雨宮塔子さんによる連載「大人を刺激するパリの今」。12回目のテーマは「ビュリー」の精神。創業者夫妻、ヴィクトワール・ドゥ・タイヤックさんとラムダン・トゥアミさんが収集したアンティークにも注目。
人気のハンドクリームはパッケージも秀逸
18〜19世紀の植物学者の種子と苗のコレクションからインスパイアされた香りのシリーズ「レ・ジャルダン・フランセ・ドゥ・オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」
スタッフのコスチュームも好ましい雰囲気
マッサージルームがあるのは数ある「ビュリー」店舗の中でもここだけ。植物オイルを使ったフェイス、ボディマッサージを特別な空間で
シックなカフェカウンターがあるのも北マレ店ならではのよさ。シルバーのティーポットやトレイ、カップやお皿などのアイテムはいずれも創業者夫妻のふたりが収集したアンティーク。エスプレッソ(€2)はもちろん、ショッソン・オ・ポムやマドレーヌ(各€3)などのシンプルなスイーツにも彼らのこだわりが感じられる
古きよきフランスのルネッサンス
サンジェルマンデプレに最初のお店ができてからすでに10年余り。日本にも多くの店舗展開をしている『オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー』がますます人気です。まず店舗ごとに個性があるインテリアがとても魅力的で、ここ北マレのお店は一朝一夕にはできない重厚感というか、「本物」を感じさせる場所。ウッド好きな私としてはとても落ち着く空間です。
「ビュリー」の成功は、創業者カップル、ヴィクトワール・ドゥ・タイヤックさんとラムダン・トゥアミさんの抜群のセンスにあると思います。パッケージひとつとっても、古きよきフランスを受け継ぎ、凝縮させながら、そこに新しい風が吹いていると感じます。その点、日本も見習うところがある、というか、素材としては日本も決して負けていないと思うのです。最近、神戸の街に元気がないという話を耳にしたのですが、素敵なはずの街の再興のヒントをパリのこうした成功例に見出せないか……。この魅惑的な空間は私にそんな思いも抱かせます。
Officine Universelle Buly in Paris《Le Haut-Marais》
19世紀初頭に人気を博したパリの香水蒸留師ジャン=ヴァンサン・ビュリーの店の輝きを21世紀に再生した『オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー』。北マレ店は、かつて彫刻家ブールデル、ロダンらの作品を制作した鋳造所だった歴史がある。
独特の容器が並ぶ香水のテイスティングカウンターでの雨宮さん。この日のブラウスはクロエ、パンツは雨宮さんの大好きなブランドのザ・ロウ
"La Renaissance du raffinement à la française. Tout le
talent du couple fondateur mérite notre attention."
――フランス流の美意識のルネッサンス。その成功を導いた創業者カップルの才能に注目。