アラフィー女性におすすめの本をピックアップ。ルッキズムの問題をシニカルに掘り下げた、姫野カオルコ『悪口と幸せ』ほか、4冊をご紹介。
ルッキズムの呪いから、ちょっとだけ自由に
『悪口と幸せ』
姫野カオルコ
光文社 ¥1,760
登場人物たちの多くが、自分の容姿に大なり小なりコンプレックスを抱いている。どんなに勉強をがんばっても美しさではかなわない妹への複雑な思いと、比較されて育った心の傷が60代の今も消えない元子。「顔が大きい」といわれたくなくて、平成生まれや外国人と並ぶのを避ける大女優……。昭和、平成、令和と移り変わる流行や風俗を背景に、誰もがとらわれかねないルッキズムの問題をシニカルに掘り下げた4つの連作は、外見重視主義を笑い飛ばすパワーを秘めている。
涙と笑い、愛と勇気がつまった家族エッセー
『飽きっぽいから、愛っぽい』
岸田奈美
講談社 ¥1,760
障害のある家族との日常を軽妙につづり一躍、人気エッセイストとなった著者。13歳のとき急逝した父への思いを核にした最新作は、とりわけ胸にしみ入る。大いに悩み迷った果てに、欠点だらけの家族や自分をまるごと認め、愛し、大切に育もうとする。その覚悟がまぶしい。
わかりあえなくても、つながれる
『休館日の彼女たち』
八木詠美
筑摩書房 ¥1,540
心を閉ざして生きる主人公が博物館で始めた仕事は、古代ローマのヴィーナス像とラテン語でおしゃべりすること。海外でも注目される新人作家が突拍子もない設定で、人と人のわかりあえなさと、それでも誰かとつながりたいという思いを描く。孤独感を吹き飛ばすラストが爽快。
最強&最後の“ひとり旅適齢期”を満喫しよう
『50歳からのごきげんひとり旅』
山脇りこ
だいわ文庫 ¥924
50代でひとり旅に目覚めた料理家のエッセー集。読むほどに、ひとりじゃ不安、寂しいといった先入観が薄れていく。ひとりだからこそできる濃密な旅で、今後の人生を豊かにする“ごきげん貯金”を増やしたくなる。おすすめ旅プランやひとりごはんに最適な店など、情報も満載。