新感覚の没入体験型の展覧会がパリから上陸!圧倒的なイマーシブ空間でミュシャを体験してきました✨
最近流行りのイマーシブ(没入)体験型の展覧会。今回はグラン·パレ·イマーシブとミュシャ財団が日本向けにアレンジしたもの。
初めて行く私は、 一体どのようなものなのか と興味津々で展覧会へ向かいました。
会場に入るなり 幻想的な空間が広がっていて、 驚きとわくわくに胸が高鳴りました!
まるで遊園地のアトラクションのような雰囲気の中、刻々と変わる映像に包まれて、芸術作品に浸るというのはこれまでにない体験でした。
映像技術の高さ、音楽も加えた演出の巧みさには驚きましたし、高揚感を味わえる試みは新鮮!
アールヌーボーの装飾美にあふれた世界は、花びら1枚1枚も丁寧に描かれ、女性の表情や仕草、髪の流れる様子など、細部まで見逃せない要素で埋め尽くされています。
また緊張感のある画面構成も含め、いずれも完成度の高い作品で、私もこのおしゃれなミュシャの作品に昔から魅了されてきました。
今回のように映像を用いて、色彩や造形の美しさ、細かいデザインなど主催者が見せたい部分を強調し、鑑賞者に見所を示唆し作品理解を促すのはなかなか面白い手法で、
美術館も時代に乗り遅れまいと、新しい一歩を踏み出している様子が伝わりました。
でも、これはミュシャの作品の多くがポスターであり、油絵のようにマチエールや作家の息づかいまでもが一筆に込められたようなものでないからこそ、成立する展覧会だと私は感じました。
ミュシャが描いた装飾性の高い画面を様々な角度から鑑賞する新たな切り口を与えたという点においては、非常に意義深い試みだと思いますが、
体験後の私は、作品と深く対話する場としての美術館が、このような形の展覧会を開催して良いのかという疑問をどうしても抱かざるを得ませんでした。
このように感じるのは、私が美術史を専門として学び、美術館でキュレーターとして働いてきたからなのだと思います。
本物の作品の持つ力、放たれるエネルギー、実物からしか得られない感動が絶対にあると信じていますし、それはほとんどの美術関係者も譲らない事実でしょう。
私の中で今回の展覧会はあくまでもミュシャの作品をモチーフとした現代アートというくくりで捉えました。
昨年あたりから日本でもゴッホやモネの没入型の展覧会が開催されていましたが、やはり映像だけの展示に賛否両論あったと聞いています。
あくまでもゴッホやモネを素材とした没入型現代アートということで展開するのならば理解できますが、やはり芸術作品本来の力とは何なのか、本物に触れることの意義とはいかなるものかをきちんと考えることは大切で、
美術館が果たすべき役割を見失わないように注意深くなる必要があると思いました。
時代に迎合せず、美術館としての矜持は保ってほしいです。
もちろん全てを否定しているわけではなく、運営面を考えれば学術的な事ばかりではなく、観客の取り込み方、新しい時代への取り組みに関しても工夫は必要だと認識しています。
あくまでも作品の力を常に信じている私個人の感想としてこのように記してみましたが、
前述しましたように、ミュシャの作品では充分に成立する試みであり、彼の描く美しい世界観に浸ることのできる素敵な企画で、私もとても楽しく体験してきました♪
ついついキュレーター魂が出てしまい、堅苦しいことを書いてしまいました(笑)
展覧会の後は 同じヒカリエの中にあるAUX BACCHANALES へ。
こちらは日本にやってきた当初、 表参道にできた頃から大好きなお店です。
フランスに行かなくても まるでパリのブラッスリーにいるかのような気分が味わえると、よく通ったものでした。
この日も キッシュや オニオングラタンスープ 、ビスク、スフレ などを 少しずついただきましたが相変わらずパリのエスプリが漂い、満足の美味しさでした。
濃厚なビスクの上にスフレ♪熱々で、おいしい~♫
この日は昨年の12月半ばでしたが、今年も美術館へ行ったり、美味しいものを頂いたり、楽しい会話をしたり…。そんなささやかなできごとを積み重ね、平穏な日々を過ごしていきたいです。それが実は奇跡であり、何よりの幸せだと感じています。
今年1年も、心身ともに健やかな毎日を送れますように。