本の最前線にいる書店員のかたがたが、アラフィーにぜひとも読んでほしい本を厳選した文芸エクラ大賞書店員賞を発表! 戦争、コロナ禍、Me Too運動…世の中の動きと連動するテーマに、夢中で読んで深く考えさせられる。
【有隣堂 アトレ恵比寿店 酒井ふゆきさん おすすめの3冊】
『あの図書館の彼女たち』
ジャネット・スケスリン・チャールズ
髙山祥子/訳
東京創元社 ¥2,420
「ナチス占領下のパリを生きた図書館員の話。以前つらいことがあったとき『私には本がある』と心が軽くなったことを思い出した。本を愛する人に特におすすめ」
『孤独を抱きしめて 下重暁子の言葉』
下重暁子
宝島社 ¥1,430
「つながりが求められる時代につながらない自由を選択する大人でいたい。ひとりの時間にはそんな自分を理解してあげたい。孤独について考えさせられた本」
『一心同体だった』
山内マリコ
光文社 ¥1,980
「あなたは自分の人生を振り返るとなつかしい? それとも振り返りたくない? この連作短編集を読むと繊細で濃密だった女友だちとの関係を思い出します」
【ジュンク堂書店 池袋本店 西山有紀さん おすすめの本3冊】
『たまごの旅人』
近藤史恵 実業之日本社
¥1,760
「コロナ禍で読みたくなるのが旅行もの。これはひよっこ添乗員とちょっとクセのあるお客さまたちの話で、旅の数だけ心に刺さるエピソードがあります」
『自由研究には向かない殺人』
ホリー・ジャクソン 服部京子/訳
創元推理文庫 ¥1,540
「主人公が夏休みの課題に選んだのは自分が住む町で起きた殺人事件の調査。今どきの高校生らしくスマホやSNSを駆使して真実に迫っていく様がおもしろい」
『月曜日の抹茶カフェ』
青山美智子
宝島社 ¥1,500
「短編集でありながら、まるでリレーのように次のお話に人と人との縁がつながっていく。特別な人じゃなくどこでもいそうな人たちにほっこりさせられます」
【代官山 蔦屋書店 間室道子さん おすすめの3冊】
『ダーク・ヴァネッサ』
ケイト・エリザベス・ラッセル
中谷友紀子/訳 河出文庫
上・下巻 各¥990
「15歳のヴァネッサと42歳の男性教師との禁断の関係は愛なのか?『何がフェアか』がカギを握る心理サスペンスで、Me Too文学が台頭する今読むべき本」
『ひとりでカラカサさしてゆく』
江國香織
新潮社 ¥1,760
「大晦日の夜、老人3人がとんでもないことをしでかす。不思議な解放感に満ちて見える彼ら、そして親族たちのその後が交互に描かれる、江國さん得意の群像劇」
『奇跡』
林真理子
講談社 ¥1,760
「梨園の妻と有名写真家の恋を描いた“取材に基づくフィクション”。スキャンダルのはずだが上品な静寂に包まれた物語に。これもまた林さんの挑戦なのかも」