まだ暑さが残る夕暮れは、涼やかなスパークリングワインでシュワッと! 近年大人気のイングリッシュ・スパークリングワインとフランチャコルタを、ワイン&フードジャーナリストの安齋喜美子が解説!
【イングランド】イングリッシュ・スパークリングワイン
ここ20年で成長著しいのが英国南東部で生まれるスパークリングワイン。シャンパーニュを思わせる気品ある酸味と美しいミネラル感が特徴。近年では、ロンドンの高級ホテルのアフタヌーンティーにも登場。
2018 ブラン・ド・ブラン ガズボーン・エステート
ケント州。シャルドネ100%。柑橘や白い花、ヘーゼルナッツの香り。美しい酸としなやかなミネラル。すべて自社畑で高品質ワインを生み出す英国トップクラスの生産者。2012年のロンドンオリンピック開会式公式パーティに登場。ガストロノミーからクリームティーまで。¥12,650/ベリー・ブラザーズ&ラッド
【イタリア】フランチャコルタ
イタリア北部ロンバルディア州フランチャコルタで誕生。厳しい製法に基づいて造られ、“ラグジュアリーな泡”として世界中で大ブレーク。前菜からミラノ風カツレツなどの油を使った料理まですっきり楽しめ、美食シーンの心強い味方に。
ベラヴィスタ フランチャコルタ・サテン 2017
ロンバルディア州。シャルドネ100%。レモンやハーブの香り。フレッシュな酸と小樽熟成による独特の甘味。フランチャコルタの名門で、ミラノ・スカラ座のオフィシャル・サプライヤー。「サテン」はボトル内気圧が5気圧以下、フランチャコルタだけのカテゴリーで、優しい泡立ちが特徴。¥12,100/エノテカ
ワイン&フードジャーナリスト 安齋喜美子が解説
テロワールで異なる味わい。それぞれの国の個性がきわだつ
注目は、近年大人気のイングリッシュ・スパークリングワインとフランチャコルタ。どちらもメイン品種はシャルドネとピノ・ノワール、伝統的製法(瓶内2次発酵)で造られ、華やかな味わいだ。
英国の泡が進化したのはここ20年ほどのこと。冷涼な気候の英国ではブドウ栽培はむずかしいとされていたが、温暖化の影響を受けてブドウが完熟するようになったのだ。土壌もシャンパーニュ地方に類似した白亜質で、これがピュアな酸味とミネラル豊かなブドウを育むアドバンテージとなっている。品質は年々向上、近年ではバッキンガム宮殿の公式晩餐会などにも用いられるように。その品格ある酸味は、まるで“フランスのアリュールをまとった英国女優”のよう。
一方、1961年に誕生し、またたく間に世界的ブレークを果たしたのがフランチャコルタ。生産地はミラノからほど近いイゼオ湖畔で、高感度なミラノの人々に愛されたことからパーティシーンに欠かせない存在に。ふくよかな果実味が魅惑的で、こちらは“優雅でセンシュアルなイタリア女優”だろうか。
英国の泡とイタリアの泡は、どちらもエレガントで個性豊か。幸福な日のテーブルをリュクスに彩ってくれる。
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