年を重ねると、なんとなくボヤけてくる顔の見た目。特に横顔は、あごのラインや首のたるみが目立って、ガッカリ感が……。頭や首を支える胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)をさすって伸ばすだけで、すっきりとした印象へ!
「あなたの胸鎖乳突筋、埋もれていませんか?」
教えてくれたのは
胸鎖乳突筋が硬いと全身の不調につながる
写真に写った自分の横顔が思いのほか残念だったり、顔と首の境があいまいになってきたり……これらを年齢のせいだと考えている人は、ちょっと待って。
「加齢よりもっと大きな要因があります。それは『頭が前に出てしまっていること』『首が凝り固まって自由に動かなくなっていること』。逆にいうと、この2つが解消されれば、年齢に関係なくすっきり美しいフェイスラインがかないます」と森さん。
「カギを握るのは『胸鎖乳突筋』という首の筋肉。耳の下と鎖骨をつなぐ筋肉で、首を前側から支えています。横を向くとライン状に盛り上がる筋肉がありませんか? それです。盛り上がらない人や、首が回らなくて横を向けないという人は、胸鎖乳突筋が硬くなって柔軟性を失い、埋もれてしまっている可能性大。そのため、重たい頭を首が支えることができず、重力に負けてフェイスラインがあいまいになったり、あご下がたるんでしまうのです。姿勢が悪く頭が前に出ていると、首の前側が圧迫され、内側を通る血液やリンパの流れも滞りがちに。すると顔色が悪くなったり、くまやしわの要因になります。気道も押されるために、のどの詰まり感や呼吸のしづらさにもつながります。また、首の後ろ側の筋肉が常に張った状態になり、首や肩のこりも発生。このように、胸鎖乳突筋のこわばりは見た目の問題だけでなく、エクラ世代に多い健康のお悩みにも大きく影響しているのです。胸鎖乳突筋がしなやかさを取り戻すと、首が本来の位置を維持しやすくなり、可動域もグンと拡大。肌悩みも不調もスッキリするはず。ぜひ試してみてほしいと思います」
これが胸鎖乳突筋!
耳の下から鎖骨中央に向かって盛り上がって伸びる、首の前側の筋肉の中では最も大きな筋肉。両耳と鎖骨の中央をV字に結び、5~7㎏もある頭の重さを支えている。胸鎖乳突筋が埋もれている場合、むくみや脂肪が原因のこともあるが、大半は頭の位置が悪いことによる筋肉のこわばりによるもの。柔軟性を取り戻すのが急務!
①目の下のくま
頭が前に出て首を圧迫すると、血流やリンパの流れも滞りがちに。特に目の下の薄い皮膚はその影響を受けやすく、くまやたるみに。
②肌のくすみ
頭が前に出ることで気道が圧迫され、呼吸が浅くなりがち。肌に新鮮な酸素が十分に行き届かず、くすんだり顔色が悪く見えてしまう。
③首のしわ
重い頭を首が支えきれず、首の前側の皮膚が縮んで横じわに。頭が前に出ていることで、正面から見たときに首が短く見えてしまう。
④あごの下のたるみ
頭が前に出ると、それに連動して舌がのどのほうに落ち込んで二重あごに。フェイスラインがあいまいになり、老けた印象を与える。
その他、こんな不調も
•首、肩こり
•のどの詰まり感
•呼吸のしづらさ etc.
埋もれた胸鎖乳突筋、こんな姿勢が原因です
体の中で最も重たい頭を支える首には、そもそも大きな負担がかかっている。体幹部が土台となって一緒に頭を支えるはずが、首が体幹部よりも前に出てしまうことで土台がなくなると、首への負担は2~3倍にも。胸鎖乳突筋がオーバーワークでこわばってしまう。
デスクワークでねこ背が慢性化
画面をのぞき込むスマホ首
胸鎖乳突筋の探し方
顔をやや横に向けて、向いたほうと反対側の手を額の上に添える。手に額を押し当てるようにして力を入れると、耳の下から鎖骨にかけてライン状に筋肉が盛り上がるのがわかる。それが胸鎖乳突筋。
首の現状チェック
[首の位置]
壁に背中と後頭部をつけて立ち、その姿勢のまま真横を向く。壁に背中や後頭部がついたまま向ければ、頭の位置は体幹部の真上にあるということ。壁から離れてしまう人は、頭が前に出ているサイン。
[首の可動域]
まず首~あごが一直線になるように上を向き、あごを鎖骨につけるように前に倒す。次に耳を肩に近づけるように頭を左右に順に倒す。現状チェックなので痛い人は無理は禁物。
毎日の生活で、もとに戻りがち【首の正しい位置を意識する】
NG
意識しないと頭は前に出てしまいがち。頭の位置が悪いままだと、さすって・伸ばすケアの効果が十分に生かされない
OK!
鎖骨を上げるつもりで頭の位置をリセット
片手で首の後ろのポコッと飛び出た骨=頸椎の根元の場所を確認。反対側の手を鎖骨に軽く当て、頸椎の根元と鎖骨が平行になるようなイメージで、鎖骨を上に引き上げるように胸を起こす。実際には平行にはならないので、あくまでイメージでOK。デスクワークや家事の合間など、すき間時間にちょこちょこ行うことで、前に出がちな頭を正しい位置に戻すことができる。
「頭が前に出ないように日々意識することが大切です」
早速リリース!胸鎖乳突筋は「さすって」「伸ばす」
さする
さするとき、伸ばすときは、背中が丸まらないようにし、頭が首の真上にあることを意識。硬くなっている筋肉をいきなり伸ばそうとすると傷めてしまうため、初めに必ずさすること。耳の下から鎖骨に向けて、●の位置を順にさすっていく。筋肉の位置がわかりにくい場合は、顔をやや横に向けてやってみて。
人さし指、中指、薬指の腹を使い、筋肉を横断するようなイメージで横に細かく動かしてさする。指が皮膚に軽く沈む程度の優しい力で行う
この3カ所を上から下へさする
耳の下から鎖骨へ順に下りてくるように、左右同時に3カ所を各10回ずつさする。のど元は強くさすると苦しいので、弱めの力で
ゆったり大きな呼吸を意識しましょう
伸ばす
こわばりをほぐしたあとはストレッチ。首だけを曲げ伸ばしするのではなく、手でサポートしてあげることで効果は最大限に。伸ばしてみて痛みを感じるようなら、再度「さする」に戻ってもOK。無理せず、できる範囲で行って。
《1》両手を鎖骨の上で重ねて下に引く
指先が鎖骨に当たるくらいの位置で、両手を重ねる。力は入れすぎず、皮膚をやや下に引っぱるようなイメージで、重ねた手を下げる。肩や首の力を抜いてリラックス。
《2》頭を片側に倒し筋肉の伸びを感じて
手はそのままに、頭を片側に倒して反対側の胸鎖乳突筋を伸ばす。頭と一緒に上半身が傾かないように注意。首すじがピーンと張った感覚があれば、しっかり伸びている証拠。
ここがしっかり伸びているのを感じて
《3》頭を横に倒したまま上を向く
2の状態からそのまま頭を上げていく。伸ばしている側の耳の後ろを、さらに後ろに持っていくようなイメージで。同時に、鎖骨の上の手を下に軽く押し下げるとストレッチ効果がUP。
ゆっくり伸ばしてキープする
《4》上を向いて30秒間キープする
手で鎖骨下を押し下げたまま、あごを突き出すように上を向いて30秒間キープする。2~4を反対側も同様に行う。胸鎖乳突筋がしっかり伸びていることを意識しながら、ゆっくりやるのがポイント。
呼吸は鼻から吸って、口から細く吐く意識で!