もったりと老け込んだ印象に面だちまで変えてしまう「たるみ」。かつては難攻不落だったこの難問も、美容医療技術の発展でハイレベルなケアが可能に。そこで効果的で痛みの少ない最新のたるみ治療を厳選してご紹介!
①アラフィー女性181人に美容アンケート調査!
※編集部が行ったメルマガアンケートより45~59歳の女性の回答を抜粋。
Q.加齢による一番の悩みはなんですか?
たるみ70%、シミ22%、しわ8%
Q.どの部分のたるみが気になりますか?(複数回答)
フェイスライン87人、口もと・あご83人、頰69人、目の下57人、目の上28人、首まわり28人
Q.今までに美容医療を受けたことはありますか?
YES 27%、NO 73%
Q.たるみ治療に興味はありますか?
YES 79%、NO 21%
②「たるみ治療」と、どう向き合ったらいい?
美容ジャーナリスト 近藤須雅子×美容医療初心者 編集Kが考える
編集K マスク生活のせいか、最近、たるみが気になってきました。マスクなしで鏡に向かうと「私、こんなに老けてた?」って。マスクをつけているとほうれい線や輪郭のゆるみが全部隠れるから、はずしたときのギャップがすごいんです。
近藤 たるみって徐々に進行するから気づきにくいんですよね。
編集K 改善するには、やっぱり医療の力が必要でしょうか。読者アンケートでも興味をもっているエクラ世代は多いですよね。
近藤 美容医療でもたるみ治療は難関なんですよ。シミやしわは皮膚だけの問題ですが、たるみは脂肪や筋膜にまでかかわる本格的な衰え。本気で治すには、実は皮膚を切り取って縫い縮めるフェイスリフト手術しかないんです。
編集K それはハードすぎる……。
近藤 ですよね。そういう声を受けて、20年ほど前から切らないたるみ治療の開発が急激に進展し、今では日本が世界一、二を争う先進国なんです。
編集K よかった! 具体的にはどんな治療法があるんですか。
近藤 たるみは、脂肪や骨など中身が減って皮膚が余ってしまう“げっそり系”と、皮膚がゆるんで脂肪の重みを支えられない“下ぶくれ系”に大きく分かれますが、前者はヒアルロン酸などの注入、後者は医療用マシンで皮膚を引き締める治療が主流になっています。
編集K 私はげっそり系かも。
近藤 マシンや注入する薬剤の痛みやリスクが年々低下し、効果も向上していて、今でははっきり実感できるレベルです。
編集K 治療をやめたらガクッと一気に老けるという心配は?
近藤 やめた時点からまたエイジングがすすみますが、リバウンドはないでしょう。逆にどんなにがんばっても、老化を止めるのは無理。
編集K それはそうですよね。年齢を否定する気はないですし。
近藤 でも、外見は老けてきたのに気分は若いままで、気持ちがついていかないってことないですか。
編集K いつまでも気だけ若くて、自分の年齢に愕然とします。
近藤 気持ちが追いつくまで、容姿の衰えに少しスローダウンしてもらいたいですよね。そのために美容医療に仲裁に入ってもらい、自分の年齢や老いと和解する……たるみ治療って、そんな意味もあるんじゃないかなと思います。
美容クリニックの主な「たるみ治療」とは?
“げっそり系”の人向け注入系施術:ヒアルロン酸注射など
「顔の骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」と呼ばれるほど、加齢によって頭蓋骨も収縮する。また脂肪や皮膚の厚みも減ってくると、覆っていた皮膚が余り、たるむことに。こうした“げっそり系”には、減ってしまった中身をヒアルロン酸などで補う注入治療を。
“下ぶくれ系”の人向け照射系施術:サーマクール、HIFUなど
娘に比べて母の顔が大きく見えるのは、ガードルのように脂肪をぴたっと押さえ込んでいた肌がゆるんできたため。その結果、重みが下に集まる“下ぶくれ系”には、たるみ対応の医療用マシンを照射し、ゆるんだ肌を引き締める施術を。
③まぶたのたるみには「サーマクールアイ」
【お悩み】まぶたがたるみ、目がショボショボ。目の下のたるたるも目立ってきた
A. まぶたや目のきわぎりぎりまで照射できるサーマクールアイで目もとを引き締めて
和田アキ子さんの手術の影響か、最近「まぶたがたるんで目がショボショボしてきたから、眼瞼下垂(がんけんかすい)の手術をしたい」と何人もの友人がいってきたので、「1カ月は腫れが引かないし、手術したのがバレバレになるけどいい?」と返すと、みんな驚いて後ずさり。本当にそれぐらい大変。体験者(私です)としては、手術に踏み切る前にできることはたくさんあると思う。
自由が丘クリニックの古山恵理先生も「私自身、外科医で手術も行いますが、エクラ世代のかたなら、まず機械による治療をおすすめします。目もと用の治療器サーマクールアイなら、熱刺激で目もとのゆるみを即効的に引き締めてくれますし、同時にコラーゲンの生成を促すので中長期の効果も期待できます。最新機種は痛みも少なく、ダウンタイムも翌日赤くなる程度ですよ」という。
目がパチッと開いて、目まわりの小じわも軽減。「たるみ予防にも優れているので、本格的な眼瞼下垂にすすむのを防ぐ効果も期待できます」
古山恵理先生
施術MENU
サーマクールアイ/ラジオ波(RF)の熱エネルギーでたるみを改善する治療器、サーマクールの目もと版。眼球を保護するシェルを使用することでまぶたにも照射が可能に。細かいちりめんじわも改善。2種類の異なるマシンを、同じ日に続けて照射することで、強力な引き締め効果が得られる高度な施術。外科手術のようなリスクはなく、手術では得られない自然なリフトアップが実現できる。
施術時間/麻酔なしで約20分。
料金/225ショット¥165,000、初診料¥3,300
痛み/点眼式麻酔を使用するため、ほぼなし。
ダウンタイム/ほぼなし。赤みや腫れがあることも。
効果の持続期間/ 1~2カ月後がピーク。年2回程度の施術がおすすめ。
目もと専用の繊細なチップで照射。さらに眼球を傷めないよう黒いコンタクトレンズ様シェルを装着してガードを
Before
After(2週間後)
写真提供/自由が丘クリニック
【DATA】
自由が丘クリニック
東京都目黒区八雲3の12の10
パークヴィラ2F・3F・4F
☎0800・808・8200(予約制)
10:00~18:00 無休
④輪郭のゆるみには「ウルサーマ」
【お悩み】顔全体がもったりしてきて特に輪郭のゆるみが気になる
A. マシン2種で照射するウルサーマなら、引き締めとリフトアップの両方がねらえます
“手術未満、マシンの期待値以上”との圧倒的な効果で評判なのが、クロスクリニック銀座の石川浩一先生が提唱する“ウルサーマ”。「超音波のHIFU機ウルセラと高周波機サーマクールを同日に照射するので相乗効果がねらえ、切らない施術としては最強レベルですね。サーマクールは脂肪層まで、ウルセラはその下の筋膜までエネルギーが届くので、肌全体を強力に引き締め、引き上げることが可能です。ぽってりとした輪郭のたるみにも効果的です」と石川先生。
そのぶん、痛みもそれなりなので、正直なところ、美容医療初心者にはややハードルが高い施術だ。
「もちろん、我慢できないほど痛くはしませんよ(笑)。塗る麻酔も使えますが、一人ひとりに最適な出力を見極める目安として、ある程度の痛みは重要です」とのこと。
最大の効果をねらえるため、1回で印象が数歳若くなることも。
「見た目年齢を巻き戻すなら年2回。予防なら1回でも有効です」
石川浩一先生
施術MENU
ウルサーマ/2種類の異なるマシンを、同じ日に続けて照射することで、強力な引き締め効果が得られる高度な施術。外科手術のようなリスクはなく、手術では得られない自然なリフトアップが実現できる。
施術時間/麻酔なしで60~90分。
料金/顔全体¥456,500、
顔全体とあご下¥509,850
痛み/熱刺激による痛みがあるが、我慢できる程度。
ダウンタイム/なし。直後からメイク可。
効果の持続期間/半年~1年は持続。継続施術で効果もアップする。
引き締め効果を最大限に引き出すため、顔だちやたるみ、さらに痛みの強度に合わせて照射レベル等を細かくコントロール
Before
After(2ヶ月後)
写真提供/クロスクリニック銀座
【DATA】
クロスクリニック銀座
東京都中央区銀座5の4の9
ニューギンザ5ビル10F
■0120・51・2590(予約制)
10:00~19:00 ㊡日曜
⑤目じりや口角が下がってきたら「プロファイロ」
【お悩み】目じりや口角が下がってきてやつれた印象を与えてしまう
A. 肌を土台から立て直す最新の薬剤プロファイロで肌年齢を巻き戻しましょう
アメリカなどでは、まだまだフェイスリフト手術が多いようだが、メスを入れないたるみ治療へのニーズは、世界的な潮流。その中から生まれた最新の施術が、プロファイロだ。
いち早く導入したあおいクリニック銀座の中野あおい先生によると、「ヒアルロン酸がもつ細胞の再生促進力を強力に高めた薬剤で、加齢によって質が低下した皮膚を土台から立て直してくれます。注射器で少量注入するだけなので、ダウンタイムもありません。数週間から1カ月で、注入部分を中心に肌細胞や脂肪細胞の再生が促され、ふっくらとした量感やハリが蘇ります」という。
たるんだ皮膚を再生して引き締めるので、目じりや口角、二重あごなどのもったり感にうれしい効果が。コラーゲン生成も促すので、ほうれい線の軽減や、頰やこめかみなどこけが目立つ部分の量感アップも期待できる。「機械の照射がむずかしい首のたるみやしわ解消にも有効です。施術自体は10分程度で、2回の施術で約1年の効果が持続します」
中野あおい先生
施術MENU
プロファイロ/加齢で質が低下した肌の構造を立て直す先進の薬剤。ヒアルロン酸が主体なので、安全性が高く、数ポイントに注射するだけと施術もシンプル。首やあご下など希望部位の集中治療も可能。
施術時間/麻酔も含めて約30分。
料金/全顔2回(1カ月おき)¥308,000
痛み/通常の注射程度。麻酔なしで受けるかたも多く、その場合は施術時間は10分程度。
ダウンタイム/なし。針あとが数日残ることも。
効果の持続期間/初回の1カ月後に再施術。約半年おきの施術が理想。
目の下やこめかみなどポイントとなる位置に、薬剤を直接注射で注入。ハリと弾力が蘇り、いきいきとした表情に
Before
Afrer
写真提供/あおいクリニック銀座
【DATA】
あおいクリニック銀座
東京都中央区銀座5の5の13 坂口ビル5F
☎03・3569・0686(予約制)
10:00~19:00 ㊡日・月曜
⑥たるみの進行をくい止める「ウルトラフォーマーⅢ」
【お悩み】たるみの進行をくい止めてきれいに年齢を重ねたい
A. ウルトラフォーマーⅢなら毛穴の開きやキメの乱れも改善できます
「今なら、まだたるみもひどくないので、この状態をキープしたい」「たるみ毛穴を引き締めてきりっと小顔になりたい」。そんな希望に応える、比較的カジュアルな施術も増えている。
「美容医療ビギナーのかたにおすすめなのが、ウルセラのソフト版といえるウルトラフォーマーⅢ。ウルセラと同様、HIFUと呼ばれるマシンで、超音波の熱で皮膚の深い部分から筋膜までアプローチし引き締めと再生を促します。痛みも小さくダウンタイムも最少レベル」とアヴェニュー表参道クリニックの佐藤卓士先生。
HIFUのマシンはエステでも取り入れられているが、「医療機関用とは出力レベルも治療効果も違います。即効的に引き締まりが感じられ、1カ月後からコラーゲン生成が高まるので、3~4カ月ごとに行えば、効果をキープできます」。
出力を調整することで、目もとにも照射でき、目袋のたるみの改善にも応用できるとのこと。
「その場合は浅めに照射するので、1~2カ月おきが理想です」
佐藤卓士先生
施術MENU
ウルトラフォーマーⅢ/皮膚から筋膜までキュッと引き締めてくれるHIFU機。ウルセラよりもマイルドな照射で痛みも最低レベル。即効力だけでなく、コラーゲンの生成を促し、たるみの進行をセーブ。
施術時間/麻酔なしの約30分。
料金/全顔¥66,000
痛み/術後にほてりを感じる程度。
ダウンタイム/なし。
効果の持続期間/1カ月後から徐々にリフト効果が。年2~3回の施術がおすすめ。
痛みが少なく、麻酔なしで施術が可能。効果に対して刺激がマイルドなので、照射治療がビギナーの人におすすめ
Before
Afrer
写真提供/アヴェニュー表参道クリニック
【DATA】
アヴェニュー表参道クリニック
東京都港区南青山3の18の16 ル・ボワビル4F
■0120・365・558(予約優先制)
11:00〜20:00(休診時間14:00〜15:00)、水曜は10:00~19:00 ㊡年末年始
⑦顔の“しぼみ感”改善には「ヒアルロン酸注射」
【お悩み】頰骨下の凹みやほうれい線が深くなってきた
A. ヒアルロン酸はしわ用と思いがちですが、顔の“しぼみ感”改善にこそ有効です
今泉スキンクリニックの今泉明子先生によると、「膝や腰の骨などと同様、顔の骨も年齢とともに減ります。さらに脂肪も減ってボリュームがなくなると、皮膚が余ってしまう。それでたるむ場合もあるんです」という。
加齢でしぼむとは、このこと……。「骨の萎縮で眼窩(がんか)が大きくなると目の下がたるんとしますし、あご先の骨が減ると、エラが張って見え、顔が将棋形になってきます。こうしたケースでは、皮膚を引き締めるより、まず減った中身をヒアルロン酸で補うほうが効果的ですね」
へたったクッションにパンヤを補うといったイメージ。即効でふっくらした量感とハリが蘇ってくる。
「ポニーテールにすると顔が若返るといったタイプは、下垂をピンでとめつけるように硬めのヒアルロン酸を打つ方法もあります。一時、話題になった“金の糸”と似た考え方ですが、負担もずっと少ないですね」
いずれも皮膚の下垂を抑えることで、たるみの進行を遅らせる効果が。
「少しずつ進行を遅らせれば、数年後には大きな差になると思います」
今泉明子先生
施術MENU
今泉式®ヒアルロン酸注射/加齢が目立つ部位や悩みのポイントを相談のうえ、数種類あるヒアルロン酸の薬剤の中から部位に適したものを少量ずつ注入。ナチュラルにたるみを改善し、同時に進行を予防。
施術時間/麻酔を含め約1時間。
料金/今泉式®ヒアルロン酸注射1本¥77,000
痛み/ちょっと腫れた感じで赤くなる程度。
ダウンタイム/ 2~3日腫れた感じがある。
効果の持続期間/ 2~3カ月後がピーク。年1~2回の施術がおすすめ。
編集Kが実際に体験!
ここ数年、頰がこけてほうれい線がハの字からリの字になりロバ顔が悩みに。そんな私の顔を見て今泉先生は「加齢で骨が小さくなり、皮膚や脂肪を骨に固定する支持靭帯が伸びた状態。ヒアルロン酸を数カ所入れればきれいになりますよ。顔を“変える”のではなく、数年前の顔に“戻す”と思ってください」と。実は、薬剤の注入に抵抗があり、やるなら“照射系”と思っていたが、そこはやはりエステではなく医療。自分が受けたい施術が必ずしも自分の悩みに適しているわけではないと知る。薬剤や施術に関する十分な説明と「カウンセリングだけでもOKですし、不安に思ったらなんでも聞いてください」という言葉も安心材料に。施術後の経過観察をしっかりしてくれるのもうれしい。
顔の構造を知りつくした先生が適切な注入場所をデザイン。「ほうれい線の原因は人それぞれ。Kさんは頰骨に沿って注入するのが効果的」。
通常の量は50代で6本(1本1ml)。今回は3本を計10カ所ほどに少量ずつ注入。麻酔クリームを塗るので痛みはチクッとする程度。
Before
Afrer
施術直後からほうれい線のくぼみがなくなりびっくり! 2週間後には薬剤が顔全体になじんでふっくら、より自然なハリのある顔に!
直後の様子は?
顔に腫れた感じと注射あと(内出血)、少しの痛みが残る。
2~3日後の肌は?
触ると多少違和感はあるが、腫れや内出血のあとが消える。
1週間以上たつと?
見た目にもなじんできて、多少の痛みや違和感もほぼゼロ。
すぐにメイクできる?
施術直後から可能。注射あとにかゆみが残るなら控えて。
【DATA】
今泉スキンクリニック
東京都港区六本木7の18の8 第III大栄ビル6F
☎03・3401・6762(予約制)
月~金曜10:00~19:00、土・日曜、祝日10:00~18:00 ㊡第1・3日曜
【取材を終えて】医療は日々進化。医師により知識も技術も違うので熟考を
美容医療について、よく聞かれるのが、「どのクリニックのどの施術がいい?」というもの。けれど、同一マシンや同一施術でも医師によって技術は異なり、患者側の肌状態や希望によっても異なってくる。残念だけど、ケースバイケースとしか答えようがない。
例えば、すっかりポピュラーになったHIFUやサーマクール。いずれも基本は熱刺激によって組織にダメージを与え、加齢によって滞った再生や生まれ変わりを促す機器だが、医師によって出力や照射方法は微妙に違い(それこそが技術)、効果にも差が生まれる。ちなみに、エステ等での施術は同じ機器でも出力が低く抑えられているので(そうでないと危険!)、医療レベルの効果はまず期待できない。
注入治療も同様。製剤の選択や注入位置は医師の技術や美意識、患者側の希望によって大きく異なってくる。
こうした中から自分に合った医師や施術を選ぶには、やはりカウンセリングを重ねることが大切だ。今回の企画でも、医師との話し合いに役立ててもらえるよう、できるかぎりエクラ世代に適した情報をチョイスした。幸い、1カ月や半年、治療が遅れても、その間に一気にたるみがすすむなんてことはまずない。ゆっくり余裕をもって、自分にとってベストのクリニック、施術を見つけてください。
▼その他のおすすめ記事もチェック