アラフィー女性におすすめの本をピックアップ。女性歌人による働くことをテーマにした短歌&エッセー集『うたわない女はいない』ほか、計4冊をご紹介。
しんどさも悔しさも短歌にすれば昇華できる
『うたわない女はいない』
働く三十六歌仙
中央公論新社 ¥1,980
36人の女性歌人による、働くことをテーマにした短歌&エッセー集。会社員、パート、教師、保育士、医師、料理人などの仕事をし、家事や子育てに追われながら歌を詠む。〈地球には性別というものがある 謝らないでよ、悪くないのに〉〈業界の未来を語るおじいさんおじさんおじさんおじいさんおじ〉……つらいこともてんこもりな日々の中「うたわずにいられなくなって」生まれた歌に共感したり、力づけられたり。あなたもきっと三十一(みそひと)文字に自分の思いをのせてみたくなる。
希代の音楽家が遺したラスト・メッセージ
『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』
坂本龍一
新潮社 ¥2,090
余命を宣告されてから何を考え、音楽と向き合ってきたか。亡くなる直前まで、どんな思いで福島支援や神宮外苑開発反対などの社会活動を続けていたのか。口述筆記のかたちでまとめられた自伝に、幾度となく胸を突かれる。一瞬一瞬を大切に生きたいと心底思わせてくれる一冊。
失われた左手と奪われた故郷の物語
『あなたの燃える左手で』
朝比奈秋
河出書房新社 ¥1,760
現役医師でもある小説家がハンガリーを舞台に、喪失と再生を描く。誤診により左手を切除され、白人の手を移植する日本人の夫。逃れてきた母国に戻り、ロシアと戦う道を選ぶウクライナ人の妻。大切なものを奪われた主人公たちの痛みを他ひ人と事とは思わせない描写力に脱帽!
日本美術の至宝に触れる贅沢トリップのすすめ
『日本美術・この一点への旅』
山下裕二
集英社 ¥2,420
昨今の日本美術ブームを牽引してきた美術史家が、「コレを観るためだけでも遠出する価値あり」という約65件を厳選。埴輪、仏像、絵画、屛風、器など、美術館や寺院が誇る逸品を都道府県別に紹介していく。斬新で親しみやすい解説と豊富なカラー写真に、旅心をそそられる。