アイドル、俳優、作家とマルチな顔を持つ加藤シゲアキさんのおすすめの本をご紹介。村上春樹がセレクトして翻訳した海外作家のラブストーリー集から東京の100の場所と思い出が描かれたエッセイ集など、きっとあなたを刺激する一冊が見つかるはず!
タレント・小説家 加藤シゲアキ
’87年生まれ。青山学院大卒。’03年、NEWSのメンバーとしてデビュー。個人ではドラマ『ゼロ 一獲千金ゲーム』(NTV)、「金田一耕助」シリーズ(CX)などに出演。作家としては『ピンクとグレー』など5冊の小説を発表。
「村上春樹さんの翻訳は読みやすいし愛を感じる!」
『恋しくて
TEN SELECTED LOVE STORIES』
村上春樹/編訳
村上春樹がセレクトして翻訳した海外作家のラブストーリー9編に、村上作の書き下ろし短編小説をプラス。恋愛甘苦度表示もついた短編集。「ほかにもサリンジャーとか、夢中になった村上さん訳の本はたくさんあります」。中公文庫 ¥720
「短編の名手はシーンの切り取り方がすばらしい」
『Carver’s Dozen
レイモンド・カーヴァー傑作選』
レイモンド・カーヴァー 村上春樹/編訳
「日本を舞台にした、カーヴァーみたいな雰囲気の作品も書いてみたい」と思わせてくれた、カーヴァーの12(ダズン)の短編、詩、エッセイ。村上春樹が全作品の中から選んだベスト版で、村上による解説やあとがきも。中公文庫 ¥648
「短いけれど情景が目に浮かぶ。オチのつけ方はさすが!」
『東京百景』
又吉直樹
芥川賞受賞作『火花』、小説『劇場』の原型ともいえるエッセイ集。上京して住んだ三鷹のアパートの場所が太宰治の住居跡だったなど、100の場所と思い出が描かれており、その「何げない瞬間のとらえ方が好きです」。ヨシモトブックス ¥1,300
「説教くさくないエピソードだから逆に考えさせられた」
『断片的なものの社会学』
岸 政彦
沖縄や大阪を中心に個人の生活史を聞き取りしている社会学者が出会った、ささやかなできごとをめぐる考察。現実のとらえ方や人の見方に新鮮な説得力があり、「蛇足みたいなエピソードにも人間の真実が宿っている気がした」。朝日出版社 ¥1,560
「人間のえぐみといとおしさを感じた、ザ・私小説」
『赤目四十八瀧心中未遂』
車谷長吉
会社勤めをやめた「私」は流れ流れて尼崎へ。アパートの一室でモツを串刺しにして生活していたが、ある日向かいに住む女がやってきて……。「主人公みたいな経験はしたくないけど、読むと刺激的」。’98年の直木賞受賞作。文春文庫 ¥620