正月休みを費やして。

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今年は立ち正月でした。

大晦日から年始にかけて連日晴れ予報だったので、元日は伊豆箱根鉄道へ。

しかし、「富士と踊り子」目当てに出かけたというのに、肝心の富士山は出てこない。。年頭から目標不達成では残る360日超が不安ゆえ、以後の東北行きやら何やらをすべて捨て、我慢比べに突入。

結果、4日寒空の下に佇んで、ようやくめぐってきたチャンスはわずかに1回。山をナメてはいけない、年始の目標は低めが吉、と心に刻みました。


さて、こちらの列車は引退が迫る国鉄形特急車両「185系」。個人的にはチコちゃんみたいな平べったい幅広顔があまり好みではありませんが、「踊り子」のトレインマークについては前面絵幕における名作のひとつ、と思っています。

2枚目の写真で分析してみますと、直線要素は水平線のみで、残るモチーフは円や曲線による構成。「踊り子」の三字が入る円は、少女のほっぺに薄い赤丸として現れ、さらに奥に湧き立つ雲の丸っこさにも小さく反復されています。そうしてみると、いささか奇妙な髪型も、単純な円弧で形づくられていて、かなり考えられたデフォルメであることが分かります。

さらに、赤、水色、白というキッチュな色味を少女の髪と襟の黒が引き締めているので、遠くから見れば色が立ち、近くで見ると絵として楽しめる。デザインと絵の間でうまくバランスを取っているところが巧みで、日本絵画的といえるのではないでしょうか。

なお、「踊り子」の文字はトレインマーク独特の斜体フォントを踏襲していませんが、デザイン要素を盛り込みすぎないための配慮であっただろうと思います。
(編集B)
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