スムーズな入眠と深睡眠のために、深部体温、自律神経、メラトニンに注目した、自分でできる対策を紹介。特別な準備も不要、今日からすぐできることばかりなので、ひとつからでもぜひ試してみて。
教えてくれたのは…
【深部体温】熱めのシャワーを肩に当てる
夜の入浴時に、43℃程度のシャワーを首の後ろから肩にかけて5~10分程度当て続ける。シャワーを当てたまま、両手を組み合わせて、首すじの横のくぼみに親指を押し当て、1分間上下にゆっくり動かす。「首のコリが解消すると全身の血行がよくなって、深部体温が上がりやすくなります」。
【睡眠スイッチ】入眠儀式を行う
交感神経から副交感神経への切り替えは、自然に待つのではなく「これから眠りますよ」と自分に合図を送るのが有効。「香り、音楽、ストレッチなどリラックスできることならなんでもOK。運動やタバコ、甘い物などは交感神経優位になってしまうので、避けて」。
【メラトニン】寝る直前に歯を磨かない
歯磨きで歯茎を刺激するとメラトニンの分泌が減少。「寝つきが悪くなるため、寝る直前の歯磨きは避け、1時間ほど前までにするのがおすすめ。寝る直前に口中をさっぱりさせたい場合は水でうがいを。逆に日中の眠気対策には、昼食後の歯磨きが効果的です」。
【睡眠スイッチ】コーヒーの香りを活用する
目を覚ますために飲むイメージのあるコーヒーだが、実はその香りにはリラックス効果が。「リラックスすることで自律神経が副交感神経優位に働くため、入眠がスムーズに。とはいえカフェインには覚醒効果があるので、デカフェや香りだけを活用するのがベスト」。
【深部体温】あおむけで大の字になって寝る
両手足を広げた大の字の姿勢は、体から熱を逃がしやすい。「圧迫がないので血流がよくなり、手足の先から放熱しやすく深部体温がスムーズに下がります。寝ている間にその姿勢をキープはできませんが、入眠時だけでも心がけると、自然な眠りが訪れやすくなります」。
【メラトニン】朝、味噌汁を飲む
味噌をはじめ大豆製品にはトリプトファンという必須アミノ酸が豊富に含まれる。「トリプトファンは夕方以降に分泌されるメラトニンの原料。朝食に取り入れることで、脳が目覚め、体温も上がるので一石二鳥。和定食が理想ですが、むずかしければ味噌汁だけでも◎」。
睡眠薬って、使っても大丈夫?
今は依存性のない薬が主流。心配しすぎなくてもOK
「医師が処方する薬は、かつては『ベンゾジアゼピン系』『非ベンゾジアゼピン系』と呼ばれるタイプの薬が主でした。前者は常習性や依存性が高いことから近年は使われなくなってきています。最近はメラトニンに結合して眠気を誘うタイプや、覚醒系ホルモンの分泌を抑えるタイプの薬が主流に。これらは依存性もなく安全な睡眠薬です。
医師は必要と判断して適切な薬を適量処方するので、それに対する過剰な心配は不要です。一方で市販の薬は、アレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬の眠くなる副作用を利用したもので、『睡眠改善薬』などの呼び名で売られていることが多いよう。
一時的な改善に市販薬を短期間使用するのは問題ありませんが、薬の性質上そこまで効果が高いとは言い切れず、不眠が慢性化してしまうことも。改善がみられなければ睡眠外来などで相談するほうがいいでしょう」
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