素敵で豊かな暮らしを体現し、多くの女性の憧れである人気料理研究家・有元葉子さん。そんな有元さんの夏の過ごし方について聞いてみた。
体が欲しがるものを食べて、目が愉しむ景色を見る
ここ数年、日本の夏は大変な暑さです。日本だけじゃなくて、イタリアも灼熱だし、どこへ行っても暑さから逃れられない。
だから私の夏はいつもどおりです。東京の自宅やスタジオで、仕事をいくぶん控えめにさせていただいて、ゆったりと静かな日々を過ごす。2日、3日空いた日ができると、野尻湖の山の家へ出かけて湖畔で過ごす。
さいわい、夏バテは経験がないし、食欲が落ちることもありません。ただ、火を使う台所に立つ時間は、やっぱりできるだけ短いほうがいい。作りおきの食料や、自家製の冷凍品をうまく活用して、サッとおいしいもの(=好きなもの)を作って食べています。
そう、ちゃんと食べることは、夏を元気にのりきる基本です。ひとりの食事でも、うりの粕漬けを作って「この器が合うかしら」と骨董の染付の皿に盛りつけてみる。粕漬けやぬか漬けのような発酵食品や、お酢などの酸味は、暑い季節に体が自然と欲しがります。そうしたものを作って、目が愉しむように食卓を整え、おいしくいただく。これに勝る健康法はない気がします。
無理をせず楽に、でも美しく暮らすこと。食事も身のまわりもいいかげんにしていると、どんどんだらけてしまいます。心身がしゃんとしなくて、気持ちが悪いのです。夏こそ美しく。自分なりにきれいな暮らしを心がけると、暑さの中にも涼風が吹くような気持ちのよい日々を過ごせると思います。
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