今回訪れたのは、静岡の山間を縫うように走る「大井川鐵道」です。 鉄道マニアではないけれど、湖に浮かぶ日本で唯一の駅があると知って、急に思い立って訪れてみました。
旅の始まりは千頭駅から。ここから大井川鐵道井川線に乗って奥大井湖上駅を目指します。
乗車前にまずは切符を購入。今では珍しい厚紙の「硬券」で販売されている光景は、昔懐かしい昭和のノスタルジーを感じさせてくれます。
千頭駅では、ちょうど「トーマスフェア」が開催されていて、ヒロとジェームスが展示されていました!実物の迫力と可愛らしさに、大人の私も思わずテンションが上がってしまいます!
トーマス推しのお子さんや、お孫さんがいたらきっと大熱狂するんだろうな…。そんな光景を想像しながら、ふと息子がまだ小さかった頃の賑やかな毎日を思い出しました。
こちらが私たちが乗車する電車です。「南アルプスあぷとライン」の愛称で親しまれるこの路線は、日本で唯一のアプト式列車。今年で開業35周年を迎えるとのことで、そんな記念すべきタイミングで乗車できることにもご縁を感じます。「アプト式」とは、レールの間に設置された「歯車」と、列車の「歯車」を噛み合わせて急な坂道を登り降りする特殊なシステムのことだそうです。
車内はこんな感じです。椅子や壁のそこかしこに歴史を感じます。
こちらは運転席の様子です。 私は小学生の頃から電車通学をしていたのですが、当時は電車の一番前に乗って、運転席をじーっと眺めるのが大好きでした。今の近代的な電車では運転席を見ることはできませんが、懐かしい光景に小学生の私に戻った気分になりました。
気づけばすっかり、一番前を譲らなかった小学生に戻っていました(笑)
いよいよ出発進行! 電車はいくつもの小さいトンネルを抜けていきます。ガタンゴトンとゆっくり走る電車の音がまたいい! これまで知らなかった世界ですが、音に魅了される「音鉄」の方の気持ちが、初めて分かりました!
ここからは車窓からの景色をご紹介します。言わずと知れた静岡名産品、お茶畑です。走行中、車掌さんが車内放送で沿線の景色や名所を案内してくれます。
深い渓谷にエメラルドグリーンの大井川が雄大に広がります。
鉄橋を渡る様子です。
「アプトいちしろ駅〜長島ダム駅」間は、日本の鉄道路線で最も急な区間だそうです。 この急な坂を上り下りするため、アプトいちしろ駅と長島ダム駅で、専用のアプト式電気機関車を列車に連結します。
こちらの美しい橋は「泉大橋」です。 大井川に架かるこの橋は、周囲の深い緑やエメラルドグリーンの水面とのコントラストが本当に見事!
続いて見えてきたのは、圧倒的な存在感を放つ「長島ダム」です。 ダムの放水所近くに架かる吊り橋は、放水の水しぶきが実際にかかることから「飛沫橋(しぶきばし)」と呼ばれているそう。
いくつもの小さなトンネルを抜け、お茶畑や優美な橋、そして迫力のダムを越えて、ついに、今回の目的地「奥大井湖上駅」に到着しました!
この駅は「奥大井恋錠駅」の愛称で親しまれていて、恋愛成就スポットとしても知られているそうです。鐘を鳴らし、南京錠をかけると願いが叶うと言われていますが…恋愛に興味のない私たちはスルーしてしまいました(笑)
それはさておき、こちらが駅から見える絶景です!駅にはカフェが併設されていましたが、あいにくこの日はお休み。でも、行き当たりばったりの私たちはそんなことで凹んではいられません(笑)。さらなる絶景を求めて、高台にある展望台へと向かうことにしました。
展望台までの道のりは、鉄橋の横を歩いて渡っていくしかありません。自分の真横に線路が通っているなんて、なんだか不思議な気分!エメラルドグリーンの湖上を歩く感覚は、まるで空中散歩をしているかのようです。
展望台へと続く階段を少し頑張って登った先、振り返るとそこには絶景が広がっていました。
エメラルドグリーンの湖に、真っ直ぐに伸びる赤い鉄橋。 それはまるで、絵本の中の1ページを切り取ったような、現実離れした美しさでした。
駅から展望台までは徒歩で15分ほどでしたが、なかなか険しい階段をのぼらなくてはなりません。 今回たくさん歩くことを想定して、スニーカーを履いてきて大正解でした!
そして、こちらが頑張ったご褒美の絶景です!半島に佇む駅に、ポツンと電車が止まっているのが分かりますか? 次の電車まで1時間粘って、次の電車が鉄橋を渡って駅に到着する一部始終を見ることができました!
私たちの他にも何人か、この瞬間をカメラに収めようと展望台を訪れている方がいましたが、この旅で出会った日本人観光客はほんの数人で、この絶景をほぼ独占することができました。
有名な観光スポットでありながら、喧騒とは無縁の静かな時間が流れる場所。 そういった意味でも、本当に贅沢な時間を過ごすことが出来ました。
帰りの電車を待つこと1時間。 途中、パラパラと雨にも降られましたが、不思議と嫌な気持ちにはなりませんでした。 大満足で奥大井湖上駅をあとにして、再び千頭駅まで列車に揺られて帰ります。
帰り道には、大井川を一望できる絶景の特等席「そば処ゆくら」さんへ立ち寄りました。 いただいたのは、「牡蠣の天ぷらそば」。実は茶そばに変更できたのですが、うっかりオーダーし忘れてしまい…少し涙(笑)。それでも、喉越しの良い普通のお蕎麦も十分に美味しくて、大満足でした!
最後まで行き当たりばったりの旅でしたが、また是非訪れてみたい場所の一つになりました。 次回は入念に計画を立てて、SLに乗ってみたいと思います。鉄ちゃんデビューも近いかな?(笑)
【コーディネート】
今回の旅コーデについても少しご紹介させてください。
主役に選んだのは、ピンクのニット。季節もだいぶ春めいてきたので、どこかに春らしい色を取り入れたいなと思い、この一枚を手に取りました。
今回のようなアクティブな旅では、どうしても機能性重視になりがち。 でも、ピンクのニットを主役にするだけで、カジュアルコーデに華やかさと女性らしさを添えることが出来ます。
そんなピンクのニットに合わせたのは、アイボリー。
ホワイトよりも肌馴染みが良く、柔らかな奥行きを与えてくれるアイボリー。この二色を重ねることで、春の空気感を含んだような、優しく品の良いグラデーションが完成します。
ニット: Spick and Span
パンツ: L'Appartement
スニーカー: VEJA
コート: Herno
バッグ: STATE OF ESCAPE
大井川鐵道の旅、楽しんでいただけましたか? 私のブログを通して、この場所の空気感や旅のワクワクを少しでも感じていただけたなら幸いです。
ふと思い立った時にふらりと出かけてみる。予定を詰め込みすぎず、その時々の出会いやハプニングさえも楽しむ。そんな心のゆとりが、旅をより忘れられない思い出に変えてくれるのだと感じました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。