ふと鏡を見たとき、猫背・巻き肩になっている自分の姿を見て愕然……。そんな経験のある40代・50代は多いのでは? 猫背・巻き肩は“老け見え”を加速させてしまう大きな要因。定着してしまう前に、早めに改善したいもの。そこで、Youtube「50代からの美姿勢ちゃんねる」で人気の美姿勢コーチ・津久井友美さんに、猫背・巻き肩の改善法を教えていただきました。連載1回目は、猫背・巻き肩になってしまう原因や生活習慣についてご紹介します。
1967年生まれ。30歳と28歳の2人の子どもの母。ヨガ、ピラティス、ウォーキングスペシャリストなど16の資格を持つ。2015年にパーソナルスタジオCUOREを創設。指導歴33年で20万人以上を指導。2019年に40代、50代の女性が輝き続けるための美姿勢ボディメイクプログラムを開発し、指導にあたる。ベストボディ・ジャパン日本大会2年連続(2021年・2022年)出場経験も。著書に『美姿勢プログラム』(高橋書店)がある。Youtube「50代からの美姿勢ちゃんねる」も人気。
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そもそも、猫背・巻き肩ってどんな状態?
まずは、猫背や、巻き肩とはどういう状態を指すのか、津久井さんにうかがいました。
「猫背は背中が丸くなっている状態で、巻き肩は、腕の付け根から肩が内側に巻き込み、腕が前に来ている状態です。わかりやすく言うと、背中が縦に丸くなるのが猫背で、横に丸くなるのが巻き肩です」
こうした姿勢になると、見た目はもちろん、体調にもさまざまな悪影響が出てくるそう。
「猫背や巻き肩になると、胸が縮こまるのでバストの位置が下がりますし、お腹周りに厚みが出て、ぽっこりと出てしまいます。また、肩が内側に入ることで、二の腕に脂肪がつきやすくなることも。さらに、猫背で胸が縮こまることで呼吸が浅くなり、酸素や栄養が体の隅々に届きにくくなるうえ、内臓の機能も低下しやすくなり、さまざまな不調の原因にもなります。体型が崩れることで自信を失い、気持ちが落ち込みやすくなるなどメンタルに影響を及ぼすこともあるんです」
このようにデメリットだらけの猫背や巻き肩。では、なぜこんな姿勢になってしまうのでしょうか。
「筋肉は加齢によって減っていき、特に胸や背中、お腹の筋肉が衰えていきます。そのため、アラフィーになるとどうしても姿勢が崩れやすくなります。そこに、パソコンやスマホを長時間見るといった生活習慣が重なり、猫背・巻き肩が定着してしまうのです」
下にピックアップしたのが、猫背や巻き肩を招きやすい生活習慣。思い当たるものがないかチェックしてみて。
猫背・巻き肩を招くおもな生活習慣
長時間のパソコン作業
「パソコン作業中は、画面を見るために首を前に突き出した前屈み姿勢になりがち。続けていると猫背になりやすくなります。50代になると視力が低下し、画面が見えづらくなることで、さらに前屈み姿勢になりやすいので要注意です。また、パソコン作業は腕を前に出し、手のひらを下にして手を使い続けるので、腕の小指側の筋肉が硬くなり、肩が内側に入ったまま固まりやすくなります」
スマホの見すぎ
「スマホは目線よりかなり下で見る人がほとんど。そのため首が前に倒れ、頚椎から背骨にかけて丸まり、猫背になりがちです。腕も前に出るので、巻き肩にもなりやすくなります。特に電車の中では体の幅を小さくしてスマホを見るため、肩が内側に入り、より巻き肩が進みやすくなります」
骨盤を倒した座り方
「椅子やソファに座る際、骨盤を後ろに倒してもたれかかるように座ると、腰から背骨が丸まり、猫背になります。柔らかく沈み込むソファは特に注意。こうした姿勢が続くと筋力も低下し、猫背が常態化してしまいます」
テーブルに肘をついて座る
「肘をテーブルにつく癖があると、肩が内側に入りやすく巻き肩に。また、腕と首が前に出るため猫背にもつながります。体幹の筋力が落ちていると、肘をつかないと座っていられなくなるので注意しましょう」
座るときはここを意識
「床に足裏をしっかりつけ、左右の座骨を椅子の座面に突き刺すようなイメージで座るのが正解です。骨盤が倒れず、自然とよい姿勢になります。お腹や肩甲骨周りの筋力が弱いと、この姿勢を長く保てないので、筋力アップも大切です」
膝を曲げて骨盤を倒した立ち方
「立ったとき、膝が曲がってしまう人が多いのですが、骨盤が後ろに倒れるので、バランスを取ろうとして顔は前に出て、顎が上がります。こうなると背中は丸まってしまい、猫背になりやすくなります」
片足に重心をかけて立つ
「片足重心で立つと骨盤が横にずれ、体を支えるために反対側の肩が内側に巻き込み、巻き肩を招きやすくなります」
これが理想的な立ち方
「正しい立ち方は、骨盤がやや前傾し(約10度)、膝がまっすぐに伸びた状態。横から見て、耳、肩、大転子(股関節の出っ張った骨)、膝の中央、外くるぶしが一直線になるのが理想的です。左右の肩甲骨を内側に寄せると、背筋が伸びやすくなります」
ここまでに紹介した生活習慣に多く当てはまった人は、すでに猫背・巻き肩が定着している可能性大。定着してしまうと元に戻しにくくなるから、まずは普段の姿勢や習慣を見直すことが大切。次回からは、生活の中で意識したいポイントや、猫背・巻き肩を改善するためエクササイズをご紹介。実践して、若々しい美姿勢を取り戻して。