米ミステリー界の大御所ことマイクル・コナリーが描く、タフな女性刑事の奮闘ストーリーから、デビュー32年目を迎えた江國香織が生んだ野心作、化学の視点から夢の効能にフォーカスした一冊、夫と娘中心の日々を送ってきた52歳の女性が、長年フタをしてきた自身の欲望や不満と向き合っていくストーリーまで、編集部がピックアップした「アラフィー女性に薦めたい一冊」をご紹介!
『レイトショー』
マイクル・コナリー 古沢嘉通/訳
講談社文庫 上・下巻 各¥880
上司と対立し、ロサンゼルス市警ハリウッド分署の深夜勤務に飛ばされた女性刑事が、危険を顧みず免職覚悟で、ある事件の捜査に乗り出す。米ミステリー界の大御所が新たに生み出したヒロインが、とにかく魅力的。一見クールだが熱いハートと仕事への誇りをもち、セクハラ&パワハラの蔓延する職場で有形無形のプレッシャーを受けながら、被害者たちとの「聖なる絆」を失うまいとあがき続ける。虐待する飼い主から買いとって相棒にした愛犬との信頼関係にもホロリ。
『去年の雪』
江國香織
KADOKAWA ¥1,600
平安時代から現代まで、さまざまな時代に生きる老若男女100人余り(なかには死者や老いた黒猫も)の日常が、同じ比重でつづられていく。デビュー32年目を迎える小説巧者が生んだ野心作は、すべての命が尊く、あらゆる存在が時空を超えつながっていることを静かに語りかけてくる。
『夢の正体』
アリス・ロブ 川添節子/訳
早川書房 ¥2,300
睡眠中に見る夢が、人間の創造力やトラブル処理、心身の健康にこんなにも深くかかわっていたなんて! ベートーべンもダリもスティーブン・キングも夢からひらめいて傑作を残している。科学の視点から夢の効能に迫った本書を参考に、あなたも「夢日記」にチャレンジしてみては?
『たおやかに輪をえがいて』
窪 美澄
中央公論新社 ¥1,650
夫と娘中心の日々を送ってきた52歳の絵里子。夫の性風俗通いに気づいたのを機に、長年フタをして見ないふりを続けていた自身の欲望や不満と向き合いはじめる。傷つき葛藤しながらも頭をもたげ、少しずつ動きだすことで輝きを増していく主人公の姿に背中を押される。