お客さまを迎える日、楽しい時間をともに過ごす喜びを花々にこめたい! フラワースタイリストの増田由希子さんが、「種類も手間も少なく、見栄えは抜群」の花選びとアレンジのコツを教えてくれた。
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「エントランス」草花と香りでお迎え
“ようこそ”の気持ちを表す草花と香りでお迎え
招いたゲストが最初に目にする玄関を品よく彩る、2パターンの花飾りを提案してくれた増田さん。
「人のお宅を訪ねるときはワクワクする気持ちがわきつつ、どことなく緊張感も伴うもの。そこで緊張感をやわらげる、香りたつ草花をセレクトします」
ひとつは甘く柔らかな芳香を放つ2種類のバラを、大ぶりのボウルに張った水に浮かべて棚の上に。さわやかに香るローズマリーのミニリース、フローティングキャンドルも加え、水と炎の揺らぎもふと安らぐエッセンスに。「もうひとつは常緑樹に実ものやヤマアジサイのドライフラワーなどをミックスして、ドアに吊るすリースを作りました。輪の半分を飾りつけ、土台のアカヅルも半分見せて森を思わせるナチュラルな表情に、長くたらしたリボンがアクセント。ヒムロ杉やブルーアイスがすがすがしく香ります」
あでやかなバラが揺らめくフローティングフラワーを棚に
バラは今回、花の持ちがいいフローティングベースを活用。深さのあるボウルなら茎を約10㎝残して切り、ベースに挿して水に浮かべる。直接浮かべる場合は、茎を2~3㎝に切る。ローズマリーのミニリースはひと枝をくるりと輪にし、根元を枝葉に引っかければできあがり。ボウルはリムが広めのガラス製をチョイスして、映る花影や炎も美しさを底上げ。
花リスト バラ ウェストミンスターアビー!、バラ イントゥリーグ、ローズマリー
森の風景をイメージしたグリーンメインのリース
土台のアカヅルは根元を持ち、しなりに逆らわず適当な大きさの輪にひと巻きして根元と重なる部分を握る。輪に残りのツルを何回か通しながらからめ、最後に握っていた部分をリースワイヤーでとめる。頂点を決めて、ヒムロ杉の葉を左右に向けてとめ、右半分にグリーンを下向きの流れを作りながら重ねてとめる。実ものやアジサイもとめたら、頂点にワイヤーで吊り輪を作り、下端に好きなリボンを結ぶ。
花リスト アカヅル、ヒムロ杉、ブルーバード、ブルーアイス、ユーカリトランペット、ヤマアジサイ、ビバーナムティナス
「サイドテーブル」温かみを感じる花×白い陶器
リビングのテーブルも片隅も主役を決めて見栄えよく
くつろげて会話がはずむ場は、まわりのインテリアとなじむ色合いでアレンジ。存在感のある大輪の花を主役に選ぶと、1種類でも、組み合わせる草花の数を抑えても目にとまり、空間と気持ちに華やぎをもたらしてくれる。「飾るときは360度見えるのか、背面に壁や窓があるのかなど、置く場所の眺めを意識します。なにかと慌ただしい日なので、あしらい方も時間をかけずに手がこんで見えるようにしました」
その手法は、“並べる”“束ねる”“挿す”といたってシンプル。ありのままの花姿、茎や葉の流れを生かすことで、見栄えよくボリューム感を出すのがコツ。「スムーズに飾るためには、花器選びも大切。生けやすいのは口径が10㎝、高さが20㎝程度で口がすぼんだぽってり形。素材は花の種類や色を選ばないガラス製、温かみがある白い陶器もおすすめです」
茶系の花々とうぶ毛に覆われた葉でサイドテーブルにウォーム感を
ピンクブラウンの濃淡が、花顔をいっそうドラマティックに映すマムが主役。片側に寄せたマムの隣にオレンジブラウンの花穂がつくアマランサスを並べ、その後ろにしっとりと白銀色に輝くダスティミラーを挿し込む。同系色、同種をまとめると洗練された印象に。
花リスト マム クラシックココア、アマランサス ホットビスケット、ダスティミラー
「窓辺」優美な雰囲気の花×ガラス花器
射し込む光が美しさをきわだたせる白いダリアを7輪。
選んだダリアは、丸みを帯びて愛らしい大輪のポンポン咲き。飾る正面と左右がきれいに見えて、表情にニュアンスが出るよう中央の顔向きを少し変えてまとめる。茎はラフィアのひもで束ねて生けやすく。光を透かして優美な雰囲気が増す、ガラス製の花器へ。
花リスト ダリア
「リビングルーム」存在感のある花×趣のある白い陶器
視線が行き交うローテーブルにモダンな彩りで高揚感アップ
のびやかなユーカリは放射状に生けて広がりをもたせ、エキゾチックで重厚なプロテアを中央に挿してダイナミックなコントラストを。オーストラリア原産のグリーンと、南アフリカ原産ながらオーストラリアでも生育する花。そんな仲間合わせもおもしろい。花器はシンプルだが趣のあるマットな白い陶器を選び、圧倒的な存在感を引き立てて。
花リスト 丸葉ユーカリ、プロテア ディディ
「ダイニングテーブル」和やかな雰囲気のデコレーション
楽しく心地いいひと時の余韻も残すテーブル飾り
顔合わせや会話はもちろん、心ゆくまで楽しんでほしいのがお食事タイム。着席前から目をひき、終始和やかな空気が漂うデコレーションがあれば、料理の味わいも深めてくれるはずだ。
「植物はテーブルにそのまましばらく置くので、即吸水しなくても大丈夫なものを選んでいます。色花で作ったミニブーケは、茎に巻いた紙ひもとテーブルウエアやナプキンの色調をリンクさせてさりげなくまとまり感を。ガーランドは白とグリーンでさわやかさを出しながら、キャンドルの静かに揺れる炎もプラスして特別感を演出しました」
花や葉の色と形の差異から自然と生まれる落ち着いた華やかさも、宴を盛り上げてくれる飾りつけ。これまでと同様に、気負わずにとりかかれてセンスを感じさせるうれしいアイデアだ。
2種の小花でミニブーケを作り、テーブルセッティングに添えて
ナプキンの上にそっとのせる可憐な花束を、今回はシックなカラーコーディネートに映える白い花咲くアストランチアと紅色のつぼみもかわいいシキミアで。目線を下げることを考えて花の正面を上に向け、2本の高さを変えて重ねたら茎を紙ひもで巻き、結ぶ。持ち帰りOKだから、「ありがとう」の気持ちもこめて用意したい。
花リスト アストランチア、シキミア
重ね置きするだけで様になる爽快テーブルガーランド
皆が眺められるテーブルのセンターラインに、キャンドルを適度な間隔で配置。その間を縫うようにカーブさせながら、葉ものとヒペリカムを重ねて置いていく。一方向に流れをつくり、枝や茎の下端は葉で隠すのがきれいに仕上げるポイント。ヒペリカムの実の色は赤やピンク、グリーンなどもあり、キャンドルとカラーコーデするとまた違った風情に。
花リスト ヒノキ、ユーカリポプラス、ヒペリカム
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