黒カーディガンとイタリア本。その共通点とは?
ミラノ・コルティナオリンピック&パラリンピックを観て、イタリア熱が再燃している今日この頃。ご紹介するのは、ここ数年愛用しているプラダのカーディガンと極上イタリアレストラン案内の最新刊です。
日本からミラノへの直行便復活も嬉しい。(撮影当日も着用していたため、着用感のある写真、ごめんなさい)
投資価値のある、MY奇跡の黒カーディガン
「大人になったら、ニットはプラダに限る」。おしゃれな先輩から教えもらった、カーディガン。黒カーディガンは1枚あると便利ですが、年齢を重ねれば重ねるほど「おばさんっぽく」なるのが悩みでした。そんな時に思い出したのが、このお言葉。お店にはごくシンプルだけれど、微妙に異なるデザインがずらり。その中から選んだのが、このショート丈のタイプ。一見普通なのですが、着てみると!!!コンパクトでタイトなデザインなのに、ぽっちゃりな体型の私の肉を拾わない、まさに”奇跡の一着”。
細部まで計算し尽された、肩のラインのせいか、二の腕も太く見えない
計算された普通、意図あるシンプル
一見普通ですが、シルエットのバランス、肩の落ち方、袖の長さ、着丈が絶妙!羽織るだけで洗練された印象になるのです。プラダのニットは、当然のごとく素材は上質なのですが、編みの精度がこの上なく高く、テンションの管理も素晴らしい。そのせいか軽くて温かなのに、本当にもたつかない。このカーディガンは着丈はショートで、袖は少し長め。ベーシックな顔をしながら、どこかモードみもあって、華やかなワンピースからカジュアルなデニムまで、涼しい顔で受け止めてくれる。これを着たらもう他のニットに戻れない、大人にとっては本当に頼れる存在です。
大好きな鎌倉のレストラン「OLTREVINO」古澤夫妻の最新刊『イタリアに行かなければ味わえない』(筑摩書房)
名著誕生! 見ているだけでもうっとりだけれど、イタリアにすぐにでも行きたくなる。そんな素敵な最新刊がこちら。表紙は、プラダ本店と同じくミラノにあるレストランの黄金のリゾット。著者は、鎌倉・長谷にあるイタリア料理店「オルトレヴィーノ」を営む古澤一記さんと千恵さんご夫妻。私が日本で一番好きなイタリア料理のお店です。もともとイタリアで暮らし、今も第二の故郷としてトスカーナに第二のご自宅を持って行き来なさっているお二人。25年間イタリアと向き合い、その魅力を知り尽くした両人が案内する極上のレストランは、本当に必読!巷のガイド本とは一線を画す、セレクトはもちろんのこと、写真も文章もとっても素敵な、愛とセンスにあふれる一冊なのです。
表紙の「虜になってしまう黄金のリゾット」は、ミラノのアンティカ・トラットリア・デッラ・ペーサから。ベルガモ郊外の農場レストラン、食通を魅了するピエモンテの至福のレストラン、プーリアの朝ごはん・・・”星”では表せない、15軒の珠玉のレストランが。早くイタリアに行きたい!
”ごくごく普通”、だけれど唯一無二の本物
カーディガンとこの本。共通点は、ごくごく普通だけれど、他にはない唯一無二の本物、というところ。著書には「なんでも簡単に世界中のものが手に入るこの時代、それっぽい味がいっぱいあって、味の違いにすら重きが置かれない今だからこそ、ほんとうの味を知ること自体、貴重なものになってくるかも知れない」とある。そして”ごくごく普通”とは、何か? それは「きちんとイタリアの味がするもの。単なる”美味しい”ではなく、旨味の深い、隙間のない美味しさがあり、本来イタリア人が長く愛してきた”食べるということ”っていう喜びを感じるもの。心から素直に”美味しい”を直球で届けてくれるもの」(著書より)。ただのカーディガン、ただのリゾット。でも只者ではない。もうすっかりイタリアの虜です。
本体価格1800円(税抜)筑摩書房
食、旅などカルチャー、ときどきファッションを担当。
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