ザ・リッツ・カールトン東京45階のフレンチダイニング「アジュール フォーティーファイブ」が、新たに生まれ変わると聞き、プレス内覧会に伺いました。料理監修を務めるのは、いま最も注目されている日本人シェフ、あの小林圭氏です!
発売中のエクラ9月号の別冊「大人の再会レストラン」、手に取っていただけましたでしょうか? コロナ禍を経て、大切な人々との再会に選びたくなる素敵なレストランが、次々と東京にオープンしています。
東京・六本木のホテル「ザ・リッツ・カールトン東京」45階のフレンチダイニング「アジュール フォーティーファイブ」もそんなレストランの一つ。この8月から、コンセプト、メニューともに刷新して新たなスタートを切るとのこと。そしてその料理監修をするのは、パリで活躍するシェフ、小林圭氏! 料理長には銀座「エスキス」や「アジル」でシェフを務めた村島輝樹氏が就かれます。そう聞けば、俄然「行ってみたい……」と興味が沸き起こります。いったいどんな素敵なレストランなのでしょう?
小林圭氏(写真左)は、21才で渡仏後、名立たるシェフの元で研鑽を積み、2011年にパリにて「Restaurant KEI」を開き、2020年にはアジア人シェフとしてフランスで初めてミシュラン三つ星を獲得されています。
最初に告白しますと、シオヤはそのような立派なシェフの手による料理について、語る力も味わう舌も持ち合わせておりません。ただ以前、一度だけ小林氏の手掛けられたディナーをいただいたことがあり、華やかで麗しく、何より何度も「……美味しい!」と言葉を交わした、とても気分が高揚するひとときを味わったことが忘れられず……。小林氏の新たな挑戦に、参加させていただける機会を逃したくない! と、ドキドキしながらランチタイムに伺いました。
高層ビルの45階、明るい日差しのもと眼下に広がる東京の景色を楽しみながら、この日いただいたのは、ディナーメニュー「エリタージュ」(¥29,800 税サ込)です。アミューズから最後のミニャルディーズまで含めると計10皿が並ぶコース、に身が引き締まります。全部食べられるでしょうか……? ちなみにディナーコースには、お皿数の少ない「プレステージ」(同¥19,800)もあるそうです。
シャンパーニュとともに、美しいアミューズブーシュが出てきました。色とりどりのビーンズの上にちょこん、とのったクリスピーなミモレットの下にシューが隠れています。華やかでもう見ているだけで気分が上がります。シャンパーニュを一口いただけば、なおさら! ほんの一口、ですがワクワクと強い期待をもたせてくれるアミューズです。
さらにアミューズは、蛤とエスカルゴバター、すっぽんとウニのフラン、と続きます。強弱のある取り合わせながら、まだ始まったばかりだというのに「ものすごく美味しいものをいただいている」満足感に包まれました。
お次は、コンソメです。急須から大事に注がれたコンソメ、お茶をいただくようにしみじみと滋味深い味を楽しみました。フレンチながら、合間に洋食器を置いて、こういうプレゼンテーションがあると、ちょっとほっとしますね。
目にも爽やかなお皿が運ばれてきました。ボタンエビのカルパッチョだそうです。クリーミーなレフォールとりんごのソルベが添えてあり「すべて混ぜて、一緒にどうぞ」とのお言葉に、意を決してスプーンを動かします。ねっとりとしたエビの甘さと旨みは、良い食材のもつ力を自ずと感じさせます。つまり、とても美味しくて……幸せです!
次は、鶏とフォアグラのパテ アン クルートでした。しっかりと食べ応えのある、とてもオーセンティックな印象の一皿です。添えられたリュバーブのちょっと酸味のあるジャムとの相性が最高で、驚きました。小林シェフは最後までこのジャムの量を細かく調整されていた、と聞き納得。甘いもの好きなシオヤは、このジャムだけでもずっと食べていたいくらいだったのですが(笑)
次に出てきたのは、オマールブルーのパピヨット、そしてキャビア。オマールを揚げる……?そしてハーブのマヨネーズ、という声も聞こえたような。まぶしてあるのは海苔でしょうか? いろいろ総合するに、「海老天」とか「お好み焼き」といったワードが日本人の私の脳裏には浮かんでしまうのですが、口にしてみると、これがちょっと当たらずとも遠からず。リボンのようなルックス、思いもつかない調理法と味とキャビアとの取り合わせ。とても美味しく楽しい一皿でした。
次のお魚料理は、金目鯛でした。パリっと美しい焼き上がりの皮目と、しっとりした身が、酸味のきいたソースと絶妙にマッチしています。添えられているのは、アーティチョークとえのき。一皿で実にたくさんの食感を味わいました。
お肉料理は、ランド産の小鳩のロースト。ご説明を伺うと、いちじくやヘーゼルナッツ、という食材も並び、わくわくします。写真がちょっと青みがかってしまい恐縮なのですが……一見限りなく黒に近いワイン色のお皿が、お肉と、いちじくの甘さと、ナッツの香ばしさと……とても野性味にあふれた風味豊かなお料理となっていて、フレンチの奥深さを堪能いたしました。フランス料理をいただいた、という満足感でいっぱいです。
フレンチの豊かさ、といえば、美味しいチーズをいただいたときにはっきりと感じます。濃厚で塩気のしっかりきいたクリーミーなフロマージュの中に、いちごのソースが隠されています。ここまで、かなりしっかりしたボリュームのお食事をいただいており、正直「……これ以上、食べられるかしら?」と頭に疑問符も浮かびましたが、目の前に美しいお皿がくると、自分でもおそらく目が♡になっているであろうことが分かります。ペロッと食べてしまいました。
甘いもの好きなシオヤが、心から楽しみにしていた最後のショコラがやってきました。ショコラムースに、彩りも美しい2種類のショコラのチップが飾られています。ムースの柔らかさVSチップのパリっと感、ショコラの優しい甘みVSベリーの酸味、が交互に楽しめて……本当に美味しかったです。「最後のデザートは、チョコレートのムース」、と聞けばちょっと重そうなイメージもありませんか? その思い込みをあっさりと裏切ってくれる、重くないのに満足感があり、爽やかに美味しいチョコレートのデザート。こちらもすべて完食したところ、最後に「Congratulation!」とお声をかけていただきました(笑)。
最後に少し、小林さんとお話をさせていただきました。こちらのお店での目指すところを伺うと、伝統的なフランス料理の継承、といったお言葉がありました。伝統あるフランス料理を、今の時代にアレンジしながら、次の世代へと伝える……フランスにて、これまで数々のフランス料理の巨匠たちの腕を、その目で見て受け継いできた小林氏だからこその、その言葉の重みを感じます。
人と会って、ともに美味しいお食事をいただきながら語らう時間の貴さは、一度コロナ禍で失ってみて、よりはっきりと分かります。そんな友との大事な「再会レストラン」に加わった新しいアドレスへ、ぜひ。
⚫ランチ 14,800円、19,800円、29,800円 ディナー 19,800円、29,800円
⚫ 年齢制限:12歳以上
⚫ 営業時間:ランチ 12:00~16:00(13:30最終入店) ディナー 18:00~22:30 (20:00最終入店)
⚫ 定休日:毎週月曜、火曜 ※2023年8月14日(月)、15日(火)は終日営業、16日(水)は臨時休業です。
⚫ 予 約:03-6434-8711(レストラン予約)