アラフィー世代へのアンケートで8割近い人が気になっていると答えた“まぶたのたるみ”。ただの老化現象だと思いがちだが、実は過度なたるみは「眼瞼下垂(がんけんかすい)」の可能性も! その原因と診断基準を専門医のお二人に伺いました。
加齢による眼瞼挙筋腱膜のゆるみ、皮膚のたるみが大きな原因
加齢とともに、シャッターのようにまぶたが下がってしまう病気が“眼瞼下垂”。これはなぜ起こるのかをうかがった。
「目にはまぶたを引き上げる眼瞼挙筋(がんけんきょきん)という筋肉があります。この筋肉がコントロールするのが眼瞼挙筋の端にある眼瞼挙筋腱膜なのですが、この部分は加齢とともにゆるんだり、切れやすくなり、するとまぶたが引き上げられず下がってしまいます。これが腱膜性の眼瞼下垂です。私たちは一日に1万回近くものまばたきをしているので、常に眼瞼挙筋腱膜を使っています。そのため年齢を重ねるとこの部分が老化してゆるみ、眼瞼下垂になりやすくなるのです」(野田実香先生)
また、眼瞼下垂には別のタイプも。
「加齢によってまぶたの皮膚がたるんで起こるタイプもあり、これを皮膚弛緩性の眼瞼下垂と呼びます」(豊野哲也先生)
眼瞼下垂になると物が見えづらくなるだけでなく、見た目の老け感も増すので女性にとっては悩ましい問題。ただ、手術で治療は可能。
眼瞼下垂には2タイプある
眼瞼下垂には先天性のものもあるが、加齢とともに起こるものは、大きく分けると腱膜性と、皮膚弛緩性の2タイプ。どちらも加齢が大きな原因なので誰にでも起こりうる。視野が狭くなったり、それにより目が疲れやすくなったりといった症状が出る。
【腱膜性】
まぶたを引き上げる眼瞼挙筋は、眼瞼挙筋腱膜を介してまぶたの縁の瞼板とつながっている。加齢などにより眼瞼挙筋腱膜がゆるむと眼瞼挙筋の力が瞼板にうまく伝わらず、まぶたを引き上げられなくなり起こる。
【皮膚弛緩性】
加齢によって目の上の皮膚がたるむことで、まぶたがたれ下がってきて起こる。眼瞼挙筋腱膜のゆるみなどは見られないので、“偽眼瞼下垂”とも呼ばれている。
こうなったら危険信号!
正面を見たとき、上まぶたが瞳孔にかかっていたら眼瞼下垂と診断される。目安として、瞳孔中央から上まぶたの縁までの距離が、2.7〜5.5㎜の範囲なら正常、2.7㎜以下は眼瞼下垂と診断される場合が多い。以下の自覚症状も含めて、疑いがあれば受診を。
・視界が狭くなったと感じる
・瞼が重い
・おでこから頭にかけてが痛い
・眉の高さに左右差を感じる