1932年、マドモアゼル シャネルは生涯唯一の「ダイヤモンド ジュエリー」展を開催し、当時のパリにセンセーションを巻き起こした。それから90年。2022年、メゾンはジュエリーの新たなるストーリーを紡ぎはじめた。
シャネルの新しいエレガンスの始まり
1932、 それは新しいエレガンスの始まり
その年、マドモアゼル シャネルは生涯唯一のハイジュエリー コレクション「Bijoux de Diamants(ダイヤモンド ジュエリー)」を発表。彼女のパワフルな意志と、高い美意識をたたえた1932年のモチーフはシャネルのジュエリーの原点となり、今なお輝き続ける。
「これ以上に、永遠でモダン、シックな形はない」と語ったマドモアゼル シャネル。彼女の愛した星は、「ダイヤモンド ジュエリー」展のインスピレーション源になり、コメット(彗星)のモチーフはその後メゾンのアイコンになった。ダイヤモンドの輝きと、まるで夜空から降り注ぐ彗星のような軌跡を描く小粋なデザインが、手もとをロマンチックに飾って。
『コメット コレクション』[WG×D]リング¥962,500・ブレスレット¥1,980,000/シャネル
シャネルを代表するアイコンコレクション
Comèt【彗星】
私がダイヤモンドを選んだのは、最小のボリュームで最大の価値が表現できるから
――――ガブリエル・シャネル
パリの夜空に輝く星や月、彗星(コメット)を、マドモアゼル シャネルはまるで星図を描くかのようにダイヤモンドに重ねた。動きに合わせてリズミカルに揺れるデザインや、アレンジが楽しめる華麗なるジュエリーの登場は、まさにまばゆい閃光のごとく人々に衝撃をもたらした。「ダイヤモンド ジュエリー」発表から90年の今年、マドモアゼルの感性を宿した『コメット コレクション』に新作が登場。流れ星に願いをこめるように、ラッキージュエリーとして永く愛しつづけたい。
『コメット コレクション』[WG×D]ロングネックレス¥5,445,000・ネックレス¥1,210,000・イヤカフ¥1,408,000・イヤリング(片耳)¥643,500/シャネル ニット¥42,900/アカネ ウツノミヤ 下に着たドレス¥107,800/ザ・ウォール ショールーム(HARUNOBUMURATA) 白いシフォンカフ¥40,700/エストネーション(キャサリン オスティ)
Plume【羽根】
翼を持たずに生まれてきたとしても、自分の翼が育つのを妨げてはならない
プリュム(羽根)も、マドモアゼルのインスピレーションの源。そして「ダイヤモンド ジュエリー」展においても、惜しげなくダイヤモンドがちりばめられた大きなプリュムのブローチは、ひときわの存在感を放ち、人々を魅了した。’32年当時の大胆な革新性を保ちつつ、現代にも受け継がれるメゾンのサヴォアフェールがさらなる躍動感をエレガントに実現した。ふわふわとたゆたうブローチとイヤリングが美しく寄り添って。
『プリュム ドゥ シャネル』[WG×D]ブローチ¥7,260,000(参考価格)・イヤリング¥1,111,000/シャネル
Ruban【リボン】
ジュエリーが女性の指に柔らかなリボンのように結ばれる、これが私の望み。私のリボンはしなやかで自由
しなやかにからみつくような、ダイヤモンドの優美なリボン。アシンメトリーなデザインもどこか有機的なたたずまいで、目にした人のまぶたの奥に刻み込まれるかのよう。ベージュゴールドの柔和な色調が、手もとをさらなる喜びで満たしてくれるはず。『リュバン ドゥ シャネル』[BG×D]〈右〉リング¥1,859,000・〈左〉ブレスレット¥2,684,000/シャネル
マドモアゼルとダイヤモンド。かつてないジュエリーが誕生した
1932年、秋のパリ。世の人々が大恐慌の暗闇からまだ抜け出せずにいた最中、ロンドン ダイヤモンド商業組合はダイヤモンドへの関心を再び高めるべく、ひとりの女性の才能に期待を寄せた。その人こそが、マドモアゼルシャネル。重苦しい時代の空気をまばゆいダイヤモンドの輝きで打ち破ろうとするかのごとく、彼女はエレガントな挑発を世に仕掛けた。シャネル初となるハイジュエリー コレクション「Bijoux de Diamants(ダイヤモンド ジュエリー)」だった。
そのすべてが、革新的で挑戦的。会場に選んだのは、フォーブル サントノーレの自邸。目を見張るばかりの豪奢な空間にしつらえたディスプレイは、従来の黒いビロードのトレイではなく、化粧を施したマネキンに。ネックレスは、その首すじに流れるように寄り添い、ブレスレットは腕のカーブに沿っていた。そしてなによりも人々を驚かせたのが、斬新なジュエリーそのものだった。極上のダイヤモンドをふんだんに使った燦然たる星や彗星、月、太陽。揺れ動くフリンジや羽根、そしてリボン。ファッションで世の女性を自由にし、新しい時代を切り開いたように、マドモアゼルのジュエリーは、自在に形を変えるしなやかさと自由さをもち、富の象徴ではなく、ジュエリーを通して“スタイル”を提案しており、見る人すべての心に深く刻まれることになる。
ジュエリーの新たなる可能性の扉が、その日開かれた。
No.5【5番】
ひとしずくのダイヤを連ねた『5』が放つマジカルな魅力に惹きつけられて
彼女の星座、獅子座の番号であり、永遠のフレグランスの数字。マドモアゼル シャネルのラッキーナンバー『5』をモチーフにした『シャネル N°5』は、ラッキーチャームのようなプレシャスなファインジュエリー。ダイヤモンドのひとしずくが揺れるベージュゴールドのネックレスや、パーツを取りはずしてアレンジが楽しめるイヤリングなど、進化しつづけるデザインにも注目が集まる。
(イヤリング上 から4番目)『シャネル N°5』イヤリング(片耳)[WG×D]¥539,000・(5番目 片方だけ着用)[BG×D]¥1,397,000・ネックレス[BG×D]¥1,155,000・(イヤリング 上から3番目まで)『ココ クラッシュ』イヤリング(上から1番目)[BG×D]¥775,500(片方だけ着用)・イヤカフ(2番目)[YG×D]¥262,900・(3番目)[BG]¥169,400/シャネル
シャツ¥50,600/エスケーパーズオンライン(ポステレガント×サルヴァトーレ ピッコロ) ニットベアトップ¥36,300/グルッポタナカ
Camélia【椿】
アレンジ自在のクラスプが私だけのスタイルをかなえてくれる
豪華な花束よりも一輪のカメリア(椿)を愛したというマドモアゼル シャネル。最愛の恋人から贈られ、以来自身のシグネチャーとして生涯愛したというその花のモチーフは、ひと目でメゾンを知らしめる象徴であり、揺るぎないエレガンスをもたらしつづけている。この春新たに登場したロングネックレスは、クラスプがクリップ状になったカメリアモチーフ。チェーンの好きなところにとめることができ、ロングネックレス、2 連やY字ネックレス、そしてブレスレットにもアレンジが楽しめる。
『カメリア コレクション』[YG×D]ロングネックレス¥5,533,000・リング¥1,595,000/シャネル
マドモアゼルの愛したモチーフは永遠に進化し、女性を輝かせる
秋の夜の夢から突然覚めたかのように、マドモアゼルにとって最初で唯一となった1932年の「Bijoux de Diamants(ダイヤモンド ジュエリー)」は、その直後に姿を消すことになる。
封建的なジュエリー業界は、“クチュリエ”が手がけるハイジュエリーに猛反発した。マドモアゼルによるジュエリーは解体を余儀なくされ、当初シャネルにダイヤモンドを託したダイヤモンド商業組合へ返還せざるをえなくなったのだった。
しかし、マドモアゼルが残し、彼女が愛したモチーフとその精神は、その後メゾンの象徴となる。自身のファッションのクリエイションと同様に、ジュエリーにおいても、マドモアゼルはまったく新しい「自由」という無限の可能性を世の女性にもたらしたのだ。束縛されることなく、しなやかに、好きなときに好きなようにジュエリーをまとうことのできる自由。クラスプ(とめ具)を使わず、女性の動きを妨げないデザインから生まれる、身体の自由。ひとつのブローチがブレスレットにもなる変幻自在な形の自由……。
その自由なマインドは今、メゾンに受け継がれ、“カメリア コレクション”やラッキーナンバーの“シャネルN°5”、キルティングから着想を得た“ココ クラッシュ”など、アイコンに息づく。常にアップデートを続けながら、しなやかに、いつも新しい驚きとともに。現代の女性たちを美しく引き立て、魅了しつづけている。
Première【プルミエール】
誕生から35年。なおも新鮮に寄り添う気高きタイムピースとともに
1987年、メゾン初の腕時計として生まれた『プルミエール』。パリのヴァンドーム広場やN°5のボトルストッパーからインスパイアされた八角形のケースに、アイコニックなディテールを凝縮させ、ファッション的な要素も兼ね備えた不朽の名品は、シャネルのスタイルそのもの。この秋、新たに誕生するのは、よりモダンにアップデートした復刻版。
『プルミエール オリジナル エディション』[ゴールドプレート×レザー]腕時計¥759,000・『ココ クラッシュ』〈手首側から〉ブレスレット[YG]¥1,017,500・[BG]¥1,039,500・リング[YG]¥484,000/シャネル コート¥132,000/イザ(コート) 中に着たオールイワン¥34,000/レイ(ラウンジ レイ) 頭に巻いたスカーフ¥23,100/エストネーション(マナー マーケット)
シャネルのウォッチ&ジュエリーの歴史
1932年のデビューから90年。「コレクション 1932」が誕生
マドモアゼル シャネルが生涯初となるハイジュエリー コレクション「Bijoux de Diamants(ダイヤモンド ジュエリー)」を1932年に発表してから90年。これを記念し、今年、ハイジュエリー コレクション「コレクション 1932」が誕生した。モチーフは、マドモアゼル シャネルのオリジナルのコレクションを飾ったコメット、月、太陽。天空に輝く3つの神々しい光が放つオーラを、77点からなる壮大なコレクションに閉じ込めた。ゴージャスなダイヤモンドのきらめきとともに、カラーストーンも採用され、より抒情的で神秘的な存在感を放つ。この貴重なコレクションは現在、世界各国をめぐる旅の途中だ。
待望のウォッチ&ジュエリーの旗艦店が、銀座・並木通りに!
日本初のウォッチ&ファイン ジュエリーのフラッグシップとなる「シャネル ファイン ジュエリー 銀座並木」が10月14日、誕生する。先に全面改装されたパリ本店同様に、建築家ピーター・マリノが設計を手掛けたラグジュアリーな空間には、オープンに合わせて「シャネル N°5」に捧げるハイ ジュエリー「コレクション N°5」のマスターピースも特別に来日し、期間限定展示される予定。その燦爛たる美しさに酔いしれたい。
「シャネル ファイン ジュエリー 銀座並木」
●東京都中央区銀座5の5の14 10月14日(金)グランドオープン予定
ヴァンドーム広場18番地のシャネル ファインジュエリー本店
3階までの空間をつなぐのは、美しいらせん階段
ガラス越しに見える、広場のコラム
1階店内中央のゴールドの壁に囲まれた吹き抜けの空間。ハイジュエリーと、3mもの高さのブロンズ像がゲストを迎える
幻想的なオパールとダイヤモンドの五芒星に、凛としたパールが手もとへ洗練を呼び込む。
『コメット オパール』ブレスレット[WG×D×P×OP]¥38,280,000(参考価格)/シャネル
しずくのような神秘的なタンザナイトのブルーがきらめく月と星とともに、神々しいオーラを放って。
『リュンヌタリスマン』イヤリング[WG×D×TN]¥33,000,000(参考価格)/シャネル
ラウンドカットのダイヤモンドから光線のように配されたイエローサファイアのパワフルなモチーフ。太陽を宿したような輝きを指先に。
『ソレイユ タリスマン』リング[YG×D×YS]¥12,925,000(参考価格)/シャネル
星モチーフははずすことが可能。ブローチ、ブレスレットとして3通りのきらめきが楽しめる。
『コメット ヴォリュート』ブローチ[WG×D]¥158,510,000(参考価格)/シャネル
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※文中の略号は、WG=18Kホワイトゴールド、YG=イエローゴールド、BG=ベージュゴールド、D=ダイヤモンド、TN=タンザナイト、YS=イエローサファイア、P=パール、OP=オパールを表します。※エクラ2022年11月号掲載