低糖質アイスは、本当に血糖値が上がりづらい?40代・50代が検証【40代・50代の血糖値ケア】

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冷たいアイスは甘さに気づかずけっこう食べてしまうもの。実はケーキよりも「危険なおやつ」かもしれません。でも、最近よく見かける「低糖質アイス」ならどうでしょう? おやつに食べても、血糖値の乱高下を防げる? 血糖値に詳しい内科医、山村聡先生に解説していただきます。

【教えていただいた方】

山村 聡さん
山村 聡さん

糖尿病内科医。九州大学医学部卒業。2024年12月に「やさしい内科クリニック」を開院。糖尿病啓発・予防のため血糖値に関するSNS発信を行っている。自らの体を実験台にしてさまざまな食材の血糖値を測定するYouTubeチャンネル「やさしい内科医のY's TV」が人気。

血糖値が気になる。でも、アイスが食べたい!

低糖質アイスがスーパーやコンビニで手に入るようになり、血糖値や糖質を気にする人にとっても選択肢が増えました。とはいえアイスはもちろん糖質が多い食べ物。おやつの時間に甘いアイスを食べると、血糖値が急上昇し、その後急降下する「血糖値スパイク(*1)」が起こる可能性も。

*1 :血糖値が急上昇し、その後急降下する状態。グラフにスパイクのようなトンガリができることからこう呼ばれます。特に血糖値ピークが180mg/dLを超え、かつ30分で60mg/dL以上の急上昇の場合。

では、「低糖質アイス」なら安心して食べられるのでしょうか?読者モニターが「FreeStyleリブレ2」で血糖値の変化を記録し、普通のアイスとの違いを徹底比較しました!

普通のアイスと低糖質アイス、血糖値の差にびっくり

では、最初にモニターTさんの例を紹介します。
Tさんは血糖値がとても上がりやすい体質と医師から言われた経験があり、写真のアイスをどちらも半分(コーンも半分)食べたそうです。

OurAge×Webエクラ 1日目は、コンビニで買った普通のアイス。コーンに入ったチョコバニラ(180ml/糖質33.5g)。

1日目は、コンビニで買った普通のアイス。コーンに入ったチョコバニラ(180ml/糖質33.5g)。

OurAge×Webエクラ 2日目は、同じくコンビニで購入したコーンに入った低糖質アイス。グリコ「SUNAO チョコ&バニラソフト」(170ml/糖質8.9g)。

2日目は、同じくコンビニで購入したコーンに入った低糖質アイス。グリコ「SUNAO チョコ&バニラソフト」(170ml/糖質8.9g)。

食べたあとの血糖値の上昇をグラフで比較すると…

OurAge×Webエクラ 食べたあとの血糖値の上昇をグラフで比較すると…

左:17:00に普通のアイスを食べ、直後に血糖値が30㎎/dLほど上昇。右:16:00に低糖質アイスを食べているのですが「グラフのどこ?」というほど、目立った血糖値の上昇が見られません

こんなに違うものなの?やさしい内科医こと山村聡先生に聞いてみました。

「糖質量を比べると、普通のアイスが33.5gなのに対して、この低糖質アイスは8.9gですからね。約4分の1です。さらにTさんは半量だったので、低糖質アイスの糖質は4g程度なので、血糖値にはほぼ影響しなかったのでしょう。糖質量が10g以下というのは『安心おやつ』の目安なんです。血糖値が上がりやすい人、ダイエット中の人には10g以下の低糖質アイスがすすめです」

量が多くても血糖値が安定? 低糖質アイスの実力

次は、モニターFさんの場合。
カップ入りのアイスで比較してもらいました。

OurAge×Webエクラ 1日目は、普通のラムレーズンアイスクリーム(110ml/炭水化物22.3g:糖質のみの表示なし)。

1日目は、普通のラムレーズンアイスクリーム(110ml/炭水化物22.3g:糖質のみの表示なし)。

OurAge×Webエクラ 2日目は、グリコ「SUNAOスペシャル<ラム レーズン>」(116ml/糖質9.9g)。

2日目は、グリコ「SUNAOスペシャル<ラム レーズン>」(116ml/糖質9.9g)。

血糖値の上昇はどう違うのでしょう?

OurAge×Webエクラ 血糖値の上昇はどう違うのでしょう?

左:21:00に普通のアイスを食べたあと、血糖値が20㎎/dLほど上昇。右:同じく21:00に低糖質アイスを食べました。この日は夕方から小さな乱高下を繰り返すなか、アイスを食べても大きな変化が見られませんでした。  

『糖質の多いものを食べれば上がる、少なければ上がらない』というシンプルな仕組みが、だんだん見えてきましたね。低糖質アイスのほうが量はやや多めにもかかわらず、糖質量が少ないため血糖値を乱高下させることはありませんでした」

アイスの種類に要注意。ラクトアイスや氷菓は上がりやすい?

アイスの糖質量は種類によっても異なりますが、一般的なアイスクリームは1個当たり約20~40gの糖質があると考えましょう。アイスとひと口に言っても、乳成分の含有量によって4つの分類があります。

アイスの分類
1)アイスクリーム(乳固形分15.0%以上、うち乳脂肪分8.0%以上)
2)アイスミルク(乳固形分10.0%以上、うち乳脂肪分3.0%以上)
3)ラクトアイス(乳固形分3.0%以上で、乳脂肪分の成分規格なし)
4)氷菓(上記以外)

乳脂肪が多いものは高カロリーと思いがちですが、実は糖質量は少なめのことが多く、むしろ「安心アイス」になることも。一方、「氷菓」タイプはブドウ糖液糖などを多く含んでいれば、糖質の塊のような存在。その場合は血糖値に大きく影響します。

「アイスを選ぶときは、栄養成分表示をよく見ましょう。血糖値コントロールを意識するなら、カロリーではなく『糖質』の数字を見ることが大切。ただ、成分表示で『炭水化物』としか書かれていない場合もあります。【炭水化物=糖質+食物繊維】なのですが、普通のアイスには食物繊維がほぼ含まれていないので(低糖質アイスは除く)、炭水化物=糖質と考えてOKです」

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取材・文/蓮見則子
初出:OurAge 2025/6/5

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