年齢と経験を重ねたのち、新たに事業を起こした起業家たちが歩んだ道のりに、挑戦のヒントが。。教育分野は未経験だった秋山和香奈さんが、中高生向けのキャリアデザインゼミ「FFi」で起業した理由とは。
よりよい未来のために。子供たちの成長が原動力
FUTURE FASHION INSTITUTE 株式会社 代表取締役 秋山和香奈さん(50歳)
Profile
’97 大学在学中にフリーライターとして独立。ファッション誌を中心に活動。
’06 クリエイターエージェント「LOVABLE」を設立。
’07 第一子出産。
’20 「FUTURE FASHION INSTITUTE」を設立。
’21 中高生に向けたインターンシッププログラムを提供するキャリアデザインゼミ「FFi」 を本格始動。
フットワークの軽さが武器。運・タイミング・コネを大切に
子育てを機に教育に関心を深め、5年前から、中高生向けのキャリアデザインゼミ「FFi」を運営する秋山和香奈さん。ファッションや出版などの現場を訪ね、子供たちが仕事の“リアル”に触れられるプログラムを提供している。「仕事=我慢」という従来の価値観に違和感をもったことがきっかけだった。
「今の社会は、大学3年の就職活動でスペックを基準に“入れる会社”を選ぶのが一般的。でもそれでは自分の得意なことを生かせず、我慢して働くことにつながりやすいと思うんです。中高生のうちから多様な職業に触れ、いきいきと働く大人に出会う体験は、キャリア観を育むうえで大きな価値があるのではないかと」
大学時代からライターとして活動し、クリエイター事務所を設立した経験もある秋山さん。教育分野は未経験だったが、挑戦に迷いはなかったという。
「もともとフットワークが軽く、目の前の違和感や課題に対して、どう解決するか作戦を練るのが好きな性格で。起業にあたってはアクセラレーションをいろいろ活用し、学びながら、共感してくれる人を巻き込みながら、どうにかやってきました。子供たちの成長がなによりのモチベーション。若い世代にていねいに寄り添い、かかわっていけば、社会を前向きに変えていけると信じています」
いわく、「物事を緻密に計算して進めるのは苦手」。だからこそ、運とタイミングとコネクションを大事にしてきた。
「運はチャンスとも言い換えられますが、本来は誰にでも等しくめぐってきて、それに気づけるかどうかの差なのだと思っています。アンテナを張り、視野を広げて好奇心旺盛に。タイミングがきたら躊躇せず流れに身を任せる。それだけで、世界は大きく広がっていくはずです」
企業の課題にアイデアを出しあうグループワークや社員へのキャリアインタビューなど、中高生向けの多彩なプログラムを展開する
一歩を踏み出すための、3カ条
1. 身近な違和感を深掘りしてみる
2. 常にアンテナを張りチャンスを逃さない
3. やりたいことをまわりに話して巻き込む
撮影/大木慎太郎 取材・原文/熊坂麻美 ※エクラ2026年2・3月合併号掲載