれていました
本番さながら袴を付けてのお稽古がどんなに心の安定剤になった事か
本当に感謝しかありません
お稽古の帰り私はそのまま
「小野照崎神社」に向っていました
決して通り道ではありません
なんならちょっと遠い
しかも自宅とは逆方向
小野照崎神社 入谷
小野照崎神社は台東区入谷にある芸能の神様です
渥美清さんがまだお仕事が少ない時代
こちらに願掛けをした直後に寅さんの出演が決まったというのは知る人ぞ知る有名な話し
オーデションや舞台前の役者さんなど大勢の方が祈願に訪れる神社様です

私もしっかりお参りさせて頂きました
小野照崎神社 
そして

2025年11月3日
故仙田理芳第十七回忌追善 理春会演能会
仕舞 高砂 
無事に舞わせて頂きました
大人の学び 能を習ってます 能を学んでいます③_1_9
600年以上歴史ある能楽の保存、振興、普及を目的とした立派な国立の施設

長年観る側であったその舞台に
自分が立っているこの感動は
私の語彙力では言い表せない程です
大人の学び 能を習ってます 能を学んでいます③_1_10
楽屋口から堂々と出入り出来る事も嬉しいし感動でした
薄暗い舞台袖
切戸口からは舞台の明かりが少し入り込んでいました

小さな引き戸がサッと開き
腰をかがめてやっと通れるほどの切戸口をくぐり
スポットの当たっている舞台に
ゆっくりゆっくり私は歩き出しました

お客様の視線が優しくささります
これこそ私の夢が叶った瞬間です
国立能楽堂 高砂 仕舞
「高砂」はシテ(踊る人)と地謡が交互に歌う掛合(かけあい)があります。謡いながら舞ってます。
不安は練習で補ったはず
当日の緊張はパワーに変えられるはず
しっかり「高砂」を努めさせて頂きました
アドレナリン全開の中
何も分からない私をここまで連れてきて下さった先生へ心からの感謝と
またこの舞台に帰ってきたいという強い思いでいっぱいになっていました

大人の学び 能を習ってます 能を学んでいます③_1_12
幸いにも5年も前倒しで叶った夢
それならば今度は
60歳までに舞囃子
願わくば装束をつけて能が舞えるまでになろう
そんな事を最近考えています

言霊
私は信じてます
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舞台を終えやり切った感の笑顔があふれていますね
さて12月も残り1週間
今年はクリスマスも朝から能のお稽古でした
自分へのクリスマスプレゼントは
金春流八十世宗家の書かれた能の本
厚めのハードカバーが2冊
上巻、中巻
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字も小さい
これは時間がかかりそうです
まだ下巻は発売されてないので
それまでにじっくり読もうと思います

大人の学び 能を習ってます 能を学んでいます③_1_15
今回の会は紋付きの着物にしました。私の着物の紋は家紋ではなく日舞の坂東流の紋が付いています。
能の事、歌舞伎の事、日本舞踊の事
こうしてブログに書く事が微力ながらも古典芸能の発展に繋がればいいなと思っています
これも言霊

最後までお付き合い頂きありがとうございました

はなのこ
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はなのこ

東京都在住。顔タイプアドバイザーをしてます。主人と息子、娘の4人家族で、歌舞伎鑑賞とK-POPが大好きです。よろしくお願いします。

Instagram:84shigemon

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