建築、アート、美食……アートな体験ができる名宿3選
名建築をリノベーションした空間で出合う、アートやインテリア、そしてシェフの美意識が息づく一皿——。大人のひとり旅に最適な五感を満たす宿を、旅慣れた3名がご紹介。
京都府「THE SHINMONZEN」
古美術の街として知られる祇園・新門前通りに佇む「THE SHINMONZEN」。建築家・安藤忠雄氏によるデザインで、京都の伝統や文化のエッセンスが随所に息づいている。館内にはコンテンポラリーなインテリアや、世界的アーティストによる作品が空間に溶け込むように配されており、その中にはダミアン・ハースト、名和晃平、杉本博司、リ・ウファンといった名だたる作家の作品も。ゲストルームは、日本の旅館の面影を感じさせつつも、モダンにアップデートされた全9室。すべてバルコニー付きのスイートルームで、京都でも最も美しいとされる白川の水の流れや煌めきを間近に楽しめる。
「京都の真ん中にあり、とってもプライベートな滞在が叶う宿。世界最高峰のアーティストの作品が、すぐに手の届くところにある贅沢さも魅力です。ホテルがある新門前エリアは、賑やかな観光地にもすぐなのに伝統が守られているところも素晴らしい。周囲に点在する美術商の店舗を巡るのも楽しいです」(旅エディター&ライター・坪田三千代さん)
ゲストルームは、日本とフランスの要素が美しく融合した落ち着きのある空間。柔らかな光に包まれ、心までほどけるような居心地のよさが漂う。
世界的に名高い巨匠シェフ、ジャン-ジョルジュ・ヴォンゲリステンが手がけるモダンフレンチレストラン「Jean-Georges at The Shinmonzen」。“地元の食材をふんだんに使用し、フレンチ、アメリカン、アジアンの要素を融合させた、季節ごとに進化する繊細で優美な料理を提供すること”をコンセプトにしており、どのひと皿もアートピースのよう。食後には、京都を代表するコーヒー店「%Arabica」によるホテルオリジナルのスペシャルブレンドコーヒーをいただける。
INFO
京都市東山区新門前通西之町235
☎︎075-533-6553
一泊一室1¥217,050〜(朝食込み)
公式ホームページ
群馬県「白井屋ホテル」
©Shinya Kigure
群馬・前橋に佇む、アートとデザインの拠点「白井屋ホテル」。創業300年の歴史を誇る老舗旅館を、世界的建築家・藤本壮介がリノベーションし、2棟からなるホテルへと生まれ変わらせた。館内の至るところには、レアンドロ・エルリッヒによる光のアートをはじめ、世界的クリエイターの作品が点在。イギリスを代表するプロダクトデザイナー、ジャスパー・モリソンや、イタリア建築界の巨匠ミケーレ・デ・ルッキなどが手がけた、世界にひとつだけのゲストルームはもちろん、メインダイニングで味わう一皿までもが、五感を心地よく刺激してくれる。
「食いしん坊なら絶対行きたいデスティネーション。ホテルのメインダイニング『the RESTAURANT』は、レストランガイド『ゴ・エ・ミヨ』に4年連続で掲載されている”上州キュイジーヌ”が楽しめる場所。オープンキッチンを囲む形で、片山ひろシェフのコースメニューとドリンクペアリングを体験でき、伝統料理にインスパイアされた料理は楽しく美味! 拍手したくなるおいしい時間が過ごせます」(ライター・桂まりさん)
白井屋ホテル Executive Room Artwork by Ryan Gander ©Shinya Kigure
インダストリアルモダンな「エグゼクティブルーム」に美しく調和する、英国人アーティスト、ライアン・ガンダーの作品が壁を彩る。
©Yusuke Kagayama
イノベーティブな“上州キュイジーヌ”を提供する、メインダイニング「the RESTAURANT」。劇場型オープンキッチンを眺めながらいただく料理は格別。
INFO
群馬県前橋市本町2-2-15
☎︎027-231-4618
一泊一室1名利用時¥34,200〜
ファッションブランド「ミナ ペルホネン」が監修した客室のオープン1周年と、同ブランドの展覧会「つぐ minä perhonen」開催を記念して、グッズ付き宿泊プランが2月13日より販売されています。詳しい内容や宿泊料金などは、公式HPをご確認ください。
公式ホームページ
長崎県「ホテルインディゴ長崎グラバーストリート」
長崎市・南山手の歴史情緒あふれるエリアに佇む伝統的建造物を、ラグジュアリーライフスタイルホテルとして再生。日本・中国・オランダの文化を映し出した意匠が散りばめられ館内にいるだけで、長崎がたどってきた唯一無二の歴史を感じられる。
「礼拝堂や修道院だった歴史を持つ、築100年以上の建物。家具やラグはすべてオーダーメイドで揃えられており、空間デザインの完成度も秀逸で、滞在するだけでワクワクするカラフルさに満ちています。モチーフは、日本・中国・オランダの文化が融合した、長崎ならではの『和華蘭文化』。どこか異国情緒を感じさせる、華やかな世界観が印象的です。グラバー邸をはじめとした洋館群はもちろん、近年復元された出島も近く、まるでタイムトリップしたかのような感覚を味わえるのも魅力。周辺を徒歩で巡るだけでも、十分に楽しめます」(ライター・間庭典子さん)
プライベートガーデンを備えた、67㎡の広さを誇るスイートルーム「カピタンガーデンテラススイート」。庭に出れば、長崎湾を行き交う船の汽笛と心地よい風に包まれ、ここでしか味わえない特別な時間が流れる。
かつて聖堂として使われていた、天井高約10メートルの空間に佇む「Restaurant Cathedréclat(カテドレクラ)」。大浦天主堂と同じゴシック様式を象徴するリブ・ヴォールト天井のもと、色彩豊かなステンドグラスがやわらかな光を落とし、幻想的な時間が流れる。長崎の「和・華・蘭」文化を取り入れたクリエイティブなコースは絶品。
INFO
⾧崎県⾧崎市南山手町 12-17
☎︎095-895-9510
1泊1室¥37,000〜(消費税・サービス料込、宿泊税別)
公式ホームページ
取材・文/海渡理恵