【きょうだい円満のために】相続でおさえておきたい感情面&実務面のポイント3

相続の問題は、いったん、きょうだい間でもめてしまうと、調停や裁判に持ち込まれ、行き着く先は絶縁ということも珍しくないという。親の意向がわかっていれば、残されたきょうだいも納得しやすいので、親が元気なうちに、親への働きかけと協力が欠かせない。相続実務士の曽根恵子さんに教えてもらった。

「相続でもめる理由は、『コミュニケーションがとれない』『財産を開示しない』『不動産が分けにくい』の3つにつきます。だから、なるべく早めに解決しておきましょう」と曽根さん。

【実務面】「公正証書遺言書」を書いてもらう

「公正証書遺言書」を 書いてもらう

親が70代のときが財産確認の好機!

相続では、各きょうだいが自分の主張を譲らないからもめるが、親の意向が反映された遺言書があれば譲歩せざるをえない。内容を確実に実現できる「公正証書遺言」がおすすめだが、自筆の遺言書も法務局に預けておけば安心。こっそり作るとトラブルのもとになるため、きょうだい全員に知らせておくこと。親が80代以降になると認知症のリスクも高まるため、70代のうちに子供から働きかけておきたい。

 

【感情面】きょうだいといえども「配慮ある態度」を

きょうだいといえども「配慮ある態度」を

遠慮がないのがトラブルのもとに

相続の話し合いが白熱すると、きょうだいゆえに遠慮がなくなりがちに。幼少期の上下関係を引きずっていて、長男や長女が偉そうに振る舞うのもよくある話。「もしも他人相手なら、少しは遠慮したり、発言を控えたりするはず。身内だからといいたいことを全部ぶつければ、よけいにこじれます。親からの過去の援助の差ももめ事の原因になりがちですが、そこはお互いへの配慮を忘れずに」(曽根さん)。

 

【実務面】「分けられない不動産」は早く整理しておく

「分けられない不動産」は早く整理しておく

残された持ち家は争いのもと

預貯金はほぼなくて実家のみ、そこにきょうだいが住んでいる場合は特に要注意! 不動産を相続する人が、ほかの相続人に「代償金」を支払う方法があるが、何千万円単位だとそう簡単には払えない。また、賃貸物件や駐車場などの不動産がある場合でも、相続税や維持を考えると売却したり、駐車場にアパートを建てて土地を有効活用したほうがいい場合も。親が元気なうちに提案してみよう。

教えてくださったのは

相続実務士 曽根恵子さん
相続実務士 曽根恵子さん
株式会社夢相続代表。感情面、経済面に配慮した“オーダーメード相続”を提案、サポート。アプリ「家族をつなぐ介護ノート」も提供。『相続はふつうの家族が一番もめる』など著書多数。

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取材・原文/吉川明子 イラスト/カツヤマケイコ ※エクラ2021年7月号掲載

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