キタの繁華街・北新地にある『名倉』は、料理人や食通も足しげく通う串揚げ専門店。店主の名倉和弘さんは独立前、大阪の名店『カハラ』の森義文さんに出会い、今もなお薫陶を受けているという。
美食家に愛される、クリエイティブな串揚げ
串揚げ 名倉
穏やかでいて研究熱心な名倉さんらしい技が、約20品からなるコースの随所に。米油で揚げた薄衣のたらの芽は、軽やかさと春のほろ苦さが共鳴。一方で甘鯛は、香ばしい鱗とつややかな身のコントラストが美しい。極細パン粉は自作であり、厚揚げなら豆腐を手作りするところから。串揚げの概念を覆す繊細な味わいには、食べ込んだ人こそ魅了されるに違いない。
料理はすべて、おまかせコース¥12,100より(約20品)。先付に続く1串目は「才巻海老」。衣の軽やかさと身のピュアな甘味に驚く。みその濃厚なうま味も堪能
「フカヒレ」は、しょうゆと酒、水で炊いたシンプルな味わいと、衣の食感が調和。天つゆとともに
「甘鯛のうろこ揚げ」。鱗はサクサクと香ばしく、脂のりがよい身はしっとりとした食感
「タラの芽」は塩か天つゆで
岡山『吉田牧場』のチーズ「カチョカヴァロ」は約190℃の高温で、破裂しないよう瞬時に揚げる。焼きのりで巻いていただく
「厚揚げ」は、大阪『靖一郎豆乳』の豆乳を用い、絹豆腐から手作り。削りたてのかつお節を添えて
店主の名倉さんは、大阪の日本料理店と、北新地にある焼き鳥の名店『YAMATO』で各10年修業を積み、’20年8月独立。カウンター7席の店内には、辻村史朗氏の茶盌(ちゃわん)をはじめ、名陶芸家の作品が並ぶ。