素材は上質で、手間は最小限。ちょっと贅沢なものを、少しだけいただく「大人のごちそう鍋」。ワインをこよなく愛する料理家・平野由希子さんが教えてくれたのは、牛肉が主役の華やかなおもてなし鍋。
教えてくれたのは
料理家 平野由希子さん
「今回は、ワインに合うお鍋2種。しゃぶしゃぶは必ず、ワインを煮立ててからだしを入れて。これはフレンチでも使われる手法で、アルコールを飛ばし、風味を凝縮させます。オイルフォンデュの油は米油を使うとクセがなく、カリッと揚がります」。
赤ワインしゃぶしゃぶ
「赤ワインの華やかな香りとほのかな酸味で、お肉がさっぱり味わえます。スープ用ワインは手ごろなもので十分ですが、煮詰まったらぜひ、食卓にあるとっておきのワインを足してみて。香りが少し変わるだけで、より格別に」
材料(2~3人分)
牛肉(しゃぶしゃぶ用)…300g
クレソン…2束
トレヴィス…4〜6 枚
しいたけ…2〜3個
好みのきのこ(今回は花びらたけ)…適量
九条ねぎ…5〜6本
赤ワイン…1カップ
●A
かつお昆布だし…2カップ
しょうゆ…大さじ1
みりん…大さじ1/2
タイム…2〜3 枝ほど
ローリエ…1 枚
●バルサミコしょうゆ
しょうゆ、バルサミコ酢…各大さじ2
粒マスタード…小さじ2
●オイル塩
塩(フルール・ド・セルなど)…小さじ1
オリーブオイル…大さじ1
ティムールペッパーなどピリッとしたスパイス(好みで)…適量
作り方
❶鍋に赤ワインを入れ、煮立てる。Aを加えて再度煮立てる。
❷クレソンは長さを半分に切る。しいたけは石づきを切り落として軸とかさに分け、かさは半分に切る。軸は縦に割いて①の鍋に加える。好みのきのこは小房に分ける。九条ねぎは食べやすい幅の斜め薄切りにする。
❸バルサミコしょうゆ、オイル塩の材料をそれぞれ合わせる。
❹①のだしに②の具材や牛肉、トレヴィスをさっとくぐらせ、③のタレにつけながら食べる。
佳境に入ったころに、風味に華やかさを添える
今回は途中で、「シャンボール・ミュジニー」を少し足して。「入れた途端、一気に香りが華やかに立ちのぼります。ブルゴーニュのワインは、だしの味わいと相性がいいんです」。
オイルフォンデュ
「わが家で好評のおもてなしメニューのひとつ。お肉は赤身のステーキ肉を2種用意すると豪華に。
油にくぐらせるので、焼くよりしっとりした味わい。素揚げしたブロッコリーはチリチリと香ばしく、いんげんは甘味が強くなり、すごくおいしいんです」
材料(2〜3人分)
牛ステーキ肉(ヒレ、ランプなど)…400g
じゃがいも…2〜3個
マッシュルーム…1パック
さやいんげん…10本
ブロッコリー…1/2株
ゆり根…1 個
ローズマリー…1 枝
●スパイス塩
好みの塩、クミンシード、クミンパウダー、黒こしょう、ボッタルガパウダー、山わさびのすりおろし…各適量
好みの油(米油、オリーブオイルなど)…適量
作り方
❶牛肉はひと口大に切り、室温にもどしておく。
❷じゃがいもは丸ごと蒸すか、ゆでる。熱いうちに皮をむいてひと口大に切る。さやいんげんはヘタを切り落とす。ブロッコリーは小房に分ける。ゆり根は1枚ずつはがす。
❸径が小さく深さのある鍋にローズマリーを入れ、米油など好みの油を鍋の高さ半分程度まで注ぐ。中火にかけて熱し、具材をフォンデュ用フォークに刺して好みのかげんまで揚げる。スパイス塩の材料を適宜組み合わせて、好みの味をつけながら食べる。
※牛肉は低めの温度(120〜150℃)、野菜は中温(160〜170℃)で揚げるとよい。
塩やスパイスで、素材をさまざまに楽しむ
味わいや香りの違うものを少しずつ。「私の場合、お肉はフランスのフルール・ド・セルで味わうのが好き。野菜にはティムールペッパーやボッタルガパウダーもいいですよ」。