地方旅の最中、「むむっ! こんなのどこかで見たことある」とデジャブ体験をすることがあります。
12月号の取材帰りの天草空港で出会ったのは、天草下島の南部・牛深名産の「あか巻き」なるお菓子。「松山のたるとやん!」とおっしゃる方もあるでしょう。組成から言えばその通りです。しかし、あんこを巻き込んだ生地を覆う求肥のキッチュさこそが、「本丸」なのではありますまいか。
そこで思い出したのは、富山の巻きかまぼこです。空板がない衝撃⚡️とともに、一度見たら忘れられない鮮烈な朱赤のぐるぐる。こちらも実際「赤巻き」と呼ばれているようで、名前が完全一致。
私は愛を込めて「デコぼこ」と呼んでいますが、富山びとのかまぼこ造形に注ぐ情熱はすさまじい。鯛や鶴亀、宝船などの縁起物一式から、誕生日やバレンタイン商品までかまぼこで作ってしまうほど。
かつて、下り寝台特急「日本海」の年越し乗車をしたとき、高岡駅ホームまで見学に来た知人から、そんなかまぼこ一式を受け取りました。すり身1kg弱を旅の友とし、東京までそのまま持ち帰ったという記憶があります(今思うと要冷蔵だったのでは…)。
富山のかまぼこは、関東のかまぼこよりむっちりしていて、ほんのり甘め。
昆布巻きかまぼこが独特で好きです。
(編集B)