ラグジュアリーの意味が多様化する現在。旅慣れた大人にとって心から満足できる宿とは? 旅のプロに最新トレンドとともに聞いてみた。
自然とダイレクトにつながれる宿こそ、本当のラグジュアリー
いいホテルや宿に泊まるということは、その土地を知るための「扉」を開けること。美しい景色を眺めるだけではなく、周囲の自然や文化とダイレクトにつながりながら、上質な体験が楽しめるステイこそが贅沢です。
個人的にひそかな楽しみは、温泉が湧くその場につかれる「足元湧出」の天然温泉。群馬県の『法師温泉 長寿館』は、大浴場の床に敷きつめた小石の間から、ぷちぷちの気泡とともに新鮮な湯が湧き上がってくるのが見事! 『湖畔の宿 支笏湖 丸駒温泉旅館』では、恵庭岳の麓から温泉が湧き出し、湖に流れ込むその“へり”で湯浴みができます。これは、絶景の湖につかっているような不思議な体験。
グランピング系だと、滞在して感動したのが『Snow Peak FIELD SUITE HAKUBA KITAONE KOGEN』。北アルプスの山々のパノラマ展望がすばらしく、泊まるだけでもプチ冒険気分。土地の自然や文化、歴史を体験できる秀逸なアクティビティを提供しているのが、『ザ・リッツ・カールトン日光』。立地も中禅寺湖のほとりで、風水もよい強力なパワースポットです。
自然に溶け込むホテルとしては、今年の夏に新規開業する宮古島の『ローズウッド 宮古島』や、軽井沢でリニュールオープンする『万平ホテル』にも注目しています。
湖畔の宿 支笏湖 丸駒温泉旅館
透明度が高い「支笏湖ブルー」が心にしみる支笏湖で、湖畔にたたずむ秘湯の一軒宿。天然露天風呂、展望露天風呂、内湯のどこからも湖が一望。昨年末、木質ぺレットを使ったノー電力の湖畔サウナ2棟も新設。新千歳空港から路線バスで約50分。
Snow Peak FIELD SUITE HAKUBA KITAONE KOGEN
標高1200mの絶景の地に広がるラグジュアリーグランピング。3食とワインペアリングなどがオールインクルーシブで、地産地消のイタリア料理もおいしい。自然派アクティビティも充実。長野駅とホテル間の無料送迎サービスあり。
ザ・リッツ・カールトン日光
日光は自然、歴史、文化など興味深いコンテンツの宝庫。その魅力を最上級のサービスで満喫できる。SUPやサイクリングなどのほか、朝の座禅や日光彫体験、護摩祈祷など日光の社寺や文化に関連する体験も豊富。
旅のスパ体験を通して、より深く土地と新しい自分を発見できる
次の休暇はどこへ行こう――コロナ禍を経て、ウェルネスを目的にした旅をする人々が増えています。今やラグジュアリーホテルにとってスパは欠かせない施設で、それぞれが土地ゆかりの素材や伝統療法に基づいたメニューを提供しています。
また、インテリアから、使用するオイル、トリートメント、セラピストの所作にいたるまで、各地の伝統、習慣、宗教などを色濃く反映しているので、空間にいるだけでその土地のエッセンスを享受できるのです。
さらに、トリートメントを受けることで、頭でなく肌を通して各地の文化を感じ、閉じていた五感も解放されていく。それはまるで郷土料理を味わうことと同じように、その土地へ自然になじむことを促してくれます。まずスパを体験し、まっさらな心と体で旅を始めれば、地域の魅力や美しさをより吸収できるはず。
今回は、近年開業の中で選りすぐりの3軒をピックアップ。すべて、日本古来の癒しである天然温泉を満喫でき、安心して心身をゆだねられる名セラピストが存在し、再生を約束してくれるところばかり。さらに、日常生活にも役立つ、よりよく生きるためのヒントも得られる。旅をいっそう豊かにしてくれる、それこそがスパ! あなたにとって、真のサンクチュアリを見つけて。
紫翠 ラグジュアリーコレクション 奈良
大正時代に建てられた優美な「奈良県知事公舎」を、“伝統と現代の結び”をテーマに隈研吾氏が改築。スパでは、仏教の伝来地で古くから漢方が盛んな奈良らしく、りんの音と和漢ハーブの力で全身を調整する「音薬」を堪能したい。
はつはな
自然豊かな奥湯本にあり、静かに心と五感を満たせる宿。各室に自家源泉の露天風呂、4つの貸し切り風呂がそろい、美人湯めぐりを楽しめる。スパでは、浄化→調律→循環をかなえる「まほろみトリートメント」を体験。
HOTEL THE MITSUI KYOTO
日本の伝統的な美意識である“四季折々の自然美を人と分かち合う”という精神が息づくホテル。温泉を軸に、トリートメントと食事で心身を整える滞在「SPA Indulgence-温泉養生ジャーニー」は、心身が蘇るのを実感するはず。
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