【今読むべきおすすめ本】一穂ミチさんの直木賞受賞後の第一作『恋とか愛とかやさしさなら』ほか4冊

エクラ世代におすすめしたい書籍を厳選! 『ツミデミック』で直木賞を受賞した一穂ミチさんの受賞後初小説『恋とか愛とかやさしさなら』のほか話題本など計4冊を紹介。

『恋とか愛とかやさしさなら』

『 恋とか愛とかやさしさなら 』

愛する人が盗撮で逮捕。あなたならどうする?

一穂ミチ

小学館 ¥1,760

昨夜プロポーズしてくれた啓久(ひらく)が、電車で女子高生のスカートの中を盗撮。愛しているからこそ新夏(にいか)の心は揺れ動く。二度としないという言葉を信じたいが信じきれない。別れることも忘れることもできない。かつて痴漢にあった記憶が蘇り、婚約者に嫌悪感を抱いた次の瞬間、そんな自分のまなざしが彼を傷つけていると罪悪感に苛まれる……。啓久の視点で描く短編も収録。自分自身すら気づかないブラックボックスが誰の中にも存在するのだと痛感させられる、直木賞受賞後第一作。

『マイナーノートで』

『 マイナーノートで 』

人生の後半を毅然として自分らしく生きる

上野千鶴子

NHK出版 ¥1,980

日本のフェミニズムを牽引(けんいん)してきた社会学者の最新エッセー集は、日ごろの鋭い舌鋒を抑えた短調の調べ。これまで他人に見せなかった弱さや迷いも胸底からすくい上げ、恥と後悔だらけだったという人生を振り返る。後期高齢者になっても、不安を道連れに毅然と歩む姿に学びたい。

『ロボットとわたしの不思議な旅 』

ロボットとわたしの不思議な旅

哲学のスパイスが効いた癒し系エンタメ

ベッキー・チェンバーズ 細美遙子/訳

創元SF文庫 ¥1,320

SFの世界的賞を複数受賞した小説の舞台は、大量消費・環境破壊型から持続可能型へと転換して久しい社会。悩みを秘めた若者と意識をもつロボットが荒野で出会い、ともに旅をする。異質すぎるふたりの会話は、まるで哲学問答。正解のない問いを読者にも投げかけてくる。

『うそコンシェルジュ』

『 うそコンシェルジュ 』

人間関係のストレスをやわらげる11篇の物語

津村記久子

新潮社 ¥1,980

誰かのちょっとした言動で、私たちの心は容易にダメージを受けてしまう。だからこそ、自分を守り傷を修復するヒント満載の短編集を。特に秀逸なのが表題作とその続編。困っている人に頼まれ次々と大がかりな嘘を考え演出する、実は正直な主人公の奮闘&葛藤がいとおしい。

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撮影/柳 香穂 原文/細貝さやか ※エクラ2025年2・3月合併号掲載

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