原作と映画を比較して楽しむ
その②
「夜と灯りと」
クレメンス・マイヤー著
1961年に建設され、1989年に崩壊したベルリンの壁。
翌年1990年10月に東西再統一されたその後のドイツで、いわゆる「負け組」として生きる人々を描いた短編集。
「夜と灯りと」単行本
統一直後は未来への期待に熱狂していたドイツだが、20年が経とうとしていても(出版当時)結局格差は埋まらない。
絶望まではしないけれど、先の見えない暮らしに、ひとり取り残されたような不安は募り、怒りをどこにぶつければいいのかわからない日々を繰り返す者たち。
「希望の灯り」映画チラシ
この短編集の中の1作
「通路にて」
を映画化したのが
「希望の灯り」
原作の、荒涼感や失望感が忠実に表現され、人々の寂寞とした思いも伝わる。
その中にある、小さな小さな喜びが、ほのかに胸を温めてくれる。
希望の灯りは確実に灯っているのだな、と思った。
初見で、この映画を観られてよかった、とてもいい映画を観られた、と思いました。
繰り返し観てもそう感じます。
かなりオススメ、ねね子イチオシ映画です。