わずかに色の気配を感じる有永浩太さんのガラス。作品は能登島にある自身の工房『kota glass』で製作されている。取材時はボウル作りの真っ最中。淡々と、しかもまたたく間に。毎日10〜18時に集中。移住は現実的な理由だったが、火を扱い、同型を複数作る仕事には向いていた。意外に東京への移動も楽で、アートからソラキのダンスまでインプットにも事欠かない。「ルーツを知り、今を確かめる。自分の仕事を客観的に見ています」。雑念とは無縁の地で、感性を研ぎすませる。
kota glass
「碗」スミイロ。吹きガラスの曲線と、輪郭を引き立てる色調が美しい。黒澤明映画『七人の侍』のメイキングで見た、雨粒を明快にするために墨汁を混ぜるテクニックにヒントを得た。下写真の端材も再利用
自然豊かな工房
織物に着想を得た「gaze」。ベネチアングラスの手法で糸を紡ぐように仕上げていく
有永浩太さんは大阪生まれ。金沢卯辰山工芸工房にも従事
右から、スパークリンググラス、グラッパグラス
道具の扱いから姿勢がうかがえる
オリジナル窯の考案が業界を活性化
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撮影/TISCH(MARE Inc.) 構成・原文/古泉洋子 取材協力/金沢市観光協会 ※エクラ2026年1月号掲載