【韓国文学の“今”を読み解く】かけ離れた次元から現実を見直したい?韓国で一番“旬”な「SF小説」

今韓国文学で“一番盛り上がっている”と評判のSF小説を厳選! 韓国文学の背後にある社会の現状や最近の流れを理解すれば、より読書体験が深まること必至。韓国書籍専門書店『チェッコリ』店主 キム・スンボクさんにもお話を聞いた。

韓国書籍専門書店『チェッコリ』店主 キム・スンボクさん
韓国書籍専門書店『チェッコリ』店主 キム・スンボクさん
キム スンボク●ソウル芸術大学卒業後、日本に留学。’07年に出版社クオンを設立、エージェントとして韓国書籍を日本に多数紹介。東京・神保町の韓国書籍専門書店『チェッコリ』店主でもある。

かけ離れた次元から現実を見直したい?【SFの世界】

今、韓国文学で“一番盛り上がっている”と評判なのがSF。ゾンビものや青春もの、フェミニズムや環境問題を含んだものなど多彩な作品が登場。

「韓国のSFは、設定は未来などでもヒューマニズムや人間くささを感じさせるものが多い。それが大きな特徴だと思います」(キム・スンボクさん)

『派遣者たち』 『カクテル、ラブ、ゾンビ』 『千個の青』

『派遣者たち』

 キム・チョヨプ カン・バンファ/訳
早川書房 ¥2,970
主人公は地下で暮らすテリン。正体不明の菌類に汚染されて住めなくなった地上に憧れるが、それを阻むものが。人類以外との共存や自我について考えさせられる長編小説。

『カクテル、ラブ、ゾンビ』

チョ・イェウン カン・バンファ/訳
かんき出版 ¥1,760 
4編のうち表題作は父に憎悪の混じった愛情を抱いていた娘が、ゾンビ化した父に母とともに向き合う話。残忍なシーンもあるが、母娘の気持ちを想像すると思わず涙が。

『千個の青』

チョン・ソンラン カン・バンファ/訳
早川書房 ¥2,200 
車椅子ユーザーの姉とロボット研究者の夢をあきらめた妹。ふたりと千個の単語しか知らないロボット騎手が出会ったことで生まれた奇跡とは。 青春と連帯を描いた感動作。

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撮影/柳 香穂 取材・原文/山本圭子 ※エクラ2025年4月号掲載

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