素敵な大人ほど、日帰りで京都を楽しんでいる。いつ、何度訪れてもアップデートされ、「深い新しさ」を発見できる京都で、静かに心身をリセットして、明日への活力にする――そんな優雅なネクストステージの旅のかたち「日帰り京都」を、どうぞ。今回は、スタイリスト・西﨑弥沙さんのおすすめスポットをご紹介。
スタイリスト・西﨑弥沙さんの“器ざんまい”な一日
京都に器の先生と慕うかたがいるという西﨑弥沙さん。大徳寺の近くに先生の店があるそうで、旅の始まりは大徳寺からが多いという。「朝早い新幹線に乗って京都に着いたら、まずは大徳寺に向かいます。歩くだけでも気持ちがよくて。塔頭の真珠庵も先生に教えてもらいました」。
関東で育った西﨑さんにとって京都は非日常であり、自分のチャンネルを変えられる場所なのだそう。
「東京にいたら、お寺を散歩することはありませんが、京都に行くとしたくなります。散歩だけじゃなく、美術館に行ったり、器を見にいったり、京都にいると、自分の好きなものを確認できます」
西﨑さんの好きな現代作家の器を多く扱っている『essence kyoto(エッセンス キョウト)』にも京セラ美術館の帰りに寄ることが多いという。「森本仁さんの作品が好きですが、『essence kyoto』では多く扱っているのもうれしい」。『観山堂(かんざんどう)』で骨董を見たり、『清課堂(せいかどう)』で錫(すず)製品を買ったり、京都では、古いものや伝統工芸から学ぶことも多いという。「東京で出会うものは端正だけど遊びがないイメージですが、京都は色があったり、華やかなものがあふれています」。
器ざんまいな一日の締めは『実伶(みれい)』で新幹線用のお弁当を受け取り、『居雨(きょ)』へ。「蔵というロケーションを生かし、照明も暗め。静かな闇の中でお茶やお酒が楽しめ、落ち着きます」。
大徳寺 真珠庵
大徳寺の塔頭(たっちゅう)のひとつである真珠庵は、とんちで有名な一休宗純禅師を開祖とする。ふだんは非公開だが、今秋は3年ぶりに一般特別公開を予定(’24年9/20~12/8)。このためだけに行きたい知る人ぞ知る名刹。
書院「通僊院」。正親町(おおぎまち)天皇の女御の化粧殿を移築したもの。土佐光起筆の金碧花鳥画が収まる
初公開となる『源氏物語図屏風』も展示予定。17世紀の作。真珠庵境内には紫式部の産湯として使用したと伝わる井戸が現存しており、紫式部ゆかりの地としても有名
わび茶の祖とされる村田珠光作と伝わる「七五三の庭」
宗和流の始祖・金森宗和が作った茶室「庭玉軒」
DATA
京都市北区紫野大徳寺町52
9:30~15:30受付終了 拝観料/大人¥2,000 ※10/21、11/24〜26は拝観休止
清課堂
天保9(1838)年創業。神社仏閣や煎茶道家元御用達の錫製品を手がける金属工芸品の専門店。磨き仕上げで光沢を出したり、金鎚跡を装飾として生かしたり、表情もさまざまに、ふだんの暮らしに取り入れたい錫製品が見つかる。
酸化、腐食に強い錫製の箸置き。(上から時計回りに)波¥2,200・流水紋¥2,200・わさび¥2,420・さやえんどう¥2,200・八方折敷(はっぽうおしき)3寸5分¥11,000/清課堂
DATA
京都市中京区妙満寺前町462
☎075・231・3661
10:00~18:00 ㊡月曜
essence kyoto
現代作家の器や生活道具、シングルオリジンのオリジナル茶を扱う美しいギャラリー。西﨑さんがお気に入りの督田昌巳さんや森本仁さんをはじめ、シンプルながら作家の独自性を感じる、存在感たっぷりな器が見つかる。
木地に漆や砥粉(とのこ)を使って表情豊かに仕上げた、木工作家・督田昌巳(とくだまさみ)さんのリム皿¥33,000/essence kyoto
DATA
京都市左京区岡崎円勝寺町36の1 2F
☎075・744・0680
11:00~18:00 ㊡月曜(不定休あり)
実伶
お品書きには、旬を感じる割烹料理が50品も並び、目移りしっぱなし。持ち帰りのお弁当には、実伶風ポテトサラダをアレンジしたコロッケや変わりごはんが入っていたり、店で人気のメニューがギュッと詰まっている。
お弁当はできるだけ作りたてを渡せるように、受け取り時間は2部制に(12:00~13:30、17:00~19:00。夏期はお休み、9/20~販売開始)。¥5,400 /実伶
DATA
京都市中京区竹屋町通室町東入亀屋町143の2
☎075・251・2007 17:00~22:30
㊡水曜
居雨
器や工芸を扱う『KYO AMAHARE』の店奥に誕生した蔵の茶房。福岡『万yorozu』の茶司・德淵卓氏が空間や品書等を監修。福井『昆布屋孫兵衛』菓匠・昆布智成氏が菓子を担う。雨音を聞きながらお酒も楽しめる。
(左)ラムベースのアールグレイリキュールが甘く飲みやすい、「和紅茶と黒蜜アールグレイ」・(右)山椒とカモミールが香るかりがね茶を漬け込んだジンを使用。「山椒とカモミールのジントニック」各¥1,650/居雨
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