マンションリノベーションの制約は? 昨今のキッチントレンドから、気になるIHかガスか問題まで、エクラ世代のリノベーションを数多く手がけるふたりのプロから、参考になるアドバイスをいただいた。
回答してくれたのは
Q.マンションリノベーションで気をつけるべきことは?
A.コンロやシンクの位置を大きく動かしたい場合は、パイプスペースとシンクとの距離、換気扇のダクトの出口がどこにあるかを確認。床下にスペースのない直床の場合は、床を上げないと水回りの位置を動かせないなどの制約が。(齊藤)
A.まずマンションの管理規約を要確認。規約上キッチンの位置を変えられない場合も。規約上はOKでも上下階に他人が住んでいるなら、例えば下の家の寝室の真上に水回りがくるのは避けるなどの配慮をしたほうが好ましい。可能なら上下階の図面を見せてもらうのも手。キッチンの配置や場所を大きく変える場合、換気扇のダクトの経路とパイプスペースまでの距離を確認。床を上げる場合、バリアフリーにならない、天井が低くなるなどデメリットも検証。(山田)
Q.使いやすいキッチンの形、おすすめはある?
A.頻繁におもてなしをする家は、シェフズテーブルのような大きなアイランドを造る傾向に。形よりも生活を楽しむためにこんな機器が欲しいとか、パントリーに重きをおく傾向にある。パントリーは、冷蔵庫や洗濯機を置くかなど家事動線の検討も大切。キッチンに家族それぞれがかかわれるスペース(引き出しでも)を造るのもおすすめ。(齊藤)
A.子供が独立し、オープンキッチンで来客をもてなしたい、話をしながら料理したいという希望が多い。オープンキッチンといっても、フルフラット、手元が隠れる、顔は見えるがシンクやコンロがしっかり隠れる、の3通りが考えられる。住み手の希望、片づけが得意か不得意かをうかがい、提案している。(山田)
Q.コンロはガスとIH、どちらにする?
A.もともとガスを使用していた人は、ガスを選ぶケースが多い。ガスも自動消火機能やタイマー機能など高機能になり、IHとの機能の違いがなくなってきている。ガスもIHもコンロと一体の魚焼き器を設置する場合、天板の厚さの制限があり、デザイン上の制約が発生することも。(齊藤)
A.予算が許せばガスとIHのハイブリッドも可能。スペースが狭い場合は、少しでも物を置ける場所を確保するためにIHを提案するケースも。ゆくゆくはIHにと考えている人には50〜60代での移行をすすめている。高齢になってからIHに変え、操作がむずかしく、料理をしなくなってしまったという例も。外づけの魚焼き器を取り入れる人も増えている。(山田)
Q.採用されるキッチンの色、素材の傾向は?
A.ダイニングやリビングと並行してインテリア全体を決めていくため、木目を生かしたベージュ、グレージュやグレーなどが多い。キッチンは天板と扉の色を変えるかワントーンでまとめるかのどちらか。施主の手持ちの家具やアート、リノベ後の家に持っていきたいものを聞き、その中からベースカラーを決めることが多い。キッチンはつまみや取っ手で遊ぶことが多く、水栓やつまみなどの金物の色はそろえる。(齊藤)
A.グレージュやグレー系が多い。希望が多いのと、プランニング時にダイニングテーブルが決まっていない場合、キッチンを木目の扉材にするとあとから選ぶ木製テーブルと喧嘩をしてしまうことがあるため。テーブルが決定している場合は、それに合わせた木目の扉材にすることも。ワントーンでまとめる場合は素材選びに留意し、グレーでも黄み、赤み、青みと色みが同じトーンになるように配慮。(山田)