NYメトロポリタン美術館所蔵のきらびやかな両面屏風も! 名品が揃う過去最大規模の 英 一 蝶の回顧展へ。
没後300年を記念して開催中の英一蝶の回顧展。
絵師としての才能や俳諧活動が包括的に展示されている、一蝶研究の集大成の展覧会です。
多才な彼の画業と人物像、江戸時代の浮き世を表した雅な芸術をじっくりと鑑賞してきました。
英一蝶 風流才子、浮き世を写す
【展覧会期】
2024年9月18日 (水)~11月10日 (日)
【会場】 サントリー美術館
東京ミッドタウン 六本木
ガレリア 3階
英一蝶(はなぶさ いっちょう)は、
元禄年間 前後に 江戸を中心に活躍した絵師。
初期には 狩野派のアカデミックな教育を受けましたが、 次第に菱川師宣らに触発され、江戸の町の人々を生き生きと描く独自の風俗画を生み出します。
繊細で丁寧な描写で映し出された人々の表情や風景は 江戸の人々に広く愛され、一躍人気を博したそう。
また、一方で松尾芭蕉に学び俳諧を嗜んだり、遊郭では太鼓持ちとなるなど、多面的な活躍をした人物。
展示作品からは、好奇心いっぱいに江戸の浮き世を観察した彼の眼差しが伝わり、画面に引き込まれます。
細部にまで神経を注いで描いた筆の跡を じっくりと辿りながら鑑賞しました。
重要文化財 布晒舞図のパネルの前で。
その生涯は波乱万丈。
47歳の時に 三宅島へ流罪になり12年間を島で暮らすことに。
ところが、 幸運なことに将軍代替わりの恩赦によって 江戸へ戻り 再び 秀逸な作品を展開していきます。
島にいた時代にも 江戸を思い出しながら多くの傑作を描いた一蝶。
それらはいずれも高く評価され、現代に伝わっています。
《舞楽図・ 唐獅子図屏風 》メトロポリタン美術館蔵
ニューヨークのメトロポリタン美術館所蔵のこちらの屏風だけが 撮影許可されているので
その他の作品をここではご紹介できないのですが、
江戸の都市や農村に生きる人々の営みを繊細に描いた絵巻物や 狩野派の画法を順守した花鳥画や風景画 なども多く 展示されています。
この屏風のこちら側は舞楽図、裏には狩野派の画法で画かれた勢いのある唐獅子が!
金地に鮮やかな色彩でリズミカルに画かれた人物たち。装飾性の高い屏風は、いかにも外国人好みな感じ
メトロポリタン美術館から特別に貸し出されている大作。珍しい両面の《舞楽図・唐獅子図屏風》は必見!
裏には、躍動感溢れる唐獅子たちの迫力ある姿が金と黒で描かれています。
本展覧会では、初期作、島流し中の作品 、江戸再帰後の晩年作、各地に残る優品の数々を一堂に鑑賞することができます。
風流才子・英一蝶の画業と生涯、多才な人物像を深く学ぶ貴重な機会となりました。
メインビジュアル 重要文化財の布晒舞図の躍動感とシンクロした写真が撮れました(笑)!
窓からの眺めも気持ち良い。 ミッドタウンは広々としていて、 いつ行ってもくつろげます
まだ暑さの残る10月半ば。この日は、バーガンディー色の麻のスカートと透かし編みのグレーのニットで。
季節も手伝ってか、この時期はしっとりと落ち着いた日本画に触れたい気分。
都会の居間を目指して作られた和モダンな雰囲気の漂うサントリー美術館は、
とてもゆったりと、300年前の時代と現代に生きる私を結びつけてくれました。