「忙しくて一人暮らしの親に何もしてあげられない」と自己嫌悪に陥ったときの対処法を、専門家がアドバイス。無理をせず、「しかたがない」という気持ちを持つことも大事。
心のケア編
《子の重さ》
自己嫌悪に陥ったら、「しかたがない」という言葉が有効
「忙しくて、親に十分なことをしてあげられないと、自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。でも、無理をしては、心身ともにすり減ってしまいます。親も、そんなことは望んでいないはず。ネガティブな気持ちから解放されるには、『親にとっても、私が元気でいるのが一番』のように、自分なりの“腹落ちする言葉”をもつのが効果的。私はよく、『仕事だから、しかたがない』と、自分に言い聞かせていました。仕事は、強制的に気持ちをリセットする手段にもなるので、たとえ本格的な介護が始まっても、可能なかぎり続けてほしいと思います」(池田さん)
親を世話する気になれず、そんな自分を責めてしまうケースもありそう。「親子関係が良好でないとしたら、いたわる気になれなくて当然です。あまり自分を責めないで。ただ、親子の役割が逆転する時期だという視点はもってほしいですね。親が、子供に頼る時期に入ったのだと認識することで、親への気持ちや行動が、少し変わるかもしれません」(小野寺さん)
親に対するきょうだい間の温度差も悩ましいところだけれど、「状況や立場の違いを認識し、それぞれ得意分野を生かして役割分担を」と、工藤さん。「きょうだい全員が同じようにかかわるのはむずかしいし、その必要もないと思います。話し相手になる係、IT化や手続きに関する作業を引き受ける係、費用面のサポートをする係など、役割分担すればいいのでは? ただし、親がどういう状況かという情報は、共有しておくと安心です」(工藤さん)