【あの人の溺愛ねこ図鑑 第16回】河井寬次郎記念館の看板猫・えき

猫好きさんちのかわいい子たちの様子を毎月お届けする連載の16回目。今回は、民藝運動の中心メンバーのひとりにして独創性あふれる陶工・河井寬次郎の息吹を伝える記念館で、日々、来館者たちを迎えているという看板猫を取材しました。

鷺 珠江さん(河井寬次郎記念館学芸員)
鷺 珠江さん(河井寬次郎記念館学芸員)
さぎ たまえ●河井寬次郎のひとり娘の三女に生まれ、現在河井寬次郎記念館となっている自宅兼工房で育った。同志社大学文学部卒業後は、同館の学芸員として祖父にかかわる展覧会の企画、出版、講演、資料保存などに従事する。
えき 雑種・♀ 年齢不詳

えき 雑種・♀ 年齢不詳

6年前、寬次郎没後50年展の準備をしている時期にやってきたことから、展覧会の会場だった『美術館「えき」KYOTO』にちなんで名づけられた

屋外をパトロール

天気のいい日は、広々とした庭や登り窯など、屋外をパトロール。「建物内ではおとなしいんですが、庭に出ると蝶々やトンボをとったり、やんちゃになるんです」。大日如来像が祀(まつ)られた祠(ほこら)にもジャンプ!

来館者を出 迎えてくれる

鷺さんがデスクワークをしている受付周辺にいることが多く、来館者を出迎えてくれる

寬次郎の作品『手に花』を鑑賞しているかのようなえき

寬次郎の作品『手に花』を鑑賞しているかのようなえき。えきの写真を撮影していく人も多く、京都の猫を集めた写真集の表紙になったり、ファンレターが届いたりとアイドル的人気!

気持ちいいニャ~ ♡
仕事終わりのおやつは最高!

「大好きなおやつのタイミングだけはアグレッシブ」というえき。前脚で包みをぐいっ!

飼い猫が姿を消して悲しんだ娘のために寬次郎は猫の木彫を制作。こちらはそのブロンズ版

飼い猫が姿を消して悲しんだ娘のために寬次郎は猫の木彫を制作。こちらはそのブロンズ版

「記念館を日常の場所に近づける大切な存在です」

えきは“家猫”ではなく、『河井寬次郎記念館』で飼われている看板猫。今から6年前、記念館の庭にやってきたやせ細ったえきに、館員がパンを与えたのがきっかけで、毎日現れるようになり、今では寝床も用意され、庭や建物内で一日の大半を過ごしている。この記念館は河井寬次郎が自ら設計を行い、家具や調度品もデザインした元自宅兼工房で、いわば館全体が“作品”となっている。

「展示品にいたずらをしたり畳や障子に爪をたてることもなく、えきは本当にお利口さんです」と、同館学芸員の鷺珠江さん。
穏やかで気立てがよく、人見知りしないどころか驚くほど人懐っこい。来館者に自ら近づきおなかをなでてもらったり、寬次郎の作品を前にモデルばりにポーズをとって写欲を刺激したりと、サービス精神も旺盛。
「事務作業をしていると、膝の上に乗ってきて、頭をなでるとうれしそうにゴロゴロとのどを鳴らす、癒しの存在です。私も本当はず~っとえきと戯れていたいんですが、仕事があってそうもいかなくて(笑)」

寬次郎がここで暮らしていたころにもよく猫がいたそうで、寬次郎の娘(鷺さんの母)、須也子さんが少女時代に飼っていた猫・熊助をモデルにした作品も残っている。
「記念館では、皆さんに寬次郎の暮らしぶりを当時のままに感じて過ごしてもらいたいと思っているんですが、えきがいることで“河井さんの家”感が増しました。その世界観を完成させてくれる大切な存在です」

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撮影/わたなべよしこ 取材・原文/天野準子 ※エクラ2022年6月号掲載

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