包容力があって、心にぱっと華がさく。陶芸家・河井一喜さんの用の美の器【エクラ編集部員の偏愛名品図鑑♯8】

河井寛次郎がルーツ。どこかモダンな民芸の器

NHK朝の連続ドラマ『ばけばけ』の舞台・島根。神様以外で、小泉八雲の次に名高いのが、陶芸家の河井寛次郎。暮らしの中で使うことで、その人その人の芸術品になる・・・”用の美”を追い求めた彼の後継のひとりで、どこかモダンで、いまのエスプリを感じさせる器を生み出す、河井一喜さん。なかでも我が家の食卓登場率№1で、お気に入りなのがなのが、こちら。

陶芸家・河井一喜さんの用の美の器 エクラ編集部員の偏愛名品図鑑

冬の終わりに咲く花のような、緊張のある可憐さが

木蓮の雌しべのような、絶妙な桃紫色

一喜さんの器が好きな理由のひとつに、色の繊細さがある。民藝の器というと、少し渋くなりがちなのだが、自然にある花のように「何色」と例えられない繊細な色み。どこか透明感と明るさがあって、食卓に並べると、心にぱっと華を咲かせてくれる。カタチは、輪花鉢と言っていいのでしょうか。民藝ならではのどっしりと大らかな雰囲気はありつつも、花びらの先はとても繊細で、何とも言えない色気があるのが、この器の魅力のひとつ。釉薬を塗ってない裏側は、土の風合いを感じられ、その美しさを違った形で堪能できます。河井寛次郎さんの器もそうですが、繊細だけれど、力強い。少々のことでは、割れたり、欠けたりしないのも、粗忽者の私にはぴったりです。

陶芸家・河井一喜さんの用の美の器 内側の草翠がいい味を出している  エクラ編集部員の偏愛名品図鑑

内側の草翠がいい味を出している

陶芸家・河井一喜さんの用の美の器 器の裏側 エクラ編集部員の偏愛名品図鑑

藤田嗣治の絵画のようなニュアンスのある乳白色。

盛ったものが、何でも素敵に見えるマジック

この器がいいところは、何でもない料理や果物、お菓子でも、盛っただけ、というより置いただけで、とても素敵な一皿になってくれるところ。(時間がないことを理由に)シンプルな素材勝負の料理が多く、盛り付け下手な私にとって、「困ったときの頼れる子」としてとても助けられています。

陶芸家・河井一喜さんの用の美の器 いちごを盛る エクラ編集部員の偏愛名品図鑑

ただの苺が「何者か」になる

陶芸家・河井一喜さんの用の美の器 裏返し いちごを盛る エクラ編集部員の偏愛名品図鑑

裏返して使っても! 美しいものはどこから見ても様になる。

河井一喜さんは、1971年生まれでちょうどエクラ世代。河井寛次郎の兄・善右衛門の曾孫で、同じく陶芸家であった父・久さんの元で学んだそう。京都生まれで、現在は滋賀・大津にある猿子田窯で制作している。去年開催された京都市京セラ美術館「民藝誕生100年~京都が紡いだ日常の美」の展示ショップに出展していたほど、令和の”用の美”界隈において欠かせない人。この器の他にも、ごはん茶碗、小皿、鉢ものなどを使っているが、どれも毎日の食事に気兼ねなく使えるおおらかさがある。見つけたらぜひ手に取ってみて、自分なりの日常の美を育て、探してみてください。

編集W
エクラ編集部員
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エクラ編集部員

食、旅などカルチャー、ときどきファッションを担当。

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