50代女性にこそ読んでほしい! “第1回夏の文芸エクラ大賞”

本が好きで書店にはよく行くけれど、何を読んだらいいなか迷ってしまう…という50代女性たちをサポートすべく、エクラでは今年初めて“文芸エクラ大賞”を開催。文芸評論家、書籍ライター、女性書店員など本の目利きたちに選ばれた“50代女性に最も読んで欲しい本”を決定! 長い休みがとれる夏にこそ、今のあなたのぴったりの本を探して、新たな世界へ出かけましょう。

女性が女性のために選んだ

第1回文芸エクラ大賞発表!

文芸エクラ大賞とは?

人生経験が豊富な女性たちでも、家庭や仕事、今後の人生の送り方などに迷いや悩みは尽きないもの。でもエクラ読者は本を好み、そこからさまざまなことを学んだ世代。読書離れが叫ばれて久しいとはいえ、本への信頼度が高いという実感があります。エクラではそんな皆さんにふさわしい本を選んで、改めて読書の喜びと力を感じていただきたいという思いから、この賞を創設しました。きっとここには、あなたの明日のヒントになる本があるはずです。

50代女性にこそ読んでほしい! “第1回の画像_1

大賞

『淳子のてっぺん』

唯川 恵 幻冬舎 ¥1,700

女性として世界初のエベレスト登頂に成功した登山家・田名部(田部井)淳子。実在の人物をモデルに、生い立ちから山との出会い、その魅力に没入する様、夫や家族との絆などを余すところなく描いた長編小説。作者の登山家へのリスペクトも感じられる。

'“圧倒的な取材力と筆力でノンフィクションを超えた文芸大作に”━━ 文芸評論家 斎藤美奈子

“恋愛小説の名手と認識していた唯川さんの新境地”━━ 書評ライター 細貝さやか

“当時の海外登山の想像を絶する困難さに絶句した”━━ 書評ライター 山本圭子

受賞コメントをいただきました!
作家・唯川 恵さん
「第1回文芸エクラ大賞に選んでいただき、大変光栄に思っています。ありがとうございました。登山家・田部井淳子さんをモデルに小説を書いたのは、「女なんか」といわれたあの時代、夢を追い、かなえてゆく、そのたくましくもしなやかな生き方に感銘を受けたからです。現代にも通じるところがたくさんあります。書きながら、私自身、背中を押されることばかりでした。受賞は小説家としての励みにもなりました。これからも書くことで恩返しができたらと思っています。本当にありがとうございました。」

どれも大賞にしたかった!力作ぞろいの大賞候補作品

50代女性にこそ読んでほしい! “第1回の画像_2

1 『六月の雪』

乃南アサ 文藝春秋 ¥1,850

32歳の未來は入院した祖母を元気づけようと、彼女の故郷・台湾を訪れてその人生をたどるが……。日本と台湾の知られざる歴史が見えてくる長編小説。

''刑事ものから歴史ものへ。最近の乃南さんは要注目!,,━━ 書評担当編集 K野

2 『さざなみのよる』

木皿 泉 河出書房新社 ¥1,400

43歳のナスミの亡くなる直前の思いから始まり、彼女の姉や夫などのその後をつづった連作短編集。生も死も平凡であり特別なものと感じさせる。

''人生が終わっても受け継がれるものがここに,,━━有隣堂横浜駅西口店 高橋由美さん

3 『真ん中の子どもたち』

温 又柔 集英社 ¥1,300

上海の語学学校を舞台に、日本、台湾、中国に縁をもつ若者たちが共感したり反発したりしながら中国語を学び、生き方を模索する。第157回芥川賞候補作。

''アイデンティティを求める若者たちに親近感が,,━━ 書評ライター 山本圭子

4 『炎の来歴』

小手鞠るい 新潮社 ¥1,700

貧しい労働者・北川は、アメリカの女性平和運動家と文通を始め、思慕を募らせるが、その結末は意外な方向へ。ベトナム戦争のルポがなまなましく、胸に迫る。

''作者は恋愛の書き手というイメージを変えつつあるよう,,━━ 文芸評論家 斎藤美奈子

5 『青空と逃げる』

辻村深月 中央公論新社 ¥1,600

夫と有名女優の不倫を疑わせる交通事故が起こり、早苗は息子と逃亡の旅へ。家族の意味とは、他人との絆とは?と考えさせられるロードノベル。

''逃げるとき、未払いの給料のことを考える母親がリアル!,,━━代官山 蔦屋書店 間室道子さん

選んだのは・・・
文芸評論家
斎藤美奈子
本の執筆だけでなく、新聞や雑誌など多くの媒体に切れ味鋭い評を寄せ、幅広い層に支持されている。

書評ライター
山本圭子
出版社勤務を経てライターに。女性誌ほかで、新刊書評や著者インタビュー、対談などを手がける。

書評ライター
細貝さやか
本誌書評欄をはじめ、文芸誌の著者インタビューなどを執筆。特に海外文学やノンフィクションに精通。

書評担当編集
K 野
これまで渡り歩いたすべての女性誌で書評欄担当を経験。女性誌ならではの本の企画を常に思案中。

撮影/神林 環 スタイリスト/洲脇佑美 取材・文/山本圭子 ※エクラ2018年9月号掲載

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