最近のミステリーは百花繚乱状態。社会派にサイコサスペンス、SNSを取り込んだものなど、どれを読んでも充実感に浸れること間違いなし!
ワーママ刑事が活躍!
『トリカゴ』
辻堂ゆめ 東京創元社 ¥1,980
蒲田署の刑事・里穂子は殺人未遂の疑いで若い女性を取り調べるうちに、彼女が無国籍者で同様の仲間たちとコミュニティを形成していると知る。やがて里穂子は過去の未解決誘拐事件とコミュニティとの関連を疑いはじめ……。無国籍者にたちはだかる壁も、1歳の子供の世話を夫に頼らざるをえない里穂子の苦悩も手にとるように伝わってくる、骨太なミステリー。
アカウントを乗っ取られ…
『俺ではない炎上』
浅倉秋成 双葉社 ¥1,815
本屋大賞ノミネートで注目された作家の新作は、突然日本中を敵に回した男の逃亡劇。住宅メーカー部長の山縣は、自分になりすました人物のツイッターのアカウントが女子大生の殺害現場写真を投稿したことで、犯人だと誤認されてしまう。SNSで実名と顔写真をさらされ、大炎上した彼の運命は? 今すぐ誰にでも起こりえるSNS被害だけに、鳥肌が立つほど怖い!
ゴッホは殺された?
『リボルバー』
原田マハ 幻冬舎 ¥1,760
ゴッホが自殺に使ったとされるリボルバー(拳銃)がオークションにかけられた事実をもとに、かつてキュレーターとして活躍した著者がゴッホの死をめぐる謎を描く。そこには一時期共同制作をしていたゴーギャンが関係しているのか。もしかしたら銃を撃ったのは彼?著者の大胆な仮説に想像力を刺激されるアートミステリー。読むと美術館に行きたくなる!
一番怖いのは隣人!?
『闇祓(やみはら)』
辻村深月 KADOKAWA ¥1,870
転校生の要に親切に接した高2の澪は、なぜか彼に不審な態度で迫られ、憧れの先輩・神原に助けを求めるが……。予期せぬトラブルが起きたとき「自分にも落ち度があったのでは?」と考えてしまいがちだが、本作ではその先に思いがけない展開が待っていて、あまりの恐ろしさに背すじが凍りそうに。マウンティングや嫉妬といったねじれた感情を描く著者の筆力も圧倒的!