ぎっくり腰になってしまった直後の対処法&痛みを緩和する「うつ伏せストレッチ」【ぎっくり腰の対処法】

思いがけない一瞬に突然やってくるぎっくり腰。驚いて焦り、とにかく安静にと考えがちだが、実はできるだけ動いて日常生活を送るのが最適解だという。いざというときの対処法と腰の痛みを緩和させるストレッチの方法を、東京大学附属病院特任教授・松平 浩先生に教えていただきました。

お話をうかがったのは…
東京大学附属病院特任教授 松平 浩先生
東京大学附属病院特任教授 松平 浩先生
東京大学医学部附属病院22世紀医療センター運動器疼痛メディカルリサーチ&マネジメント講座特任教授。『腰痛ケア.COM』でオンラインの腰痛教室を開催予定。
https://yo2care.com/

まず落ち着いて冷静に。その後、うつ伏せストレッチ

「まず最初にするべきは、直後の動揺を静めて気持ちを落ち着けること。焦るとストレスとなって脳が痛みに過敏に反応し、回復が遅くなります。しばらくして痛みが弱まってきたら、ゆっくりとうつ伏せになり、背中を反らせるストレッチをしてみましょう。椎間板の中で後方へずれてしまった髄核を、もとの位置に戻してあげます」。

ストレッチで腰の痛みがやわらいだら、できる範囲で体を動かし、日常生活を送るようにすると早く回復する。
「ぎっくり腰の状態を放置すると、筋肉の血行が悪いままで、“腰痛借金”をため続けることに。安静にするのはせいぜい2日までにしましょう」。

【これでラクに!】腰の痛みを緩和させる《うつ伏せストレッチ》

椎間板の中でずれた髄核をもとの位置に戻していくためのストレッチ。ストレッチ中におしりから太ももにかけて痛みやしびれが出るようなら中止して、整形外科を受診して。

うつ伏せになり、3分間深呼吸をしてリラックス

うつ伏せになり、まずは3分間深呼吸をしてリラックス。こわばった筋肉をゆるめよう。

枕を胸の下に入れ両足を肩幅くらいに開いてさらに3分間深呼吸

枕を胸の下に入れ、両足を肩幅くらいに開いて下半身をゆるめ、さらに3分間深呼吸。

床に両肘をつき、息を吐きながらゆっくり上体を起こして10秒キープ

床に両肘をつき、息を吐きながらゆっくり上体を起こして10秒キープ。10回繰り返そう。

肘を伸ばし、おへそを床につけた状態で痛気持ちいいところまで反らせる

肘を伸ばし、おへそを床につけた状態で痛気持ちいいところまで反らせる。5~10秒キープを10回。

慣れてきたら枕をはずし、できるところまで最大限背中を反らせる

慣れてきたら枕をはずし、できるところまで最大限背中を反らせる。5~10秒キープを10回。

うつ伏せストレッチのあとは…

●できるだけ日常生活を

いつもどおりの日常生活を心がけて。血行がよくなって“腰痛借金”を返せるし、気持ちが明るくなり痛みが緩和する効果も。

●冷やすか温めるか迷ったら

温めるほうが効果的という研究がある。一方で、貼り薬には痛み止め成分が入っているものも多く、気持ちいいと感じるならOK。
 

こんなときはどうする?

うつ伏せになれない場合は…
うつ伏せになれない場合はラクになるならどんな姿勢でもOK

ラクになるならどんな姿勢でもOK。ただし、寝ている状態から起き上がる際に、あおむけから腹筋を使って起き上がるのはNG。いったん横向きになって上体を持ち上げ、足を前に出して起き上がって。
 

外出先でぎっくり腰になったら…
外出先でぎっくり腰になったらまずは心を落ち着けて、壁などに両手をついて少しずつ背中を反らせてみる

体を支えられるような壁ぎわやベンチなどにゆっくり移動し、まずは心を落ち着けて。ネガティブ思考を断ち切り、楽観するように気持ちをコントロール。その後、壁などに両手をついて少しずつ背中を反らせてみよう。

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取材・原文/小林みどり イラスト/熊野友紀子 ※エクラ2021年3月号掲載

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