エクラ世代になって新たな仕事をスタートした女性たちにインタビュー!今回は、2020年にパティシエとして働き始めた髙原文さんに「働く意味」や「やりがい」について話を聞きました。
髙原 文さん(47歳)のお仕事は「パティシエ」
大好きなお菓子作りをプロとして極める
「倉重常務(右側)には技術面でも気持ちの面でも支えていただいています」。
※写真は、取材時のみマスクをはずして撮影しています。
【お仕事の履歴書】
ʼ94 年(21歳) 短大卒業後、大手石油会社に入社
ʼ98 年(25歳) 同社を退職して渡仏。1年半滞在し、語学と製菓を学んだのち、帰国
ʼ99 年(26歳) イタリア料理店で菓子製造に1年半従事
ʼ00 年(27歳) メーカーに正社員として再就職。お菓子作りは趣味として続ける
ʼ07 年(34歳) 夫の転勤に伴い退職。以後11年間主婦業をメインにしつつ、お菓子作りを継続。SNSでの発信も行う
ʼ20 年(46歳) クラークシーゲルの製菓部にパートとして採用される
母や妻とは別の居場所があるという喜びは大きい
「お菓子作りは大好きでしたが、20年前の製菓業界は女性にはハードルが高くて。仕事でなく趣味で楽しもうと、ずっと気持ちを抑えてきました」
そんな髙原文さんが、念願のパティシエになったのは昨年11月。夫の転勤先が夫の故郷の広島県になり、4月に転居したことで事態が動きだしたのだ。「下の子が小学3年生になって少し手が離れたし、いざというときは近所に住む義理の両親に面倒を見てもらえる。このチャンスを逃したら次はない。そう思って就職活動を始めました」
パティシエの募集をしていた会社数軒にアプローチをし、採用されたのが現在勤務する洋菓子店、クラークシーゲル。「お菓子作りは続けてきたけれどパティシエ経験はなく、働ける時間帯も限られている。しかも46歳(当時)ですからね。こんな私を雇ってくれるところなんてあるんだろうかと、不安で不安で。でも、たとえダメでもがんばったという事実は残ります。夢に挑戦せず、逃げ続けるよりはずっといい。そう気持ちを奮い立たせ、社長との面接で、暑苦しいくらいの思いを訴えて(笑)」
インスタにアップしていた自作のケーキもアピールポイントになった。ところがいざ働いてみると、先輩たちとの力の差に愕然と。その差を少しでも埋めるべく、髙原さんは教わった技を日々自宅で練習。作ったものを製菓部門のグループラインに送ると、上司や先輩たちから「うまくなったね」「こうするともっとよくなる」といったメッセージが。それも励みになるという。
「会社が大切にしているのが、『寄り添って初心』という言葉。新人の技術が未熟でも、それに寄り添い、自分も初心に立ち返るという。だから、皆さんすごく温かい! クリスマスシーズンは戦場みたいで緊張感があったけれど、それすら『働いているんだ!』と実感できて、楽しかったですね」
妻や母とは違う居場所がある。「その喜びは格別!」と、髙原さん。「毎日忙しくてバタバタですけど、充実しているせいか、子供たちからは『ママ、前より優しくなった』っていわれます(笑)。転勤族なので数年後には違う土地に赴任するかもしれませんが、夫も『君と子供たちは広島に残って、仕事を続けたら?』と応援してくれていますし。挑戦して本当によかった。でもまずは、早く一人前にならないと。まだまだこれからです!」
髙原さんが仕上げを担当したケーキ。
本店製菓部には常時7〜8名が働いている。「私より年下だけど、尊敬できる先輩ばかりです」
※写真は、取材時のみマスクをはずして撮影しています。