パリ7区で見つけた、紅茶専門店Conservatoire des Hémisphères(コンセルバトワール・デ・ゼミスフェール)を訪ねました。
Conservatoire des Hémisphères
サン=ジェルマン・デ・プレ界隈、地下鉄セーヴル・バビロン駅と老舗デパート「ボン・マルシェ」のちょうど中間地点に、ひっそりと佇むティーサロンがあります。名前は Conservatoire des Hémisphères(コンセルバトワール・デ・ゼミスフェール)。2023年、パリ7区にオープンしたばかりの新しいお茶のメゾンです。
その扉をくぐった瞬間、私が感じたのは「これはただのお茶屋さんではない」ということ。まるで数世紀前のパリへと迷い込んだかのような、静謐でクラシックな空気に包まれていました。
店内のカウンターに並ぶのは、世界各地から集められた美しい茶器たち。そしてまるで古い薬局のような木箱に収められたのは、繊細な花びらや樹皮、香り高い茶葉の数々。これらはすべて、ブランド創設者である アリス・ブロー(Alice Bureau) 氏が、47ヵ国の生産者たちと直接つながりながら丁寧にセレクトしたものだといいます。
茶葉がフランスの地に初めて届いたのは17世紀半ば、1636年のこと。当時、ルイ13世やリシュリュー枢機卿を魅了したこの東洋の飲み物は、やがて芸術や思想が交わるサロンで、洗練された嗜みとして根付きました。
アリス氏によれば、ここで扱われているお茶はすべて、まるでフレグランスのように詩的な名前とストーリーが添えられているのだそうです。
たとえば「ビルマの手紙」はシナモンと林檎、カモミールをブレンドした温もりのある味わい。そして「ランボワーズ」には、オレンジやアーモンド、ローズホワイトティーなどが溶け合い、どこか華やかな余韻が残ります。
そんな数あるブレンドの中から、私が選んだのは「リフゴーシュ(Rive Gauche)」という名の一品。
ゴールドの気品ある缶に詰められたそのお茶は、オーガニック煎茶をベースに、ローズやオレンジフラワー、いちご、ラズベリーを絶妙に重ねたもの。
ひと口ふくむとふわりと薔薇の香りが広がり、左岸(リヴ・ゴーシュ)の名の通り、どこか知的でアーティスティックな印象を残す味わいでした。
紅茶を選んだあとは、店員の方がその場で丁寧に缶や箱に詰めてくれます。リボンの色も選べ、自分の名前まで記入してくれるという心憎い演出も。世界にひとつだけの、私だけのパッケージが完成しました。
このメゾンでは、店員と相談しながら自分だけのオリジナルブレンドを作ってもらうことも可能。お茶好きにはたまらない体験です。
パリには数多くの紅茶専門店がありますが、ここはその中でも格別な存在。
ただお茶を味わうだけでなく、フランスが育んできた美意識や香りの文化に触れられる、特別な場所なのです。
ご自分へのご褒美にも、大切な方への贈り物にも――
Conservatoire des Hémisphères
(コンセルバトワール・デ・ゼミスフェール
住所
96 Rue du Bac, 75007 Paris
電話番号
+33 1 42 22 28 65
営業時間
月曜日:11:00 ~ 19:00
火~金:11:00 ~ 19:30
土曜日:10:00 ~ 19:30
日曜日:09:00 ~ 13:30
/ 14:30 ~ 17:00
アクセス
最寄り駅(地下鉄)
4、10、12号線の Rue du Bac駅