ラグジュアリークルーズの旅では、毎日が、発見と感動だ。美しい景観や知らなかった町、初めての味覚に次々と出会い、航海を続けるほどに、日々、新しい知見を得ることができる。アメリカ合衆国最北端のアラスカ州各地を訪れるアラスカクルーズは、クールな絶景と野生動物との遭遇を楽しめる大人気のコース。憧れの豪華客船クイーン・エリザベスで訪れれば、大自然の迫力と、船旅の優雅さを、同時に、たっぷりと満喫できる!
船でしか体験できないアラスカの大自然の中へ
船の上でも寄港地でも初めての感動が続く
クイーン・エリザベスで出かけるアラスカクルーズは、無理のない余裕あるコース設定と、豊富かつ手厚いショア・エクスカーションで旅慣れた人にも人気がある。船がめぐるのはインサイド・パッセージと呼ばれる内海航路。デッキや船室にいながらにして、右舷に左舷に、緑の島々や渓谷、雪を抱いた2000m級の山々など、雄大な景観が流れゆく様はなんともドラマティックだ。
船が寄港するのは、小さくて魅力ある町の数々だ。いずれも陸路でのアクセスは至難なので、船でしか訪れることができない場所。先住民族のトリンギット族が暮らしていたシトカは、18世紀末にロシアによって植民地化された町。今も歴史的な建物が残っている。アラスカ開拓の歴史の舞台となったケチカンは、クリーク沿いに並ぶカラフルな古い木造家屋がカフェやギャラリーになっていて、そぞろ歩きが楽しい。
寄港地では、あらかじめの予約でショア・エクスカーションを楽しみたい。ヘリコプターで氷河に近づくツアーから、野生動物に出会ったり、博物館を訪ねたり、ローカルな食のツアーまで多種多様。自分好みに旅をカスタマイズしながら、アラスカの大自然に分け入るとっておきの旅を堪能しよう。
トレーシー・アームは、長さ約40㎞のフィヨルド。狭い水路の両側に切り立った幻想的な峡谷が続き、最深部では氷河を間近に見学できる。ここだけ海の色は輝くエメラルド
ベランダでグラスを片手に、空や海をぼーっと眺めるのも至福のひと時
氷河が海に崩れ落ちた氷山。アザラシがのんびりと休んでいることも
上級クラスであるグリルクラスの乗客専用デッキ。心地よいソファベッドに寝転がって、空と景色を満喫できる。クイーン・エリザベスには、比較的気軽なブリタニアクラスと上級のグリルクラスがあり、選択肢が幅広いのも特徴
スプラッシュ! 船上から目を凝らすと、あちらこちらにクジラの影が。サギノー海峡付近では、99%の確率でザトウクジラを観察できる
シトカの港からゾディアックボートで静せい謐ひつな海へと乗り出すのは、わくわくするエクスカーション。美しい火山やハクトウワシ、時にはラッコも近くで見られる
アラスカの州都ジュノーから行くホエールウォッチングは、大人気。専用船内のボードには、この海域で生息するザトウクジラの名前と識別のための尾びれの写真がずらり
ⒸJay Scott
アラスカの旧首都だったシトカでは、怪我をしたり親とはぐれたりしたクマを保護するサンクチュアリーで、自然さながらの状態のハイイログマを観察
19世紀の開拓時代ににぎわった町ケチカン。川沿いのボードウォークに愛らしい木造家屋が並ぶケチカン・ウォークへは、停泊港から歩いても行ける
シトカ国立歴史公園では、先住民族が残した伝統的なトーテムポールを見ながらの森歩きが気持ちいい
ゾディアックボートのツアーでは、ゆでたてのズワイガニや地元風のハーブを効かせたローストポークや野菜をブッフェでたっぷりと味わって
英国の伝統が香るクラシカルモダンな豪華客船
階段の踊り場にしつらえられた寄木細工の壁アートが目をひく、壮麗なグランド・ロビー。初代クイーン・エリザベスをモデルにしたアートで、故・英国女王エリザベス2世の甥にあたるデイビッド・リンリー氏作
贅沢な船内で楽しむ憧れのクルーズライフ
クイーン・エリザベスは、英国の海運会社キュナード・ラインの航路客船。その歴史を1839年にさかのぼるキュナード・ラインは、英国王室から船に女王の名称を付すことが許された唯一の船会社だ。現在のクイーン・エリザベスは、2010年に就航した3代目の船。英国伝統の格調高いサービスと、大型客船ならではのゆったりとした空間でくつろぐことができる。
アールデコを基調にした船内は、ノスタルジックな意匠を残しながらも、上質で現代的なデザイン。ロンドンのビッグベンと同じ会社の時計がある階段やグランド・ロビーは、人気のフォトスポット。シアターでのショーやレクチャー、ダンスなど船内プログラムも盛りだくさんで、生バンドや弦楽四重奏など、生演奏に触れる機会も多い。毎晩、客室に配られるリーフレットを見て、翌日の予定に思いをめぐらすのもクルーズのおもしろさだ。ぜひ楽しみたいのは、評判のアフタヌーンティー。白手袋をつけたスタッフがサーブしてくれる紅茶はトワイニングで、焼きたてのスコーンは、さすが英国の船と納得するおいしさだ。昼から夜中まで多くのゲストでにぎわうのは、英国風パブ「ゴールデン・ライオン」。ここでは揚げたてのフィッシュ&チップスをキュナードオリジナルのビールで味わうのをお忘れなく。
古きよき豪華客船の等級制を受け継ぐクイーン・エリザベスには、4つの船室カテゴリーがあり、それぞれに専用ダイニングが設けられている。どのクラスでも十分に快適な船旅ができるが、「クイーンズ・グリル」と「プリンセス・グリル」を利用する上級のグリルクラスでは、まるで往年の豪華客船のゲストになったようなパーソナルで優雅な船旅を楽しめる。クイーン・エリザベスには、時空を超えた贅沢な船旅の魅力が、たっぷりとつまっているのだ。
船上から眺める夕日は、ひときわロマンティック。デッキ10の船首にある「コモドアー・クラブ」は、眺望抜群のラウンジ
乗船中、一度は訪れたいのが、らせん階段を設けた2階建てのライブラリー。約6000冊もの蔵書を備え、日本語の本も置かれている
ロンドンのウエストエンドにある劇場を思わせる「ロイヤル・コート・シアター」。オリジナルのミュージカルやドラマ、ダンスショーなど、多彩なエンターテインメントプログラムが催される
スパ施設も充実。
好きな時間に使えるサウナや予約制のタイル貼りヒートベッドからは、海が一望! クジラが見えることも
屋外のスイミングプールは2つ。アラスカクルーズでも、デッキで日光浴を楽しむゲストが多い
グリルクラスのゲストだけが利用できる、居心地のいい中庭「コートヤード」
ある日のディナーの前菜から「二度焼きヤギ乳チーズのスフレ」。メニューは日替わりで、ディナーは前菜、サラダ、スープ、主菜、デザート、チーズのコース。グリルクラスでは、メニューから好きなものを好きなだけオーダーできる
朝食も選択肢が豊富。焼きたてのペストリー類はずらりテーブルでサービス
「プリンセス・グリル」のプリンセス・スイート。約31㎡。バルコニーつき、バスタブ完備。客室内で専用ダイニングのメニューを注文できる。自室でシャンパン・ブレックファストを楽しむのも優雅。バスアメニティは英国王室御用達の「ペンハリガン」
「プリンセス・グリル」クラスの専用ダイニングは、海を眺める特等席。クラスで基本のダイニングとテーブルは決まっており、ほかに有料でステーキハウスなどスペシャリティ・レストランもある
アラスカクルーズだけで提供されるカクテルやフードもある。アラスカ産ウオッカがベースのカクテル「The Kodiak Queen」は、アラスカ産のカニを使ったおつまみと一緒にどうぞ。クイーン・エリザベス船内だけで飲める限定オリジナルジンやカクテルもうまし
Queen Elizabeth クイーン・エリザベス
総トン数90900トン 全長294m 乗客定員数2081人 デッキ数12 スイミングプール2 レストラン8 ラウンジ&バーなど9 約7割のキャビンがベランダつき 船内言語は英語
TRAVEL DATA
’24年6月から9月にかけての、バンクーバー発着のコースは全10コース。
「アラスカ10日間」
ブリタニアクラス バルコニーつき客室参考代金 ¥240,000~
プリンセス・グリル スイート客室参考代金 ¥450,000~
※2名1室利用の1名料金(税・手数料・チップ、港湾費用別)
’24年の日本寄港には、「ゴールデンウィーク 新緑の日本周遊と韓国10日間」「ビッグバンドボール 初夏の九州と韓国 10日間」「気軽にショートクルーズ 東京~釜山 6日間」などもある。
問い合わせ/キュナード・ライン https://www.cunard.jp/
2024年はクルーズ旅に注目
旅への機運が盛り上がる中、日本に寄港する外国客船も増えて、いよいよ日本でも、クルーズという旅スタイルがポピュラーに!
topics1:春から夏、日本に寄港する外国船が目白押し!
オリンピックを契機に、日本を訪れる外国船が激増するはずだったのが’20年。その後の数年で世界的に観光ブームが再燃し、’24年は改めて日本各地に寄港する船が増えている。パスポートを持って乗船する外国船は、各コース内で一度は韓国や台湾など海外に寄港する。日本の港から気軽に海外に行けて、日本各地の寄港地の新しい魅力に出会うのも楽しみだ。
南の島々をワイルドにめぐる「ポナンクルーズ」
フランスの船会社ポナンによる「ポナンクルーズ」は、優雅かつ冒険心をくすぐる船旅。3〜5月には、ヨットスタイルの新世代船「ル ジャック カルティエ」が、沖縄、九州、瀬戸内をめぐる日本周遊クルーズを催行。小型客船という特徴を活用して、大型客船では訪れることがない島々をホッピングする。ゾディアックボートで出かけるアクティビティも人気だ。アラン・デュカス氏がもつ「デュカス・コンセイル」の監修を受けた美食の数々も魅力。
多彩なコースが魅力の「プリンセス・クルーズ」
アメリカの船会社「プリンセス・クルーズ」が運行し、’24年に日本寄港をする客船「ダイヤモンド・プリンセス」。リニューアルしてアップグレードされたサービスを提供している。3〜8月に、沖縄から本州、北海道まで各地をめぐる多彩なコースが設定され、青森ねぶた祭りや熊野の大花火などを訪問するコースもある。船内には寿司レストランや高級イタリアンもあり食も充実。オーシャンビューの展望浴場「泉の湯」も、いい旅の思い出に。
topics2:新造船ラッシュ!クイーン・アンも就航
世界的なクルーズブームを受けて、近年、最新型の客船が続々と登場している。環境に配慮したLNG燃料客船や屋外デッキが充実した海を近くに感じる客船、冒険志向のエクスプローラー船、超富裕層向けのラグジュアリーヨットなど多種多様だ。日本では、商船三井クルーズが’24年12月に新船「MITSUI OCEAN FUJI」を就航予定。クイーン・エリザベスを所有するキュナードでも、’24年5月に新造船「クイーン・アン」がデビュー!
18世紀の女王の名を冠した「クイーン・アン」。総トン数113000トンでクイーン・エリザベスよりやや大きめの船。5月に英国サウサンプトンから出港する。最初の船長としてキュナード史上初の女性船長が着任するのも話題
ブルーを基調にしたクールな内装の客室
船の中心には3層吹き抜けのグランドロビーがあり、光に満ちた印象的な雰囲気。創作和食レストランも新登場し、ウェルネス施設も充実している新世代型の客船
ココが知りたかった!クルーズ旅のQ&A
なんとなく憧れているクルーズ旅だけど、実は知らないこともいろいろ。クイーン・エリザベスに乗船する場合を例に、取材したライターTが素朴な疑問にお答え。
Q.1 船酔いはする?
「クイーン・エリザベスをはじめとする8万トン以上の大型客船に乗船する場合は、アラスカクルーズで訪れるような内海ではもちろんのこと、天候がよければ太平洋などの外洋でもほとんど大きな揺れを感じることはありません。なので、船内でハイヒールを履いていても問題なし。天候がよくないときや波高が高いときには多少の揺れを感じることも」
Q.2 ドレスコードは?
「船により異なりますが、基本はカジュアルでOK。クイーン・エリザベスでは、夜のみドレスコードが定められていて、ワンピースなどちょっとおしゃれなスマートアタイアーが基本。各航海には、必ず一度はガラ・イブニングが設定されていて、カクテルドレスで出かける楽しみも。白や青で装う『アイスホワイト』など、色をテーマにした夜もあります」
Q.3 女子旅もOK?
「もちろんOK! ウエルカムです。日本ではクルーズというと熟年カップルで出かけるイメージがありますが、外国船では女性グループや家族連れのゲストもたくさん。気の合う友人や親御さんを誘って出かけてみては」
Q.4 オールインクルーシブなの?
「船により異なりますが、基本の3食は料金に含まれる場合がほとんど。クイーン・エリザベスでは、メインダイニングやパブでいただく3食はインクルード。ほかにステーキハウスなどスペシャリティ・レストランは有料です。朝食のコーヒーやジュースは無料、アルコール類は有料。船内プログラムはショーやコンサート、レクチャー、パドルテニスなどを含め、ほとんどが無料で有料は一部のみ。個別に予約するショア・エクスカーションは有料です」
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